表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/225

第22話「飛びぬけているうんのよさ」

「あなたの召使いにもなったらしいので、お店の手伝いとか買い出しとか任せてくれたまえ」


「はあ!」


「いや、だから召使いに……」


「何回も言わなくても聞こえています。なんでお姉ちゃんはあなたを召使いに?」


「俺がそうしてほしいと言ったからかな」


「ちっ、余計なことを……」


 舌打ちしたぞ、この子……やべえ、マアニャの方が可愛いくらいで、この子の召使いは無理かもしれない……あのお姉さんに散々心を傷つけられたのを覚えていて、それをまた体験することになると、さすがにメンタルが持ちそうにない。


「何ができるんですか?」


「なんでもやるつもりです……あの、今日のお客さんの人数を聞いても?」


 ミイニャはふっと口元を緩め、


「三人です!」

 自慢げに右手を出して、人、中、薬指を立てて答えた。なんか可愛いなと思ってしまう。


「少ない……」


「はっ、何言ってるんですか? 3人ですよ。3人。普段は来ても1人もしくは2人なのに」


「それじゃあ完全赤字経営じゃないか」


「そんなことはありませんが……でもそれでも、いいんですよ。わたしは温泉を掘り当てているので、お金に困っているわけではないんですから」


 温泉掘り当て……この子のうんのよさは飛びぬけているのでは。


「ミラ家の浴室にも近々繋げる予定です」


「それはいいとして、せっかくカフェをやっているなら、少しはにぎわっていた方がいいだろ?」


「いえ、人ごみは苦手なので!」


 根本的に商売は向いてねえ!


「せっかく俺が手伝うのに、そんなに暇だと賃金が貰えない」


「あげません! 召使いは必要ないのでお姉ちゃんにそう言います」


「……」


 そう、わかったわ。じゃああたしも要らないわね……とかあいつは言いそうだ。


「待って、待ってくれ! 俺はとりあえずノーマニーだ。いや、マアニャに少しもらったけど……ここになぜ来たのか理由を知るまでは離れたくないし、あのクレアって子ともう少し話をしたい」


「……クレアをたぶらかしているんですか? 100万年早いです」


「いや、たぶらかしてないけど。ちゃんと話をしてくれるから……」


「それだと私が話を聞かないみたいじゃないですか。遠回りに人となりを評価するのですか。低く見られているとは心外です……わかりました。では、半日様子を見てから判断することにします」


 あれ、もしかして妹の方も優しいのか?


「それじゃあ役に立つために、抜本的な改革を行うぜ。人が来ないのには理由が必ずある。こんなに綺麗で切り盛りしているのは超美人ときているのに、人が集まらないとなると……メニューを見せてもらうぜ」


 俺はカウンターに近づいて、ファイルされた1枚に目を走らせる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング
『異世界には外れ~』のスピンオフを不定期連載中です
異世界カフェ「グランデ」は新メニューが加わり、リニューアルしました。ぜひご来店くださいませ~
ブクマ・評価等いただければ執筆の励みになります
新作です
桜狐の姫は今日も懐かない~追放された底辺調伏師はヒーローの夢を見る~
ブクマ・評価等いただければ執筆の励みになります
ツギクルバナー
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ