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山菜と幼馴染み

 ウーズィー神殿に着いた俺達は紹介状を見せて、神官長を呼び出してもらった。


「ミリー・フェールマの釈放ですか?」


「山菜を取った正確な場所を知ってるのはゲーニーパーティーの方達だけですから。それにクラークは毒草なんかじゃありません、クラークは美味しい山菜なんです」

  

「クラークは食えないってのが常識だぞ。トラ、きちんと説明しろ」

 確かに生じゃ食えないし食べる為には必要な事がある。


「食べれなきゃ食べれる様にすれば良いんだよ。強い毒がある食べ物でも仕込み方で無毒に出来るのさ…俺の国じゃフグの卵巣やベニテングダケを食べる方法があるんだぜ」

 それは先人が命懸けで見つけてくれた調理法。


「分かりました、少しお待ち下さい」


 10分ぐらいして現れたのは、焦げ茶色の髪をショートカットにしたソバカスが特徴の少女。

目付きが鋭く暴走族漫画に出てくるレディスーのリーダーの脇にいそうだ。


「ミリー、大丈夫だった。トラマさんがミリー達の無実を証明してくれるから安心して」

(ロスト君嬉しそうだな。きっと、ミリーちゃんに会えてホッとしたんだろう。俺はルーチェに会えたら泣いちまうかもな) 


「何でわざわざ危ない事に顔を突っ込むんだよ、この馬鹿ロスト!!あたいの事なんて放っといてくれよ」

 ミリーは見事なまでの見た目通りのキャラらしい。

 ちなみに憎まれ口を叩きながらも口元は緩んでるし、若干涙目になっている。


「一つ訂正させてもらう…俺が無罪を証明したいのはツンデレヤンキー娘なんかじゃなくクラークの方だ。それでクラークはどこに生えてたんだ?」


「ツンデレヤンキー娘ってなんだよ?クラークはウーズィーから3時間ぐらい行った所にある小屋の近くにある竹藪の中に腐るぐらい生えてたよ…最もゲーニーの馬鹿が調子にのって取り尽くしたからもう生えてないだろうさ」

 とりあえずミリーは空井戸坊っちゃんを嫌いな様で安心した。

 それに


「それは何日前の事だ?それと竹藪の竹は太かったか?」


「4日前で竹は太かったよ。それがどうしたんだ?」

 来た、クラークが生える時期の竹藪にはあれも出ている筈。


「トラマさん1本ぐらいは残っているかも知れないから今すぐ行ってみませんか…トラマさん!?」

 これはテンションが上がってきた。


「そうだな。今から行って一泊をして夜明けから取り始めるのがベスト!!神官長、クワを貸して下さい。それと調味料と調理器具を一式揃えて下さい。後、油と小麦粉と卵は絶対に忘れずに準備して下さいね…テンションが上がってきたぜ!!」


「ロークさん、トラマさんは大丈夫ですか?」


「ロスト、トラはああなったら止めれないぞ。まっ、トラがあそこまでなってんなら心配いらねえよ。神官長様、ゴーリェ男爵にも一声掛けて下さいね…ウームヌイの馬鹿息子が用があるって言えば大丈夫ですから。トラ、何時までも叫んでねえで準備しに行くぞ!!」

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 小屋は木造の簡素な物だった、小屋の中央には焚き火を行う為の囲炉裏みたいな物がある。

 これはラッキーだ。


「トラさん、灰を集めて何をするんですか?」


「ロスト、お前こいつらと、どこで知り合ったんだ?変な事を教えられたりしてねだろうな」

 ミリーの言葉にロスト君は何故か無口になる。


「灰がなきゃ始まらないんだよ。ロスト君とは娼館の護衛の仕事で知り合ったんだ」


「し、娼館!!ロスト、お前そんな所で何をしてたんだ!?」


「何って仕事だよ…あっ、ご飯を温めなきゃ」

 誤魔化す様に囲炉裏に近づくロスト君、どうやらこの囲炉裏は買ってきた料理を温め直すのに使うらしい。


「そんな時間なんてない!!明日は早いんだもう寝るぞ」


 次の日の夜明けに俺は騒動の発端になった山菜を見つけた。

 その名前はわらび。


ルーチェとの再会=エンディングを考えていましたが、変えようかと

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