第31話 俺はパンツ占い師になる
俺は西宮和。俺は居間で喋るハムスターに幼馴染とパーティーメンバーの下着で楽しんでいることがバラされた。誤魔化すことに必死になっていた俺は、幼馴染の怒りを納められなかった。その幼馴染に殴られ俺は気を失い目が覚めたら……仲間から旅行に置いて行かれていた。
「ん……」
俺は屋敷の居間、ソファの上で目が覚めた。
「誰もいないのか?」
「いや、僕がいるよ。」
キッチンからヒョコっと顔を出したダズが言った。
「ダズか……ん、僕?」
「あ……」
聞き慣れないダズの主語に違和感を覚えた。
ダズの主語って『俺』じゃなかったか?
「ごめん、格好つけていたんだ。チンピラやっている俺の主語が『僕』じゃ舐められちゃうから。」
目線も合わせられないようすで申し訳なさそうに言った。
申し訳なさそうに言いやがって、屑達が旅行に行っている間ずっと二人になるっていうのに、これじゃあ気まずくて仕方ねえ。
「ッチ、申し訳なさそうにすんじゃねぇ。俺も隠してたこと曝け出すからよ。今の口調で分かったと思うが俺は元ヤンで口調が少し怖ぇ、だからこの世界に溶け込むために俺は屑の真似して隠してたんだ。」
「僕と……同じってことですか?」
「ああ」
俺の一言でお通夜の様に真っ暗だったダズの顔が、パァァと明るくなった。
はぁーあ、隠しておくつもりだったがしょうがねえ。ちょっときつかったし丁度いいか。
「それより何でお前顔の横にパンツ浮かべてんだ?」
「そんなことしてないよ!」
恥ずかしさのあまり、顔を真っ赤にして否定した。
「え……いや……何でもねぇ」
何か言いたいという気持ちはあったが、それをぐっと殺して我慢した。
どういうことだ?詩織に殴られた後遺症でパンツが見える幻覚症状になってんのか?だとしたら、これからの人生クソだな……いや待てよ!
一瞬の閃きが脳内を駆け抜けた、気付くと俺の足は希望に向かって走り出した。
もしかしたらっ!ずっと…ずっと…考えていた。今初めて希望を感じた。今までのモノクロだった世界が鮮やかな色彩に包まれるかもしれない。
そんなことを考えながら俺は、街の中へと繰り出した。
「はぁ…はぁ…やっぱり…そうだ。」
頬を流れる汗を右手で拭った。
さっきのユニークスキルだ。相手の履いているパンツが見えるユニークスキルだ!
「はぁ…はぁ…和さんどうしたんすか?」
どうやらダズは、俺の後を追いかけていたようだ。
パンツに夢中だったから気付かなかった。
「おいダズ、聞いて驚くんじゃねぇぞ。相手のパンツが見えるユニークスキルに目覚めた。」
「えええ⁉」
「驚くんじゃねえって言ったろ。」
突っ込む程度に軽くポンと頭を叩いた。
「すいません。でも和のそのスキルは凄いですよ。歴史によると五百年前にこの国を襲った竜を倒した英雄と同じユニークスキルですよ」
手を添えて耳打ちして伝えてくれた。
「え⁉」
五百年前の英雄は相手の履いているパンツが見えるスキルでどうやって竜を倒したんだよ⁉気ぃ狂ってんじゃねえのか⁉
「なぁ、その英雄はどうやって竜を討伐したんだ?」
「そこは歴史書にも載っていなかったので分かりません。」
「そうか」
本当に竜を倒したのか?時の流れと共に歴史が変えられたんじゃねえのか?今はそんなことはどうでもいい!ガキの頃からの夢がやっと叶う。
「俺…冒険者辞めるわ…」
「え⁉」
簡単な一言も今のダズには理解できないようだ。
「だから俺は冒険者を辞める」
「や,辞める~⁉じゃ、じゃあこれからどうするんすか?」
ダズは分かりやすく、両手で頭を抱えて驚いた。
「これからどうするかだって?そんなものはずっと前から決まってる、それこそ五百年前から決まってる。俺はパンツ占い師になるっ‼」
そこから俺の奇想天外なパンツ占い師人生が始まった。
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