起床
京夏の眼は何かを見据えていた。
次の日の朝
京夏と悠希と唯は起きていたのだが、
悠希「そろそろ雛乃を起こさないと… 唯、起こしてきて?」
唯「分かった。」
唯は雛乃が寝ているテントを覗き、
唯「雛~、起きて。そろそろ準備し始めて 出発しないとって悠希が言ってるよ?」
雛乃の反応は全くない。
唯 (心の声)やっぱり…反応ないか~。 あっ、寝起きドッキリでもやってみようかなっ
唯は京夏の元へ行き、
唯「ねぇ、京夏。“銅鑼”っていう楽器があるって何かの文献に書いてあったんだけど、知ってる?」
京夏「あぁ。知ってるけどどうする気だ?」
唯「いっつも寝起きの悪い、雛乃を驚かすの。」
京夏「やるのはいいんだけど、銅鑼は音が大き過ぎるぞ?」
唯「それくらいじゃないと起きないって。」
京夏「分かった。程々(ほどほど)にな。クリエイト“銅鑼”」
唯「ありがと~」
銅鑼を持って、テントに戻った。
唯「うひひ、覚悟 雛。……どうやって音が鳴るんだろう?こう?」
唯は始めて見る銅鑼の使い方が、よく分からず、中央を蹴った。
すると、突然鳴った大きな音に 蹴った本人が驚く。
唯「ビックリした。これはさすがの雛も……寝てる!?しかも微笑んだ顔ですやすやと…」
京夏がドッキリが気になって、見に来た。そこにはテントの前で下を向き愕然とした唯の姿があった。
京夏「失敗か?」
顔を上げた唯の目は半泣きだった。
唯「雛を甘く見ていたよ。もう駄目だ。大地震でも起きない気がする。」
京夏「もう出発はしないと、雛乃は寝たまま運ばないといけないな~」
唯「そうだね。」




