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出発
京夏は夜が明けるまで文献を読んだ。
次の日の朝、やはり雛乃だけは起きなかった。
京夏「昨日言ったのに…」
唯「でも、すぐに寝てたよ?」
悠希「朝弱すぎだな…」
京夏「幸せそうに寝てるな~ このまま運ぶか。」
唯「よろしくね~」
京夏「あぁ。」
京夏は雛乃を背負った。
京夏「忘れ物はないか?」
唯「うん。雛の荷物も、ちゃんと確認したよ?」
悠希「雛乃の荷物は昨日の夜にはまとめてあったしな。俺も大丈夫だ。」
京夏「じゃあ、行くか。」
四人は宿屋を後にして、街の出入り口となる門まで来た。
京夏「さて。クリエイト“馬車”。みんな乗って。」
唯「ありがとう!あっ、京夏が雛を運んだことは秘密の方がいいかも。」
京夏「分かってるって。」
悠希「荷物は乗せ終えたぞ~」
京夏「ありがとな。よしっ、行くか。」




