表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/225

第49話「主役はワンテンポ遅れて登場するんだよ」

「なにしてるんですか! 出るタイミングでしたよ。もう手はどけたのに」


 ミイニャは俺を叱ってくるが……


「あのくらいなら大丈夫だ。かなり手前で止められてる。それに……訳ありでな」


「早くあんな人、やっつけてください。これは命令です」


 わかってるさ、そんなこと。


 グランドは強い。

 だから奴の申し出は条件付きで受けてやった。


☆ ★ ☆


「マアニャのお相手カシムは強い剣士だ。名もあげてる。だからこそ……明日、もし戦いになったら僕にやらせてくれないか? 団長としてお嬢さんを守るのが仕事なんだ」


「本音じゃないだろ、それ……俺が気づいてることをお前は気づいてる。だからわざわざそれを頼みに来た。惚れた女の子にはいいとこ見せたいもんな……いいぜやってみな、騎士団長代理。やばくなったら俺が代わってやるよ。だから全力でねじ伏せろ。お前だって不安だからわざわざ俺とミイニャに話したんだ。俺を頼っているなら、お前の気持ちにもほんのちょっと答えてやる。マアニャとミイニャ優先だけど」


「どのタイミングで手助けを?」


「自信ないのかよ……そうだな、片膝を着いたらかな」


☆ ★ ☆


 カシムの剣捌きは速く、最初は互角にやり合っていたが、徐々にグランドの方が押されてきていた。


「弱いねぇ。お前が仮の団長か……おらっ!」


 少し剣圧を強くしたその一撃で、グランドは片足を斬られ膝をつく。


「騎士団が数十人束になっても僕にはかなわないよ……剣には自信があるんだ。死ぬ前に見せてやるか」


 カシムの握っている剣が闇の光(紫色の光)を纏う。


「ここんとこにさ、増幅魔法がかけられてる。負の感情が大きくなれば大きくなるほど力を増す。今、僕が考えているのは、マアニャを早く抱きたいってことだけだ」


 カシムは胸のあたりを指さし、またも俺をイラつかせることを言う。

 感情を抑えないと……熱くなるのは悪い癖で、最大の欠点だってあの人は言ってた。


「演技とはいえ、よくお嬢さんはこんな者の近くに居れたもんだ」


「ばあか、これからはずっと傍にいるんだよ! 洗脳してでもな」


 グランドの頭をかち割るように、その剣は振り下ろされる。


 すでに飛び出した俺は、ギリギリのところで剣でその一撃を止めた。


「あぶねえ……間に合った」


「優斗、助けが遅いぞ。片膝着いた時点で割って入る約束だろ」


「あれは約束じゃなく、俺が勝手に言ったことでお前は同意しなかった。助けてる最中に四の五の言うな」


「想像以上に強いぞ。おまけに魔力も宿している……それでも勝てるんだな?」


 男に見つめられても全然嬉しくない。


「ああ。全然問題ない……けどいいのか、俺がこの場を救ったら、マアニャはさらに俺に惚れちまうぞ」


「いいさ、君なら……僕の思いもぶつけてくれ」


「お前がそういう奴でよかった。イケメンは伊達じゃないな……了解だ!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング
『異世界には外れ~』のスピンオフを不定期連載中です
異世界カフェ「グランデ」は新メニューが加わり、リニューアルしました。ぜひご来店くださいませ~
ブクマ・評価等いただければ執筆の励みになります
新作です
桜狐の姫は今日も懐かない~追放された底辺調伏師はヒーローの夢を見る~
ブクマ・評価等いただければ執筆の励みになります
ツギクルバナー
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ