第64話「魔法使いは自ら勧誘してみます」
ミイニャとクレアを書物保管庫に残して、俺は階段の下でマアニャを待ち、やってきたマアニャの後について食堂にやってきた。
真っ暗なその場所の電気をつける。
「なあに話って。今度こそプロポーズ?」
してほしいのかな?
「魔法使いだよな? てことは知力もあるよな?」
「いきなりね……そりゃあ美貌と知力兼ね備えてる魔法使いだけど。ついでに家系限界突破で魔法力が振り切れてるけど、それがなあに?」
やっぱ言いにくいな……
「ミイニャもクレアもついてくるんだよ」
とりあえず逃げてみる。こいつならこれだけで俺の言いたいことがわかるだろ。
「知ってるわ。クレアには昼間聞いたもの。どうせ一緒に行きたいって言われたんでしょ……なによ、恥ずかしがらずに優斗の思ってること言ってみなさいよ」
憎たらしいような可愛い笑みを浮かべ、マアニャは近づいてくる。
わかってるくせに。しかもついて来たいと思ってるはずなんだ……思ってないのかな?
どっちにしろ、こいつには真正面から言わないとダメなんだなってことは理解した。
「お前、無期限で俺を待っているとか絶対できないだろ。だからその……一緒に……来てくれませんか?」
体から湯気が出ているんじゃないかってくらい血が沸騰している感じだ。恥ずかしい……
「ふっ、よく言えました。あたしのことそんなに好きなんだ! 愛してくれてるのね! ぷっ、顔真っ赤じゃん。そんなに恥ずかしいの」
「うるさい。真面目なんだぞ……」
「あたしだけは誘ってくれるんだね。それって、やっぱ惚れてるからでしょ?」
こいつのからかいには付き合っていられない。
「俺、馬鹿だから。戦略とか戦術組み立てとか苦手なんだ。だから……」
「はい、はい。わかってるわよ。返事は明日してあげるわ。わかるでしょうけどね」
「なら今でいいだろ」
「明日よ! もしかしたらとか優斗悩みまくるだろうし、面白いから」
「はい……って面白がるな!」
「昨日言ったでしょ、あたしは素直よ、いつだってね。自分の気持ちに嘘ついたりはしないから安心してなさい。またおやすみのキス、したい?」
「俺を誘惑するな!」
笑顔で少し照れているその顔を見て、俺はどうにもまた恥ずかしくなった。
あたし(マアニャ)の出番、活躍増やしてほしいって人いるのかしら?
ブクマと評価とかしてくれて全然いいのよ。




