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第1話 人よ命よ、始まりをみる

 4年目に入ったもの書き、おれごん未来でございます。毎年長編を1作ずつ発表中で、今年も4作目を執筆中。ですが。


 どっこい止まっています。


 そんな状況でついに、渇望していた机に座ることができました。


 机に座りさえすれば書ける。


 机に座りさえすれば。


 座りさえすれば。


 机に。


 そんなわけないのにねえ。根拠なんてないのに。

 たとえどんな環境であろうと集中できたなら書けるはずなんです。アイデアがあれば書けるはず。書けないのなら、書けない問題はどこか別に。


 およそ筋立てが定まり、あとは詳しく描いてゆくだけ。そこで私は作者として、あの作品に対し満足してしまったのでしょう。一度成し遂げた気分になったのです。以降書くのがどうにも億劫に感じて。


 RPGで周回プレイすると強くてニューゲームとかあるじゃないですか、私あんまり興味ないんですよね。

 どうせ再プレイするのであれば一から始めるタイプ。毎度弱いところから始めたい人なんです。

 そのうえ物語に関しては続編続編で同じ世界を描き続けたい人間でもないんですね。そりゃあ人気が出ていれば待っていてくださる読者さんのために、とは奮起もできますが。

 いつも閑古鳥状態では。ねえ?


 処女作からタイムスリップもの、戦争もの、ラブコメ、ときて今はスポーツもの。待っている未来の作品は変身ヒーローもの、ロボものと郵便ものです。いつも新しいものを書きたいんですね。その世界に関しては語り尽くした(気分になっている)ので次なんです。


 次を書きたいならそれを書けばいいんですよ。なんだって自由。並行してもいいでしょう。

 でも、本当はアイデアがないんです。ネタがない。あっちもそっちも、アイデアがないでは進めようがありません。

 そこを襲ったカクヨムコン8大惨敗の知らせ。あれは本当に折れました。むしろ書ける方がどうかしています。


 それで止まっています。

 今は動けません。


 以下はカクヨムコンの戦績です。

 敵前逃亡2019。

 処女作撃沈2020。

 短編沈没2021。

 2022年も先日結果が出て評価が定まりました。今年度は、全艦轟沈2022でしょうか。これはひどい、極まりましたねある意味で。




 でも、ですよ。




 たとえどんな状況でも机に座らねば始まりやしません。5文字でも10文字でも書きましょうよ。それだけがあの作品たちを最後まで導く唯一の道なのですから。

 私の娘たちは私がきちんとゴールまで。それが親であり、けじめであり、あの娘たちとの約束です。

 三女までは無事、世に送り出してやれました。四女だって五女だって、六女だって必ずやいつか。遠くない未来に、私が生きているあいだに。


 私ってやつはどうしてこうも、いつも決死の覚悟なんでしょうねえ。たかがものを書くだけってのに。

 だから疲れるんですよ。肩に力が入っていて、変に空回りして。

 でも私の作品って、私が変人でなければ生まれませんでしたよね。誰もあんな変な物語なんて形にしようとも思いませんよ普通。


 でも書こうとふるい立ったのですよ当時。

 世界情勢。コロナの世も始まって不安定極まりない2019年の空気。今も収まることのない数多の病気や貧困、天災に戦争。懸念することは掃いて捨てるほどあって。

 そこに昔した我慢や、あの頃の挫折がよみがえって。ただくり返す毎日だって山なし谷あり。何十年と生きてきて溜まっていた澱が、ドッとあふれてついに発症。


 あらゆる矛盾の上に立つ自分が振りかえれば、2千年にも4千年にもおよぶ恥ずかしい人類史という名の負の通知表。年表を誇らしげに埋め尽くすのは数多の戦いの記録たち。よくもまあ、あんな恥ずかしげもなく羅列するものです。

 天下分け目の戦い? 知りませんよ、どこそこの村の人が新しい農具を考案したとか勉強させてくださいよ。


 足下はドロドロ、後ろは暗いことばかり、先々も不安でいっぱいで。

 世界が綺麗なものばかりでできてないことに気づいた人に、虚構の上で暮らすこの世はあまりにも息苦しい。いいえ、生き苦しいのです。


「でも!」


 って言いたい、物語の主人公のように。

 すべての理屈を前にしても、それでもと言い張りたい。

 だったらこんな小市民に何ができるのか。

 できることなんてありはしませんよ。出自は恥ずかしい人類の末裔だってだけです。砂の城を壊すだけの影響力もなく、ただただ食べるために続ける百鬼夜行。


 踊らにゃソンソンでもいいでしょう。見て見ぬふりが普通です。仕方ないじゃないですか、個人にできることなど。

 ですがもっと絶望していていい人たちがあきらめていないのです。だったら凡人たる私があきらめる必要はありませんよね。今はまだ。


 基本は自らの持ち場でしっかりと、生物としての生を全うするのみ。それ以外にはありません。小市民は小市民なりに、自分の信じたこぢんまりとした生を。清濁ひっくるめて。清濁どころか清濁々ですが。清一濁九ですが。


 2019年12月。あの時、そんなモヤモヤを言語化したくなったのです。一度整理したい。どうにかして表現したい。

 語り合いたいとはなりませんでした。ふしぎと。なぜだか書き表したくなりました。

 それがどうしてか、物語のかたちを得たのです。発端は整理のための記述だったのに、スッと、一本の筋になったのです。それを書き記したら自然と。


 家族に見せたい。

 誰かに見せたい。

 作品にして発表しちゃえ。

 確かそんな、素人が自分の作品をもちよるサイトがあったはず。


 それがおれごん未来の誕生でした。

 ろくに明るい未来を示さない、ダメダメの未来図。温故知新、温故知新とくり返し発するだけの壊れた人形(ひとがた)です。


 またいずれ、よちよち書きますよ。書かねば家に帰れません。

 旅立ってまだ4年目です。たぶん往路。

 水滴が穴を穿つくらい続けてみます。それで結果が伴わなくとも、私が通ったあとに娘たちだけはいろんな小説投稿サイトに残るでしょうから。


 それでよいではありませんか。

 私の処女作は少なくとも1人の人生を変えたそうです。あんなヘッタクソな物語の分際で。

 でもその事実が今の私を支えています。それだけをありがたく、胸に抱いて続けます。

 目標などとおこがましい、きちんと終わらせる、未発表では済ませない。対外発表するのを目的に歩みます。


 奮起や再起がテーマのもの書き、おれごん未来。

 新作は現在9万字。

 いつものように、通過も落選もこちらで共有いたします。これから月に2度3度、こちらのエッセイでお会いいたしましょう。

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― 新着の感想 ―
[一言] 応援してまーす!
2023/04/02 21:06 退会済み
管理
[良い点] 待ってました~(≧▽≦) 今年度もよろしくお願いします~(´艸`*)
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