アルティメットウィーク
長編「高性能AI搭載人型機動兵器ごと異世界転生」連載中です。
毎日19時投稿予定です。ぜひそちらも。
ある星のとある国。
朝のニュース番組で女性キャスターが明るい口調でニュースを読み上げる。
「さて、明日からはスーパーウィークです。今年のスーパーウィークはブロンズウィークと近いこともあり、その間も休日とする企業もあるようです」
「巷ではハイパーウィークと呼ぶ人もいるみたいですね。ブロンズウィークも含めれば、ほとんど四半期分休みになるそうです」
時が経るにつれて、ありとあらゆる理由によって、徐々に国民の祝日は増えていった。
ことの発端は川の日がないのはおかしいということが本気で議論されたことだった。
当時、休日を求める国民は多く。”川の日デモ”という運動が起こった。
それは国中に広がり。ついには政府は収集が付かないという理由で川の日を新たに制定してしまった。
それが、はじまりである。
それから時が経ち。
空の日がないのはおかしいというデモが起こった。
”川の日デモ”と同じように国中にその考えは広がる。
川の日を制定したことから、政府も空の日を制定せざるを得なくなってしまっていた。
これで終わればよかったのだが…
国民は休日を求めてやまなかった。
大人の日がないのは不公平だという声があがった。
それに準ずるものがあるだろうと政府も反論した。
しかし、さらに反論されてしまう。
それに該当していない大人だっているのだ、と。
仕方なく認めることとなった。
世界中で平等や多様性が訴えられていた。それを無視することが出来なかったのだ。
それからさらに時は進み…
青の日はないのかと声が上がる。
もう誰も止めることは出来なかった。
色にまで平等が訴えられていたのだ。
そうして、さまざまな色の日が増えていった。
こうなってしまえば、もうなんでもありだった。
ありとあらゆる理由で休日は増えてく。
そうして新たに大型連休が誕生した。
ブロンズウィークである。
それでも、国民は休日を求めてやまない。
時を経るごとに休日が増えていき。スーパーウィークが生まれ。
ついにハイパーウィークまで誕生しようとしていた。
ここまでくれば、流石に祝日を作る理由も出尽くしており、祝日の追加は下火となっていた。
しかし、ある時。
白は200色あるという声があがった。
国民はそれに乗っかった。
ここまでくれば政府ももうあきらめていた。
いつかはこの日が来ると予想されていたのだが止めることはできなかった。
ニュース番組でキャスターが読み上げる。
「さて、本日からアルティメットウィークに入ります」
アルティメットウィークなるものが誕生していた。
ニュース番組を見て。一人の男が呟く。
「アルティメットウィークか…俺には関係ないね、どうせ仕事だし…」
祝日なのに放送はされていた。電気も点くし、水道も出る。
外ではパトカーや救急車のサイレンが鳴り響く。
「じゃあ、いってきます」
最後まで読んでいただきありがとうございました。
並びに、休日出勤される方にも感謝申し上げます。
私もその一人でした。
そんな人に少しでも面白いなと思っていただけたら幸いです。
現在。長編「高性能AI搭載型人型機動兵器ごと異世界転生」連載中です。
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