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第28話「カスラニクスを平和に」

「お話したら、お力を貸していただけますか?」


「まあ聞かなくても、手は貸すつもりだけど……とにかく話してみ」


「闇の騎士団は4つの騎士団の脱退者で構成されたメンバーみたいなんです」


 脱退者……


「騎士団の稽古は厳しいものだと聞きます。途中で辞めたり、辞めさせられたり理由は様々でしょうが、その者たちが集まってできたのが……」


「闇騎士か。本来、闇教団や魔王を倒すための騎士たちが、逆に手助けしているようなもんじゃねえか」


「その通りで、闇の騎士団は闇の教団とも繋がりがあるみたいです」


 最悪……悪者集団と化しているわけか。


「悪は悪を読んだか……はびこらせてはいけないな。俺の幸せのために……脱退者って言ったな。それが事実ならなんで元の騎士団は手を出さないんだ? 騎士団に取ったら汚点だろ」


「脱退しているので、もう騎士団員ではありません。手を出せばそれこそ汚点だと認めているようなものです」


「通らねえ理屈だよ。困っている人を助ける騎士団であってほしいね。たとえ相手が脱退者で作られた騎士団でも、本家の騎士団に助けを求めるべきだ。そうすれば騎士団だって手を貸してくれるぜ。あのおっさんは知らんが、アイルコットンのグランドって剣士はなかなか話が分かるし」


「基本的に騎士団は王族の家系を守ることも仕事の範囲で、単独で手を貸してくれる人なんていないんです。大勢でむかえばその隙にその地域に何かあったとき対処できませんし」


「面倒な話だ。そりゃあ4つの騎士団がきちんと連携していないことが問題だろ。戦力分けをきちんとやっていて、お互いに手を貸せば解決できそうだが」


「騎士団員はプライドが高いから」


 クレアがぼそっと呟く。


「あなたは来てくれたし、現にジェシィを守ってくれました。お願いします。闇の騎士団と満月に出没する魔物を退治して、カスラニクスを平和にしてください」


「はあ……まあ俺の目的にも関わりそうだし、手を貸すことに問題はないけど」


 つくづくお人よしなのかもしれない。


「優君に任せれば大丈夫だよ。ミラ家の元召使いは強いんだから」


「持ち上げるなよ……」


「優君、ハグしてあげる。ミイニャ様と違ってうんのよさは上げられないけど、癒すことなら出来るよ」


 向かい席から移動してきて、クレアは俺に抱き着いてきて、


「もう最強で最高!」


 わけのわからんことを嬉しそうに言ったのだった。

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