第12話「なぜか狙われる王族の娘たち」
とりあえずの情報収集は終えた。
マアニャとミイニャの基本レベルを上げるために、どのくらいかはわからないけど、ここに滞在しないといけないんだし、闇の騎士団に出くわしたらその時考えればいいや。
カフェからホテルに向かっているのだが、話を聞いてからお三人さんは元気がなくなっていて。
「どうしたんだよ?」
「呑気な顔をして……あたしたちも王族の娘なのよ! ミラ家だし」
「ああ、狙われてるって話か。なんで狙うんだろ?」
「家系限界突破ですね。王族の血筋は、何かしら特殊なステータスがもたらされるんだと思います。悪い人にとって何か都合が悪いんでしょう。もしかして父や母がああなったのにも関係があるのかもしれません」
「君たちさ、俺をなめてもらっては困るぜ。相手が闇の騎士団だろうが、闇の教団だろうが、得体の知れない何かだろうが俺は守り通すよ。どんなこともしてもな。だから安心してればいいんだよ」
心配や不安は俺一人だけが背負えばいいんだ。
あの地獄2年がなければ、とてもじゃないがそんなこと言えないけどな。
「優斗君、一番私を優先的に守ってくださいね」
「かっこいいこと言うわね。まだ惚れてほしいの!」
クレアはじっと下を向いて何やら考えている様子。
「なんかあの子嘘言ってた?」
「うんうん、全部ほんとのことだと思う。偽ってなかったよ」
それにしてはなんでそんなお顔を?
☆ ★ ☆
ホテルのフロントに出向くと、本当にロイヤルスイートにお泊りして良いらしい。
だがまたもここで問題が生じる。
「優斗君と私は同部屋で。お姉ちゃんとクレアで一つの部屋を取りましょう」
「なっ、何言ってんのよ。あんたは!」
「クレアと優君は同部屋だった期間も長いですし、マアニャ様とミイニャ様の姉妹で一部屋、優君とクレアでもう一部屋を」
「優斗はあたしと一緒がいいわよね?」
マアニャは背に腹は代えられんと言う真っ赤な顔で、珍しく直接的に聞いてくる。
「お前は俺と一緒でいいのかよ?」
「――それは、優斗が懇願してくれればいいわよ!」
半ば投げやり気味に叫ばれる。
「はあ~」
「まさか優斗君、お姉ちゃんと一緒がいいとは言わないでしょうね!」
「クレアと一緒がいいよね?」
やっぱ出発時にちゃんと言っておいたほうが良かったかな……
「あのう、お客様ロイヤルスイートのお部屋は4名様で1部屋になっています」
と、受付の人は申したのであります。
ある意味この場は俺は助かったのだが……
スイートなお部屋へと移動し、そのリッチさに俺は少々驚いた。ベッドは大きなのが2つあり、それぞれに枕が二つ。てことは、2対2で眠れと言うことを意味していて……
荷物を置いて、ベッドに腰掛けた俺の隣にミイニャがすぐにやってくる。
「優斗君はこっちのベッドでお休みになりたいんですね?」
「いや、俺どっちでもいいし、なんならソファか床でも」
「こっちのベッドですよね!」
威圧するような視線。押し切ろうと言う考えっすね。
「ミイニャ、こっちに寝るの?」
「その質問はずるいです。私は優斗君と一緒に寝ます」
「馬鹿言ってんじゃないわよ。寝る場所は後で決めましょう。それよりあたしシャワー浴びて来るわ」
「優君、一緒にお風呂入りに行こう。大浴場っていうのがあるから」
お~、やべえ。クレアに口止めをしておかないと……
「混浴またできるかな!」
スーパーなにっこりスマイルで止めようとしたワードを先に言われてしまいました。
この後、俺に起きた悲劇をわかってもらえる人はいるだろうか……
祠って言うのに早く行かないと日が暮れてしまうな。




