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心無き少年は悲劇を謳う  作者: 西村暗夜
2章 黄昏のワルツ
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星の王子の奇術

和也が業鬼を追っていってから、少ししての事だった。

男は、浮いているはずの私のすぐ目の前に現れた。

「タナトスの子供達の生き残りと共に報告にあった、実体の無い女の子か、面倒な方に当たったなぁ」

その男はそう言いながら、()()()あぐらをかいていた。

「誰なの…?」

私はまだ状況を把握出来ずにいた。

自分以外に飛べる人間など、いるはずも無かったからだ。

「あ、僕?僕の名前は…って、言っちゃダメなんだった…。

僕の事は、星と呼んでくれればいいよー」

男はまるで友人に話すかのように、軽やかに話をし始める。

「えーと、それでね、今から君を誘拐?することになるけど、いいよね?」

そう言い、星と名乗った男は私の手を取り、引っ張ろうとした。

それを振り払い、私は拓也の所に逃げようと後ろを振り向いたその時。

「あーあ、後ろ見ちゃったね、残念」

「え?」

その瞬間、目の前が真っ白になり、気がつけば私は見知らぬ部屋にいた。

「はは、成功しちゃったよ、こんなあっさり捕まるとは思わなかったなァ」

男の声が部屋中に響く。

「何をしたの?!ここから出して!」

そう私が叫ぶと、男は悪びれずに

「そう言われてもなぁ、これも任務だし、僕も怒られるの嫌だし、このまま僕達の基地に連れ帰ることにするよ?いいね?」

と言う。

「良い訳ない!ここから出して!」

そう叫び、私はすり抜けを試し、不可能だと分かった後に出口がないかを調べるために部屋を探索しようと、立ち上がった。

すると1つ、自分の後ろに窓がある事に気づいた。

私は恐る恐る窓の外を見てみる。

そこにあったのは、自分より大きくなり、私の居る部屋を鳥籠のように持った男の姿だった。

「何、これ…」

私は絶望した、自分では何も出来ないと分かってしまった事に。

和也に会えなくなることに。

そして、私は次の瞬間意識を失ってしまった。

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