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第17話「そして本の中へ」

 本の中に転移するとか出来るのかよ? と一瞬思ったけど、ここはもろにファンタジーな世界。

 外れスキルや魔法や宙に浮いている女の子まであったり、いたりするんだ。出来るんだろうな。


「本の中の魔物は強いん。マアニャやミイニャ1人じゃすぐやられてしまうんな」


「俺が一緒に行くから。相手が強いなら、レベルアップできるかもしれないし、色々考えて戦うの俺好きだから」


「優斗、炎、水、風の最弱魔法だけ覚えてくるん。わたしが術式に記してあげるんよ」


 ソニアちゃんは俺の腹にいきなり自分の指をめり込ませた。


「おっ、おえ、おえ……」


 嗚咽を吐かずにはいられない。お腹いっぱい食べていたら、リバースしそうだ。


「これでいいん。あとは本の中でマアニャに従うん」


「ソニアちゃん、なんでお姉ちゃんが先なんですか! 優斗君の恐妻の私でしょ。最初は……」


「ミイニャはまだ僧侶の書の魔法全部記せてないんな。難度が低いのなら、今優斗にしたみたいに出来るけど、高等魔法はそれじゃ無理なん。努力が必要です」


「うっ! ソニアちゃんのくせに、私のサボり癖を指摘さるとは……」


 マアニャは魔法使いの書1ページを開いて台座に乗せる。


「さあ優斗、魔法陣内へ」


 マアニャはやる気満々のようで、かなり張り切っていらっしゃる様子だ。


「ちょっと待って。ソニアちゃん、俺が中に入っている間、ミイニャとクレアの護衛をお願いします」


「お安いことなんよ。その為に居るん」


「それからその強さを見込んで、武術をクレアに教えてあげてほしいんだけど……武術は剣士になるうえで良い土台になる。剣は俺が空いた時間に教えるからさ。お願いできますか?」


「わたしは厳しいん。そこのおてんば二人はわたしに恐れをなしたんよ」


「えっ、恐れ? あたしがソニアちゃんに抱いているのは可愛さだけよ」


「私はネコさんだと思っています」


 と、双子姉妹は言っております。


「うるさいんな、いちいち……優斗、それでもいいん?」


「クレア、どう? 剣は俺が責任をもって教える。でも俺はあんまり厳しくはないと思う。だからより成長するために武術をソニアちゃんに教わる方がずっと早く上達すると思うんだけど……」


「クレアは優君に従うよ」


「じゃあソニアちゃん、よろしくね」


「了解したん」


「ほら早く行くわよ!」


 マアニャは俺の手を強く握り、魔法陣内に引っ張って行く。


 マアニャがブツブツと呟きだすと陣内が光だし、そして俺たちは本の中へ。

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