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復活?ザコトンマ同盟

タイトルから分かる通りあの人が出ます。

 ガイアでもない地球でもない世界に住む男の元に、虎馬の情報が伝えられた。


虎馬(トンマ)の奴、ちゃんと分かってるのか?このままじゃ、ルーチェちゃんも自分も不幸になるだけじゃねえか」


「功才君、お友達の事が心配みたいですね。どうです?行ってみませんか、ガイアに」

 男の名前は財津功才、坂本虎馬の親友である。

 そして財津功才に、虎馬の事を伝えたのはロキという神。


「師匠お願いするっす。あの馬鹿に異世界の先輩として一言言ってやるっすよ。そして異世界に行ったら朝は9時起き、夜は8時には寝るっす」

 財津功才、彼もまた日本から異世界に渡った存在。

 ちなみに伯爵となった功才は、朝は5時起きで夜は12時まで仕事をする生活を送っていた。


「それじゃ、ロッキトラベルツアー、久しぶりに功才君が命懸けで戦っちゃうよ、いやマジでを開催します。参加者はザイツ夫妻ですっ」

 そしてロキこそが財津功才を異世界オーディヌスに召喚し、坂本虎馬とルーチェの再会を企てた神である。


「夫妻って、俺はメリーに何の報告もしてないっすよ」


「コウサー、久しぶりの夫婦水入らずの旅行だよ。子供達はお母さんとお父さんが見てくれるって」

 旅行準備を万端に整え笑顔ではしゃぐ妻を見て、功才は異世界でだらけた生活を送る夢を諦めた。



――――――――――――――――


 久しぶりに、本当に久しぶりにルーチェとの穏やかな時間が流れていく。


「せんぱーい、先輩の守護天使を俺に変えて良いかな?最高位契約を結ぶから良いでしょ?」

 ルーチェが上目遣いで見てくる…反対出来ない可愛さだし、する意味が分からない。

 当たり前だろと、答え様とした瞬間、ドアがバンッと乱暴に開けられた。


 ドアを開けたのは炎の様な真っ赤な髪の少女、背中に翼があるから彼女も天使なんだろう。

 ルーチェには完敗するが、中々の美少女だ。


「ルーチェ、イスラがここにお邪魔してるでしょ?あのお馬鹿はどこ?」


「フレイ?俺と先輩のスイートタイムを邪魔するんじゃねえ!!」


「邪魔?何言ってるの?部屋にはチェーニーもアトランジェもいるじゃない」

 正確にはロークやロスト君もいるんだけど、人はノーカンなんだろうか?


「俺と先輩の二人の空間には何人も近づけないんだよ。ねっ、せんぱい」


「近づけないって、普通にご飯を食べてるだけでしょ?それよりイスラを出して。イスラの信者がとんでもない事をしちゃたんだよ」

 俺から言わせてもらえれば、イスラもとんでもない事をしてくれたんだけと。


「出すも何も部屋の隅にいるじゃねえか」


「嘘っ?僕に嘘をついても無駄だよっ…イスラ、何があったの?」

 フレイさんが驚くのも無理はないだろう、あの自信満々だったイスラが虚ろな目で壁に向かってブツブツと呟いているのだから。


「イスラちゃんはルーチェちゃんの恋人のサカモトさんに向かってファイヤーボールを撃ったんですよ。そしてルーチェちゃんが身を呈してサカモトさんを守ったんです。イスラちゃんには悪いですけど、こんな美味しいお料理を作れるサカモトさんが怪我をしなくて良かったですわ」

 太巻き(ノーマルバージョン)を頬張りながらチェーニーさんが答えた。


「チェーニー、それどういう事?ルーチェは、どこも怪我をしてないよ?」


「ばーか、俺は先輩の愛の力があれば火傷くらい一瞬で回復するんだよっ」


「瞬間回復?いつの間にそんな力を…じゃなく、イスラの信者が強力な魔物を復活させちゃったの!!ウムヌーイ公爵領にプロテクションフロッグが復活して大騒ぎなんだから!!」

 ウムヌーイ公爵といえばロークの実家。


「ルーチェ、プロテクションフロッグってどんな蛙なんだ?」

 直訳すれば防具蛙、ただの硬い蛙なら騒ぎにらならないんだろうけど。


「プロテクションフロッグは10m近い大きさの蛙なんだよ…でも厄介なのは大きさのだけじゃなく、その硬い皮なんだ。半端な武器や魔法じゃ傷がつけれないのさ」


「でも、ルーチェなら倒せるんじゃないか?」

 いくら硬い蛙とはいえ1級の天使にはかなう訳がない。


「それが天使の世界も面倒でさ、担当天使以外は土地に深く干渉できないんだよ。ましてや、イスラは火で俺は光だから越権行為になるんだ」

 何でも天使にも縄張りがあるらしく、貴族の直轄領とかは不可侵になっているらしい。


「それじゃ、このままじゃ?」


「ああ、ウムヌーイ公爵領は甚大な被害を受ける。プロテクションフロッグは動物だけじゃなく人族も餌にするんだよ」

 蛙自体が雑食だから、でかい蛙が人を餌にしても不思議はない。


「ルーチェ様、お願いします。俺を行かせてください!!あそこは俺の故郷なんですっ」

 ロークがルーチェに頭を下げる。


「ローク、その蛙を倒す手段はあるのか?悪戯に被害を増やす訳にはいかねえんだぞ」

 ルーチェの言い分も最もだ、餌になるのが分かっていて連れて行く訳には行かない。


「でも、あそこには親父もお袋も…ミールィもいるんだっ!!トラ、お前の技で何とかならねえのか?」

 残念ながら俺は蛙を捌いた経験がない、イタリア料理で蛙はポピュラーな食材なんだけど店では滅多に出さないし、出しても捌いた肉を買っている。

 そんな時、俺の携帯から聞いた事がない音頭が流れてきた。

 携帯に届いていたのは、メルマガだった。


 ロキブライダルサービス春の紅葉特集号

 ドキッ!!今年のビーチは囚人風水着でみんなの視線を独占

 男の髪型パンチパーマ百選

 私は異世界でこうして幸せになりました、Z・Kさんが語る異世界での成功の秘訣とは?

 私が異世界オーディヌスで成功したのは、全てロキ神様のお陰です。

 ロキ神様を信仰してから彼女が出来たし、年賀状の切手シートが当たったり虫歯が治ったりと幸運が続いています。

 何より、どんな魔物も倒す手段を身に付けました。

 協力:財津功才氏

 

(突っ込みどころしかねー、イニシャルの意味ねーし!!つうか、ザコの奴も異世界に行ってたんだ)

 そして最後にはこう記されていた。

 異世界オーディヌスの奇策の士、財津功才召喚券付き


トラマ、魔王、下忍の人気投票を考えています。

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