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第二話 問題外児の教室

「おーい、出席取るから席に着けよ。おっ今日葉月いるのか。てっきり徹夜で昨日買ったゲームやって、サボるのかと思ったぞ?」


この人は彼女の担任の安原桐也。今年で28になる無精髭の生えた先生。担当は英語。最近の悩みは、どうすれば副担任の荒川侑希先生と親密になれるかと言うこと。


「うるへー、サボったら怒られそうだから渋々来たんだよ。てかなんでヤスが昨日私がギャルゲー買ったの知ってんだよ!?」


「それは、オレもお前と同類だからだ!そして、オレも昨日買った。そん時にお前を見かけたんだよ。あとちゃんと先生つけろよ」


かなりダメな事を堂々と宣言するダメな先生を白い目でみる生徒一同。


「安原先生って・・・・オタ?」


「マジかよ?あの教師その内なんか問題おこすんじゃねーか?」


「通報しとくか」


「私ヤス先生の事好きだったのに」


「お前らオタクに偏見持ちすぎだ!テレビに出るクソ評論家の言葉なんて真に受けるな!あと最後に発言した生徒、君だけ英語の評定5だ」


さりげなく贔屓するヤス先生にさらに野次を飛ばす生徒。


「そんじゃ出席とるぞ。・・・・・あー忘れてた。重大発表がある。」


「とうとう侑希先生と結婚すんの?」


「黙れ葉月!オレだって結婚出来るもんなら結婚したいわ!そうじゃないんだよ、重大発表ってのはこのクラスに転校生がいるんだよ!」


「まじで!」


「冗談でしょ?」


驚きの表情を浮かべるクラス一同。


「イヤ本当だ。じゃ入ってきなさい。」


「はい、失礼します」


ドアに向かって声をかけると1人の青年が入ってきた。


「それじゃ自己紹介をしてくれ」


「初めまして杉田健一です。親の仕事の都合で先月からこっちに住む事になりました。皆さん宜しくお願いします。」


「彼のお父さんとはお母さんは海外でアパレル関係の仕事をしていて、今度日本で支店を出すからその関係でしばらく日本にいることになったそうだ。んじゃ席は・・・葉月の隣が空いてるか。そこに座ってくれ」


先生は席に促すと彼が


「すみません先生。急な転校でまだ教科書を購入をしていないんです」


「あ~そっか、じゃあ葉月に見せてもらえ。わかったな葉月?」


「まぁ別に構わないよ?どうせ私授業中に教科書見ないし。最近買ったゴッ〇イー〇ー進めなきゃ行けないし」


やっぱり彼女の頭の中にはゲームの事しか無いのでしょう


「頼むから教科書見てるフリ位をしてくれ。あとで教頭とかに起こられるから」


「努力しま~す」


まったく努力するきのない声で返事をするとタイミングよくチャイムが鳴った。


「じゃあみんな仲良く遣るんだぞ~。特に葉月は席が隣なんだからしっかり面倒見てあげろよ?」


「任せとけって」


「ホントに大丈夫なのか~?」


先生がこの不安が的中したことに気付いたのは放課後になってからでした。

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