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『餅ときな粉とプレスマンの芯』

作者: 成城速記部
掲載日:2026/03/27

 婚礼の翌朝、舅礼に行った婿に、舅は手ずから餅を焼いてもてなしたが、婿は、餅を焼くのを見たことがなく、膨れたり揺れたりするのを見て怖くなってしまい、一つも食べることができなかった。婿が餅を食べなかったので、きな粉が余ってしまったが、婿はきな粉だけをうまいうまいと言ってすっかり食べたので、帳尻は合った。

 婿は、余りにきな粉が気に入ってしまったので、もっと食べたいと思ったが、自分で食べ尽くしてしまったので、所望しても出してもらえず、腹が減ってたまらなかったので、あちこち探してみたが、女房が子供のころから使っていた部屋にあった壺の中に、何やら粉っぽいものを見つけたので、それをなめていたところ、女房が、どうしてプレスマンの芯が折れたやつを捨てておいたのを食べるのか、と尋ねたので、そんなものを食べた覚えはない、と答えたが、口の周りが黒くなっていて、犯行は明らかだったという。



教訓:きな粉と間違えてプレスマンの芯が折れたやつを食べて口の周りを黒くした婿を見て、女房はアッチョンブリケだなと思ったが、それはきな粉ではなくピノコである。

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