プロローグ
雪が降る夜の山奥の中、一人の少年が靴も履かず歩いている。
雪と同じくらいに白い髪に積もる雪をどけようともせずただ歩いている。
少年が着ている服はあちこちボロボロで体も傷だらけ見ていると痛々しい。
だが、少年はそんなことはお構い無しに歩き続ける。
少年はこう思った。
僕、死ぬのかな……と。
暫く寒い雪空の下歩き続けていると、ふと遠くに明かりが見えた。
少年はすがる思いで明かりを目指し歩き続ける。
明かりの元に近づくにつれ一件の家が見えてきた。
どうやら明かりはその家から漏れている光のようだ。
少年はドアに近づき力の限り拳を叩きつけ
「開けてください!」と声が枯れる勢いで叫んだ。
すると中から鍵の開く音が聞こえ扉がゆっくりと開かれた。
「誰?こんな時間にこんな所に来るのは?」
中から出てきたのは少年とは真逆の黒い髪を持った女性が出て来た。
それを見て安心したのか少年はその場に崩れるように倒れた。
「ちょ、ちょっと大丈夫!?」
女性は倒れた少年を抱え起こした。
「大変!低体温症になりかけてる!」
そしてそのまま抱きかかえ女性は少年を家に入れた。
これが少年クルスと魔女エスティの初めての出会いだった。