勇者様の教育係
私の名前はナターリア。
前世の記憶を持ったまま転生して早10年。
今は未来の勇者様の教育係をしています。
「ナターリア、あなたに似合う花を見つけました!」
まだまだ幼さが残る少年の声に私が顔を上げると、この国唯一の王子であるメディシス様が両手一杯の花を抱えてこちらにやってくる所だった。
私は読んでいた本に栞を挟むと脇に置いて、元気良く駆けて来るメディシス様を迎える為に木陰から出る。
照り付けてくる日差しが凶悪な程眩しい。でも、メディシス様が浮かべた無邪気な笑顔の方がもっと眩しい。暑さとは別の意味で噴き出しそうな鼻血は気合いで耐えて、きっと他人から見ればうっざ!あいつうっざ!と思われそうなデレデレした笑顔を浮かべた。
そう、鼻の下が伸びている自覚はある。
「うわあ、ありがとうございます!でもメディシス様、根こそぎ花を引っこ抜いてはいけません。花も生き物ですからね」
彼が私に差し出してきた花束は確かに綺麗だが、よく見れば根っこがついたままのものがほとんどだ。
きっと気持ち良く光合成していた所をこの小さな天使に遠慮なく引っこ抜かれたのだろう、そして今頃庭師は無惨な姿に変わり果てた花壇を前にして膝を地に付きむせび泣いているに違いない。一つ目で厳つい顔に反して心優しい庭師を思い出しながら、後で極上の肥料を差し入れしようと心に決めた。
「・・・ナターリア、今、誰の事を考えていたんですか?」
どの肥料にするか悩んでいたら、メディシス様が花を放り投げて私に突進、違う、抱き着いて来る。ぐえっ。
メディシス様は6歳。あまり変わらない体つきの彼を受け止めきれずよろけたんだけど、彼は甘えるように擦り寄って来る。両のこめかみ近くから生えた山羊の角に似たそれが当たって痛っ、痛たたた!
本当に痛い!
「いえ、庭師に肥料を贈ろうと」
「何故?」
心底不思議そうにするメディシス様は、まさか自分の行動が庭師を絶望させるだなんて思ってもみないようだ。
「僕が花を摘んだ事なら心配いりません。庭師は花を育てる事が仕事ですし、この城に咲く花は貴女を喜ばせることが仕事。そして貴女は僕に笑顔を見せる事が仕事です。他には何も考えなくて良いでしょう?」
正しい事は一つしか言っていない。
とりあえず、私は彼の教育係だ。へらへら笑っているだけじゃ城を追い出されてしまう!
メディシス様は私に凄く懐いてくれてるみたいだからそう言ってくれるんだろうけど、元々前世の私は社会人として働いていた。果たすべき義務を果たさずただ飯食らいにはなりたくない。
「ねえナターリア、ずっと僕の側に居て下さいね?もし何処かへ行こうものなら地の果てまでも追いかけて捕まえて、僕の部屋で一生を過ごして貰います」
「メディシス様は甘えん坊ですね」
甘えん坊にも度合いがあると思うんだけど彼はまだ子どもだ。沢山愛を必要としている時期でもあるし、成長して大人になれば今度は受け取った愛を他者に与える事ができるような人に育って欲しい。
そして私は来るべき日に備えて立派な勇者に育て上げるんだ!
私が前世の記憶を思い出したのは6歳の時。この世界の私は両親に恵まれなかったのか、国で一番大きな森の入口に捨てられていたのを孤児院の院長に拾われた。
赤ん坊の私を拾った院長は毛むくじゃらの身体に耳元まで裂けた大きな口をしている見た目の割に涙脆く、私の境遇を哀れみ他の孤児達と一緒に育ててくれたんだ。
そんな院長の愛情を受けて育った私はある日自分の前世を不意に思い出し、どうしようもない現実にぎゃん泣き。しかし院長はそれを親が居ない寂しさの涙だと思ったらしく、貰い泣きでぎゃん泣き。毛むくじゃらのぎゃん泣きは私の涙を引っ込ませるのに十分な効果があって、最後には私が院長を慰めていた。
過去は過去。今の私はナターリア。
院長が授けてくれた名前が、私の名前だ。院長のぎゃん泣きに冷静にならざるを得なかった私は、思う所は多々あれど今の人生を謳歌することに決めた。
元々前世では保育士だった私。他の孤児達の面倒を見る事は楽しかったし、見た目は子ども、頭脳は大人だったから同年代の子よりしっかりして賢く見えたのだろう。近所ではちょっとした神童として有名だった。
その噂を聞き付けたのが、この国の王様と王妃様だった。
彼らは院長に私を自分達の息子の教育係として引き取りたいと申し出た。
実際は遊び相手も兼ねて年の近い私を求めたんだと思うけど、子どもの面倒を見慣れている私は丁度良いと思われたのだろう。私がのり気だった事もあって話はとんとん進み、数日後には号泣する院長とそれを慰める子ども達に見送られ王城にやって来ていた。
長い道をガタゴトガタゴト。
三つ目の馬がひく馬車に揺られながら初めて見た王城は真っ黒で、尖んがり屋根の上には黒い雲が渦巻き雷鳴を響かせている。
すげー!!何だこれ!格好良い!!
城と言えば某ネズミの国の、ガラスの靴を履いたお姫様の城しか見た事がない私はその迫力にはしゃいでいたんだけど、城の中で出会った天使にテンションがカンストを起こす事になる。
「この子が息子のメディシス。これから良くしてあげてね!」
明るい笑顔の王妃様の影から出て来た男の子に私の心臓は働く事を放棄しかけた。
ふわふわと波打つ金の髪に、深い青の瞳。ふさふさとした睫毛は薔薇色の頬に陰を落とす程長く、肌は透けるように白い。息子だと言われなければ女の子と間違えていたかもしれない可愛さだ。髪の間からちょこんと覗いた山羊の角に似たそれはまだ小さいけど、いずれ王様のように立派な角になるだろう。背中から生えた翼は天使のものと同じだ。ただし、色は黒いけど。
私が8歳、メディシス様が4歳。
これが私達の出会いだった。
私は出会いを思い出しながら、今は勇者になるために今すべきこと、という本を読んでいる少年に視線を向けた。
メディシス様はいずれこの国の勇者になる。私はその教育係と言うわけだ。勇者と言うからには敵は魔王とか、その手の悪の組織なんだろうけど私が教えられる事なんて日々鍛練をしてレベルアップすること、魔王との戦いの時は回復アイテムを大量に持ち込んでおき、時には裏技なんかを使う卑怯さも必要だと言うことくらいだろうか。後は勇者の心得として、弱い者に優しくしろだとか、女性パーティーで固めてハーレムを築くのは良いけど勇者としての責任は果たせだとかそんな事を説いた。メディシス様は賢い子で、スポンジみたいに教えた事を吸収する優秀な生徒だったけどハーレムの話の時は黙ってにこにこ笑っていたなあ。そして最後に、僕は一人だけしかいりませんと言い切った。一途!
「ナターリア、ご褒美を下さいな」
メディシス様は毎日勉学の後、いつもこう言って一日の頑張りに対して対価を求めてくる。甘やかしすぎるのはいけないけど、適度に褒める事は大切だ。褒められる事で自信がついたり、次に進もうというやる気も起きる。
「良いですよ。今日の試験も満点でしたし、頑張っていらっしゃいましたね」
「ふふ。何をして貰いましょう」
彼は形の良い唇を笑みの形にして私を見た。メディシス様は幼いながらに、時折大人顔負けの酷く艶めいた表情をするんだ。
もしも魔王が女性なら、彼が子どもであってもその表情一つで陥落できるだろう。恐ろしい子!
「そうですね・・・なら今日は、貴女の頬に口付けても?」
「は?」
「良いですよね?まさか嫌だなんて言わないでしょう」
まるで私が頷く事が当然かのように小首を傾げているが、彼は6歳だ。最近の子どもは進んでいる。いや、進み過ぎていないだろうか。私は教育係としてこれをどう対応すべきなんだろう・・・頬はセーフ?
とか何とか考えているうちに、メディシス様はすぐ側まで近づいていたらしい。
頬に柔らかい感触。
と、濡れた感触。
「ひあ!」
な、舐めた!
この子、今舐めた!
「すみません、我慢出来なくて」
でもご褒美なんですから良いですよね、と笑うメディシス様の瞳は私だけを映している。
「メディシス様、誰彼構わずそんな事をしちゃ駄目ですよ!」
将来に不安を覚えて思わず彼の肩に手を置き力説したら、酷く驚いたような顔をされた。驚いたのはこっちだ!
「ナターリア以外にこんな事しませんよ」
いや、そういう問題ではない。
そもそも私だったらして良いとかそんな問題じゃない。
「・・・貴女こそ隙だらけで心配です。僕以外にこんな事を許さないで下さいね。もし他の誰かとこんな事をしているのを見かけたら僕は狂ってしまうかもしれないし、そうなったら貴女のせいですよ」
何それ!私は絶対無実でしょう!
「最近のメディシスは貴女にべったりね。私だって貴女と着せ替えごっこをしたりお茶をしたいのに、少しは貸してくれたって良いでしょ」
「お断りします。母上には父上がいるでしょう」
勉学の時間以外でも私から離れないメディシス様を見た王妃様がそう言っても、メディシス様はにっこり笑って断っていた。
正直王妃様の着せ替えごっこはかなり時間を要するし、着飾った私を見てハァハァする王妃様に身の危険を感じるから断ってくれて良かった。
しかし王妃様は納得がいかないみたいで、隣に立っていた王様を見た。
「ねえ、あなたからも言ってやって!」
王様はメディシス様にそっくりだ。長い金の髪は何もなくても輝いているし、鋭く切れ長の瞳も青い。メディシス様と同じ形の角は流石にもっと立派なもので、王様は左右に二本、全部で四本生えていた。ただ背中に生えた大きな翼は蝙蝠の翼だ。やっぱり色は黒いけど。
寡黙で無表情だからか、背筋がぞっとするような冷酷な美貌だからか怖がる人も多いけどそんな事はない。
ただ、ぼんやりしているだけだ。
今だって冷たい瞳で窓の外を見ていたけれど、あれは庭を飛んでいた蝶を見て和んでいたか、今日の夕飯の献立を考えているだけだ。私の事を本当の娘のように可愛がってくれる優しい王様なのに、見た目が魔王みたいなせいで損をしている気の毒な人だと思う。そんな王様はやっぱり冷たく見える表情でメディシス様を見た。
「メディシス」
「はい、父上」
「庭師のたった一つの目が腫れ上がっているのは何故か?」
「僕がやりました。明日には治りますよ」
「そうか」
・・・・・。
それで終わり!?
「王様!教育とは本当の親が行うのが一番大切なんですよ!父親の威厳を見せて下さい!」
貴方の息子は明らかに理不尽な暴力を奮っている!一つ目なのにその一つ目を不自由にされるなんて、あの心優しい庭師が何をしたというのか!
「む・・・。メディシス」
「父上、先程から煩いです」
「・・・・・・・・・」
「メディシス様!お父上に何て事言うんですか!」
王様がしょんぼりしてしまった!
全然顔に出てないけどしょんぼりしてしまった!その証拠に翼がへたれている。私が余計な事を言わなければ父親の威厳は保たれたかもしれないのに・・・
「は、反抗期なんですよ!そういうお年頃なんです!」
私が必死に慰めている隣で王妃様はけたけた笑っている。そう言えばこの国の人は皆、角が生えてたり、手足が多かったり少なかったり翼が生えてたりスライムだったりするのに王妃様は何もない。普通の人間だ。まあ、そういう私も普通の人間の姿なんだけどね。
そうこうしているうちに王様は私の慰めじゃ物足りなかったのか、王妃様といちゃいちゃちゅっちゅし始める。
子どもの教育に悪い。
私はメディシス様の目を覆い隠しながらさっさとその場を退散することにした。
「ナターリア」
甘くて低い、艶めいた声が私を呼ぶ。
「メディシス様」
「探しましたよ。・・・こんな所で一体何を?」
私は今城の最上階に繋がる塔のてっぺんで外の景色を眺めていた。空ではやっぱり、黒い雲が雷鳴を響かせながら時に閃光を走らせている。この雲のせいで私は一度も青空や太陽を見た事がない。
「メディシス様こそ、よく私の居場所が分かりましたね」
「貴女の事なら何でも解るようにしていますからね」
成人の年齢を迎えたメディシス様はすっかり大人になった。身長は私よりずっと高くなり、翼や角も王様に負けない程立派になった。緩やかに波打つ金の髪は長くなり、背中にそのまま流している。かつて天使のようだと思った美貌は官能的な美しさを加えて中性的なものになっており、ナターリアを見て浮かべる笑みは酷く艶麗なものだ。ぞくりとする美貌が自分だけに向けられていると思うと何だか落ち着かない。いや、きっと彼に見つめられたらどんな女性だって魅了されるに違いないと思う。
メディシス様は私の隣に立つと、遠く国境の境目に広がる森を見つめた。私が捨てられていた森だ。
「もうすぐあの森の向こうから、この国を、父や私を狙った一行が来るそうです」
何でもないように言う彼の言葉に私は身を固くする。
そうだ、もうすぐメディシス様が勇者として魔王と対決しなければいけない日が近づいているんだ。
私は拳を握って、黒々とした森を見つめた。全てを飲み込まんとするようにさえ見えるあの森が、何だかとても怖い。
「大丈夫ですよ」
優しく囁きながら伸ばされたメディシス様の手が私の拳を覆った。
「私は貴女の教え子なのですから。貴女の勇者なのですから。・・・そう、貴女だけの」
「ふふ、ありがとうございます。でもメディシス様には皆の勇者様でいてもらわないと」
「国や民を守る事は勿論ですが、それは父に任せましょう。最初は私が迎え撃つにしても国王は父なのですから。まあ、私が出るからにはあの人の出番はないでしょうけどね」
最近、盆栽に目覚めたらしくいそいそと世話をしている王様も、魔王が押し寄せてきたらやはり戦前に出るのだろう。
それより先に、メディシス様が出陣する。
「魔王一行は今もこちらに向かっているんでしょうか」
「魔王一行?」
メディシス様が妙な顔をした。美形はどんな顔をしても美形だなんて卑怯だと思うんだけどな。
「メディシス様は魔王一行を倒す勇者様なのですよね?」
私、何かおかしな事を言った?
口に出してから慌てて尋ねる前に、彼は酷く妖艶な笑みを浮かべる。
「ええ、そうですよ・・・?勿論です。この国を滅ぼそうとする『悪』に立ち向かうのですから、私は『勇者』ですよね?」
メディシス様の手が私の頭をゆっくり撫でた。成長した彼はよく私に触れたがる。
ん?いや、昔からかな。
「ナターリア。貴女はあの森の向こうを、この国の外を知らない。だからこの国についても知らないのですね。・・・なるほど、弱い者には優しくだの、清く正しくだの、清貧であれだのと吐き気がするような事ばかり言うと思っていたらそういう事でしたか」
「え?」
「いいえ、何でも。・・・ナターリア、貴女はこれからも私の側にずっといるのですから、他は何も考えなくて宜しい。今まで私が教わる立場でしたが、これからは私が教えて差し上げますよ」
「はあ・・・ええと、何を?」
「ふふ、何を教えましょうか」
青い瞳にじっと見つめられて、私は慌てて視線を反らす。
な、何だか心臓が煩い!
「メディシス様!私相手に魅了の力を使わないで下さいよ!」
「はい?」
「目を見つめてたらドキドキするんです!私じゃなくて貴族の可愛いお嬢さんにお願いします!」
「ああ、魅了の。・・・この力、父は気に入らないようですが私は便利で気に入っているのです。ですが、今は使っていませんよ」
「嘘つかないで下さい!」
使ってなかったらどうしてこんなにドキドキするんだ!
「私を見ていると落ち着かない?」
「落ち着きません!」
「それは良かった」
嬉しそうに笑うメディシス様が心底理解出来ない。何が良かったのか。何も良くないだろう!私が恨みがましく睨んでも、やはり彼は妖艶に微笑むだけだ。
「貴女はとても愚かですね、ナターリア」
「なっ」
思わず絶句すると、メディシス様は頭を撫でていた手を頬に移動させ、唇、鎖骨と順に触れた。
な、何だろう・・・
「私が勇者の勤めを果たしたら」
指で鎖骨を撫でながら彼は言う。
「ご褒美を下さいな」
ご褒美。
昔から何かと強張る彼らしい要求だと納得する。
「メディシス様こそ、甘えん坊が治らないですね」
「そうですね。一生治りませんし、治す気もおきません。貴女がとても魅力的なので」
その魅力的な私に愚かだとか言ったのは誰だと思っている。
「・・・メディシス様は女性を褒めるのがお得意なようで。何処で覚えて来たんですか」
「貴女を見ていると自然に出てくるのですよ。・・・それで、ご褒美は頂けるのでしょうか」
「構いませんが、何が欲しいんですか・・・言っておきますけど、高価な物は私持ち合わせが・・・」
ごにょごにょと言葉尻を濁す私にメディシス様は笑った。
「金銭は結構。ただ、この世に一つしかありませんけれど」
「え・・・ええ?」
それこそとんでもない金額なんじゃ、と頭を抱えたくなるが彼は笑ったままだ。いや、こっちは破産の危機で笑えないんですけど。
「勿論、頂けたなら何よりも大切にします。私の部屋で管理して、外には出しません。毎日愛を捧げますし捧げて頂きますが、それは日夜共にいるのですから当たり前でしょうか。私の命が尽きる瞬間・・・いや、尽きた後も隣に居て頂かないと困りますね」
「道連れ・・・だと・・・?というか生き物なんですか、それ。何にしろメディシス様は物持ちが悪いんですから気をつけて下さいよ!」
昔からそうだ。
例えば私が5歳の誕生日にあげた縫いぐるみは、遊び倒して構い倒して触り倒して抱き尽くした結果、綿ははみ出るわ目のボタンは飛ぶは手足はもげるは、どえらい事になって今も尚彼の部屋に飾られている。大切なもの、宝物は絶対手放さない。壊れるまで構い、壊れても側に置く。
ある意味徹底的な執着心。
縫いぐるみは犠牲になったのだ・・・
「そうですね。正直な所を申しますと、汚さない、壊さない、その二つは守る自信がありません。ですが例え汚れても壊れても関係ないでしょう?それでも私は愛し抜けるし、むしろ何処かに行く心配をせずに済むのですから」
何か知らないけど、彼が欲しいご褒美に深く同情してしまう。縫いぐるみの姿を知っているからこそ余計に。
そんな私を余所に、彼はとても綺麗に・・・・・
何処か残酷に笑った。
「全てが終わった時のご褒美を楽しみにしていますね、ナターリア」
短編小説が好きです。
読むのが、好きです。気になる所で終わるとのたうちまわりたくなりますが、それが良い。
以外補足です。
ナターリア→転生主人公。もう少し周りを見るべき、学ぶべきな馬鹿な主人公。監禁フラグが折れない。気づいてもいない。
メディシス→勇者じゃなくて、魔族の王子。未来の魔王。世の中自分が中心だと割と本気で思ってるし、相手にも思わせる。大変迷惑な人。
王様→魔王みたいな見た目なんじゃなくて、魔王。現魔王。世の中自分なんて端の端だと割と本気で思ってるが、周りはそうは思ってくれない。王妃様はいつの間にか城にいて、いつの間にか側にいて、いつの間にか息子が生まれていた。
王妃様→普通の人間というか、本当に普通の人間。異世界トリップ組。王様に存在認識されてようがされてなかろうが居座り続けた猛者。よく王様といちゃいちゃしてる。