PR.1 Good-bye forever...
―「メイ」がある人に放った言葉―
ねえ天使さん。私が何をしたっていうの?
天使さん。どうして私の幸せを奪っていったの?
……どうして、私は一人になってしまったの?
私たちは、二人でいたから幸せに生きてくることができたの。
私たちは、二人でいたから笑顔になれたの。
あの子の居る病室に、一人の天使が表れたその日。
病に倒れた片割れの前に立つと、直ぐに消えてしまったの。
その次の日、片割れはこの世を去ってった。
私はこの世のすべてが見えなくなったの。
心のキズを癒す何かを求めて、私は色んな場所を訪ね歩いた。
けれど、動物と触れ合ったり、友達付き合いを深めようとは思わなかった。
そんなの、意味ないから。
現に昔、それで苛められたから。今でも白い眼を向けられることに抵抗があるの。
それに……。
私は私の片割れしか拠り所にしてこなかった。
友達なんて要らなかった。
それは、あの子だって同じ。
だから、他の何かで満足なんて、できないの。
ああ、この世界に、あの子はもう居ないんだ……。
この世界に居る内は、片割れに会うことなんて、できないのね……。
肌に触れて伝わるのは、何でもない、私の鼓動だけ。
「私があなたに使いたくなかった、この言葉を贈るわ……」
―Good-bye forever―
さようなら、永遠に……。
さようなら……。




