道理
シェイド「こんな下等生物に何の価値がある?」
京夏「は?元人間の俺に言われても…、それに価値はあるだろ? 」
シェイド「価値があるだって?答えは“否”だ。この国が7代目国王のとき、国中を襲った凶暴な魔物の軍勢が(ざっと、一万体)来て、俺が一人で救い 神と崇められた。国民から感謝したいと言われたから、そこで、“生け贄”を要求した。悪魔だからな。その生け贄は一年に一回で我慢した。
最初は 自国民から一人の女性だったが、11代目となってから他国民の女性を捧げるようになった。ましては、13代目ときたら 恩を忘れ(あの出来事は文献にも記されている。)倒そうとまでしてきた。だから、忠告した“ 生贄を捧げないと、街を破壊し 国を消す”と。
そしたら、今度はお前らに依頼した。そんな 下劣で不届き者の下等生物に価値があるとでも?」
京夏「あぁ。少なくとも 王家は下劣で不届き者かも知れんな。が、王家以外の国民はとても親切で 礼節があり 思いやりがある人ばっかりなんだよ。」
シェイド「結局は王家のクソ共と同じなのさ!人の内に込めた闇は悪魔よりどす黒く、底が深い。元人間なら分かるだろ?心の闇が。」
京夏「お前と違って俺の周りの仲間は みんな和気藹々としていて、“最高”の一言では収まりきらないくらいな。」
シェイド「そいつらも人なら心の闇を抱えてるかもな。」
京夏「だとしたら、真に誇れる仲間がその闇を分かち合えばいい。
それが仲間ってものだろうが!悪魔だろうが真に誇れる仲間はいるだろ?」
シェイド「俺の仲間はナイトメアとイザナイだけだ。悪魔が人を救ったから 魔界でも除け者にされた。」
京夏「不満か?」
シェイド「2度も裏切られたんだぞ?」
京夏「でも 真に誇れる仲間が二人もいるだぞ?」
シェイド「俺はお前みたいにたくさん仲間に囲まれ 和気藹々としてないのさ。」
京夏「愚かだな、悪魔。仲間っていうのは“量”より“質”だ。たくさんいるより誇らしいことだ。」
シェイド「ふん。…一理あるな。」
京夏「どうだ?俺が魔王になるときに手を貸してくれないか?真に誇れる仲間として、相棒になってくれないか?」
と、京夏が手を差し出した。
シェイド「…面白いことを言うじゃないか。」
シェイドは、差し出された手を握った。
シェイド「では魔王様、あのクソみたいな王を消してもいいでしょうか?」
京夏「魔王様って…。あー 殺ってもいいがそいつの子供までは殺るなよ。心の優しい少年かも知れないから。」
シェイド「承知しました。」
シェイドは自らの影の中に消えた。
京夏「さてと、これで終結だな。」




