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短編闇鍋

受話器の向こう側

作者: トカゲ

初めて恋愛物に挑戦します。

これって恋愛物じゃなくね?って思った人はコメントください。

ジャンルをその他に移動します。

日曜日の昼下がりにプルルルと電話が鳴った。

番号は非通知だったので無視してみるが鳴りやまない。

仕方がないので俺は電話に出てみる事にした。


「私メリーさん、今からあなたを殺しに行くの」


電話越しに聞こえる声はかわいらしい声だった。

綺麗で透き通るような声。幼さが少し残る声。

そんなかわいらしい声で殺人予告されてもポカンとするだけだ。


「ふーん。なんで俺を殺そうとするの?」

「あなたが18年前私を捨てたからよ。」


18年前って…このメリーって子、そこそこの年齢なんだな。俺と同い年かちょいしたくらいだったりするのか?そうか、これがロリボイスってやつか。

殺人予告をされた訳だが、身に覚えがないので恐怖感がまるで沸かない。

殺人予告を出したやつがロリボイスっていうのもあるが、とにかく怖くない。


18年前っていったら俺はまだ10歳だ。

10歳の時の俺は女性を捨てるような鬼畜だったのだろうか?

というか28歳になった俺は今でもチェリーでモテ期なんて来た記憶が無いんだが、18年前の俺はモテていたというのか。

なんて羨ましい。当時の俺、爆発しろ。


「すまない、覚えがない。人違いじゃないか?」

「間違うハズないわ。あなた、山下太郎でしょ?」


確かに俺は山下太郎だ。

どうやら人違いではないらしい。

いや、名前だけなら同姓同名くらい幾らでも居るだろう。

現に小学校時代、俺と同じ名前のやつは学年で3人いたぞ。

学校内じゃなくて学年に3人だぞ?


「確かに俺は山下太郎だ。しかしすまない。思い出せない。そうだ、君の外見を教えてくれないか?思い出すかもしれない。殺されるような事をした記憶が本当にないんだ。俺は恥ずかしながら今でも童貞だし、女性にモテたことなんて欠片もない。もしかしてだが、君は男なのか?ホモなのか?男友達は沢山いたからその線が一番濃いんだが。」


自慢じゃないが男友達は結構多い。悲しい事に男には好かれやすいのだ、俺は。

もしかしたらその中にホモの人がいて、俺に思いを寄せていたのかもしれない。

18年くらい前に1度だけ引っ越しをしている。その時に別れた友達とかの中にホモの人がいたのだろうか?年賀状とか出さなかったからな。それで捨てられたと思ったのか。

まぁ、年賀状は相手も出してこなかったが。


「いいえ、私は女性よ!髪は金髪で肩くらいまであって、瞳の色はコバルトブルー。あなたは私の瞳の色がキレイだって何時も誉めてくれていた。髪の毛がサラサラだって撫でてくれたじゃない!」


メリーの言葉にますます訳が分らなくなる。完全に人違いだ。

俺にはそんなリア充だった頃なんてなかったし、これからもないと思っている。

昔の俺、なんでそんなにモテてるの?それなのになんで俺、今もチェリーなの?


「いや、本当に記憶にない。それ、本当に俺なのか?」

「まだそんな事言うの?あなたよ!間違いなくあなた!私は18年前あなたに捨てられた哀れな人形、それが今蘇った!肉体を得て蘇ったの!アナタを殺す為だけに!」


メリーは声を荒げた。電波さんだったらしい。ヤンデレも入っているかもしれない。

そういえば18年前にお気に入りの人形を野良犬に持って行かれる事件があったけな。

今ので思い出した。


「怒るなよ、落ち着けって。一度話し合おう?俺の家の場所は分るのか?」

「……えっと、うん。わかる。」

「そうか、それじゃあ俺の家の3軒隣にある喫茶店、分る?そこで話そう。心配するな、金はこっちで持つから。」

「えっと、あの……」


メリーが混乱しているのが分る。声もさっきみたく大きくない。

何ていうか、感情の起伏が激しい奴だと思う。


「あと、お前が言っている人形ってやつ、多分俺は捨ててないと思う。18年前だと野良犬に襲われて人形を持ってかれる事件があった。多分それの事を行っているんだと思うけど、あの人形は当時凄く大切な物だったし、一生懸命探しても見つからなくて泣いた記憶がある。とにかく捨ててない。奪われたんだ。」

「え…そうなの?」

「まぁ、本当にお前があの人形だったとしたら、信じられないと思うけどさ。そういうのも含めて少し話さないか?」

「……うん。わかった。」


・・・


この後、俺は合法ロリと彼女になって毎日キャッキャウフフする事になるんだが、そんなのは蛇足でしかないだろう。


一つだけ言っておくことがあるとすれば「俺のメリーは超可愛い。」とかかな。

金髪ロリの合法美幼女が彼女の俺は超勝ち組!



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