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恒星未来伝―Protect Your Eterein―  作者: くろめ
家の火元にご用心
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その1 悪夢

 夢と信じたいことってあるよね。

 今、僕にはそんなことが目の前で起こっている。気が付いたら、熱気に包まれた空間にいたんだ。

 この汗。この紅色。

 やがて僕は、それを炎であると感じ取れる。

 燃え盛る業火はまるで、火皮を纏った化け物のようだ。

 僕は目を凝らして包まれているその火種の正体を掴もうとする。どうにも判断しづらい。

 わずかばかり残る影から把握するしかないか。

 ……え、何これ。

「僕の家だ」

 それは紛れもなく、自分の住む家だ。果たして全員が脱出したのだろうか。家族と居候は無事だろうか。多くの心配事が胸を駆け巡り、そして絡みつく。

 ……とても息苦しい。

 中から、異質な笑い声が聞こえてきた。炎で焼き尽くすことを「快」とするような、悪魔のような声だ。

 僕は急いで家へと向かおうとした。けれど、金縛りにあったかのように、その場から動くことはできない。

 自分はどうするべきなのか、何ができるのか……。


 ……頭の整理がつかなかいよ。


『……イ……ルイ……』


 突然、誰かの声が聞こえた。

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