野宿_前半
唯の掛け声で動き出した。
どれくらい時がたっただろう。辺りは暗く 森の中だから、より一層暗く感じる。みんな最初の方は元気があって、楽しく喋っていたのに、あの王国の疲労が今になってやってきている。
京夏「ここら辺で、野宿とするか。」
唯「そうだね。唯、お腹ぺこぺこ~」
雛乃「じゃあ、久しぶりに私が腕を振るうね。」
悠希「へぇ~。雛乃、料理できるんだ~」
雛乃「でも、まだ勉強中ですけど…」
唯「雛の料理はホント 美味しいんだよ。」
雛乃「やめてよ。プレッシャーかけないで。」
唯「いいじゃん。美味しいんだから。将来が楽しみだな~」
雛乃「もぅ… 分かったわ。だったらもっと腕を上げなきゃね。」
京夏「食材がないから取りに行かないと。」
悠希「そいえば、京夏の魔法で出せばよくないのか?」
京夏「え?」
悠希「だって 作り出せないものは無いんだろ?」
京夏「自分で捕って、やった方が嬉しいだろ?」
唯「そうだよ、悠希。冒険なんだから、楽しもうよ?」
悠希「冒険、か。そうだな。今のは忘れてくれ。さてと、じゃあモンスター狩ってくるわ。」
雛乃「あっ、いってらっしゃい。」
京夏「近くにあった枝とか置いとくな。クリエイト“松明”」
京夏は 山積みの木の枝に火をつけた。




