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神is遠く

作者: こう

おちこぼれにもいろいろな種類がいる

家庭内に問題があっておちこぼれているもの

ただ頭が弱くておちこぼれているもの

おちこぼれに憧憬しおちこぼれているもの

中学の時の先生がこんなこといっていたよ

おちこぼれになったやつがいたらありがとうって想ったって競争相手がいなくなるんだから

みんなわらっていたけど僕はわらえなかったな

なぜなら僕は世の中に絶望してしまったおちこぼれだったから。小学生から中学生になるとなにか得体のしれない微生物から生き物に突然変異するようにがらっと姿を変える

制服なんてものを着込み、たまたま出会った奴らとよろしくやらなければならない

身長も人一倍小さく皆が同情や軽蔑の表情を浮かべているのもよくわかったからかな

僕は皆に嫌われるのを恐れて

下水道からあがってきたネズミのように人から逃げ回り這いずり回っていたように想える

大分な被害妄想だったと想うよ

人は主観で思考をまとめてしまうからね、あんまり鵜呑みにはしないで欲しいな、

そうだこんなエピソードがある入学式の時だ

小学生の時の同級生がやたらに暴力的だったそんな奴ではなかったのに

なんなら僕の方が虐めてたくらいだったんだけどね

やたらに威張りちらして新しい顔ぶれのいる中で僕を見つけ出し頭を何度もこづかれたよ

それもまた皆同情や軽蔑の表情を出してたね。

こっちは新しい人生に辟易して今にも泣き出しそうだったのに。

まあ入学式の思い出話はこんなものかな 僕も中学生になり新しい生き方を見つけなきゃならないからね、彼にも彼なりに考えがあったんだろうし入学式を利用して仕返しがしやすい僕を選別したのも

実にセンスがあると思うよ。

実際僕は皆の顔色ばかりを気にしてへらへらしていただけだったんだから。

小学生の頃から人が怖かったな

嫌われない為にはどうすればいいんだろう

好かれるためにはどうすればいいんだろう

そんなことばかり考えていたね。

そういう考え方だったせいか人を嫌いになることもなかったな、嫌いになれば僕の事も嫌われるっていう宗教に近い考え方にとらわれていたよ

だから友達はいろいろな奴がいた

誰からも相手にされない奴も俺には好意的に接してきたな、僕はそいつが嫌いではなかったな、

なぜなら僕のことを本気で慕ってくれていたからね

僕はたいして大切にはおもっていなかったな

今思えばもっと大切にしとくんだった。

そいつはもうこの世にいないんだ

高学年のときに急に学校に来なくなったんだ

最初はどうせすぐ治ってまた登校してくると想っていたんだけどね

久々にきた彼は

頭の毛が一本もなかったな

僕はかなり動揺したのを覚えてるよ

なんて声をかけたらいいのかもわからなかった

彼は疲れきった様子で授業を受けたんだとおもうよ

思うってのはなぜかその時のことは頭の毛のことしか覚えていないんだ

多分話をしたんだと思うけど覚えていないんだ、

あとかろうじて覚えているのは皆から嫌われてた女の子が元気そうだなと話しかけていたことぐらいだった

なぜか僕がありがとうって想った

他の奴らは一切話しかけもしなかった

むしろ侮辱したような態度だったのおぼえている

まあこれも僕の主観で実際は僕なんかよりも彼にとって気の利いた事をしていたのかも知れないな、あとから聞いたはなしでは病院でずっと僕に会いたいといっていたらしい

それを聞いた時は僕はなんていけない子なんだとおもったよ

今でも彼が苦しんでいるときにあの病院の陰鬱な空気のなかで彼が望む些細なことをしてやれなかった事が僕の心の闇の部分の大半をしめている。

ある朝登校すると黒板には悪魔が描いたような呪文の言葉

できればその言葉は知りたくもなかった、

彼は息を引き取ったんだ。

それでも生活はしていかなくてはならない

友達は沢山いたんだ

たとえかれのことを揶揄して皆が笑っているときも僕は生活の為に聞いてないそぶりをしていた。

人が怖くてしょうがないんだ

怖くて 怖くて。

まあこんな糞野郎の僕だけど無難に小学校を卒業して中学校というさらにレベルのたかい悪魔の巣窟へ通う事になる

そしてしょっぱなこづかれたよ

小突いた奴はと言うとすぐに同級生で一番腕っ節のたつやつにこてんぱんにされて優等生になっちまったけどね

どうせ優等生になるんだったら

初めから粋がらないことさ

粋がるのは母ちゃんだけにしといてもらいたいものだ

新しい生活が始まる僕は生きていけるのだろうか。

だろうか だろうか。中学校に入るとやっかいな精算がある

小学校の頃の無邪気な行動が先輩方の反感を買っていたことだ

諸先輩方は昔の怨みをはらすべく

つい最近までランドセルを背負っていた子供に容赦なく襲いかかる

僕はそれどころではないのにもうやられほうだいさ

なんの恨みかだってわからない

謝ろうにも諸先輩方は理由すら言ってもくれやしないんだ

なんなら理由なんてなかったんじゃないかな

なにも言えない僕をただたんに虐めたかっただけなんじゃないか、まあこのダブルパンチのおかげで僕も優等生への道を歩み始めることを決心するのだが、

ここでも見事に僕の才能が発揮してしまう

持ち前の道徳心でまたもやおちこぼれ達から慕われてしまうのだ。そんな僕を中心とするグループはすぐにできあがったんだ。

どんな奴らが集まったかって?

簡単に言うと結束力なんてものは皆無でいざとなったら簡単にみんなを裏切れるようなグループだ

人を心の底からは信用していないやつら、まあ楽といえば楽だよね、こちとらいろいろな友達がいるんだから毎日付き合ってられないよ、普段はそいつらとつるみ、勉強するときは真面目なグループにいれてもらう、そんな感じ、きっとうまくいくと想ったんだ。僕は普通の家庭で生まれた、僕を含め三人兄弟でどがつくまじめな3つ上の兄貴、昔っからまったく話さなかったな、たまに話しかけてきたと想ったら妙になで声、僕は兄貴をホモ野郎だと想っていた、あの昭和情緒たっぷりの狭い家で育つとこうなってしまうんだと想っていたよ、すぐにでも自立したかったな、だから僕は人一倍自立心が強かったのかも知れないな。

まあそんな兄貴も今は結婚して幸せにやってるみたいだから一安心だ。

あとは6つ離れた妹、妹はかわいかったな、歌が好きでお風呂場ではいつも大声で歌ってたっけ

それは近所にも聴かれる様な声だったよ、こっちが恥ずかしいくらいだったさ。親も情緒たっぷり亭主関白よろしくって感じ、いつもお母さんが可哀想だったな、もう奴隷ってかんじお父さんからも妹からもこき使われていて何度も不憫だと想ったよ、すごい優しいお母さんでさ、人の頼みは断れないんだ、街でも有名なカルト、なんかよくわからない宗教に入っていたよ。

子供の時兄貴と俺を朝4時に起こしてよく集会に連れて行ったよ、学校だってあったのにさ、子供達がいってもなにするでもなく余所からきたこれも来たくもないのに無理やり連れてこられた子供達と会話するでもなく大部屋で待つだけ、やんなっちゃうだろ、世の中を分かってないうちにそんなものに付き合わされるってのは一種のトラウマさ、もう二度とごめんだね。

兄貴は中学生の頃には連れて行かれなくなったから、僕ももう行かなくてもいいと想っていたんだけどね、今度は僕と妹のペアだったよ、

なにするでもないけどかわいい妹をあんな所へ連れて行きたくはなかったからね、猛反発したさお前はいかれてるって言ってやったよ本当はそんな風には思っても無かったんだけどね、でも信者には全く通用しないんだ、元旦に僕と妹は連れて行かれたよ、行かないと大事なお年玉をくれないっていうからさ仕方なく行ったさ、

どこの学校だったかは覚えてないんだけど体育館にいろんな家族がきていたな相当な家族があつまっていたと想うよ、いろんな所に支部があったんだろうね。

僕はふてくされながら均一に並べられているパイプイスに座っていると前に座っていた子がやたらにイスをガタガタならし始めたんだ、僕は気がたっていたからね頭をこづいてやったよ、するとその子は大声で泣き出してね、お母さんにこっぴどく怒られたよ、それいらい僕は集会に連れて行かれなくなったのさ。

まあこの宗教の宗教を始めた奴の息子が同級生にいるとは噂では聞いていたんだ、名前も知らなかったしお母さんがやるぐらいだからそんなに悪い宗教ではないんだと、そのときは考えていたんだ。


しかしその息子が気になってね。

僕は同級生を注意深くみるようになったんだ、なんとなく友達にはこの事が言えなくてね軽蔑されるのも目に見えていたからさ、隠していたんだ、でもそいつは知っている僕が知られたくない事を知っているんだ。

人には生まれつき階級がある、そいつは間違いなく現段階では僕よりランクが上だ、いや僕の家庭よりもだ。

みつけてやる

俺の全精力を費やして見つけてやるんだ。

そいてその若き皇帝を僕の友達といためつけてやらなければならない

それが僕の使命なんだと想ったよ

勉強だってどうでもよくなってきたのもその時期だ。

学校の試験では順位がつくからね僕のうしろにはあと二百にものぼるアホが控えていることになる、少しぐらいは勉強なんてしなくてもまたまだ大丈夫だと想っていたんだ。

そいつが僕の秘密をもらしていないか

まわりの目が気になる、これがばれるわけにはいかない、ばれたら僕はみんなから嫌われてしまう。そいつがぼくの観念を支配してしまい通常の中学生の業務をおろそかにしてしまったんだ。

優等生の友達は一人また一人と消えていき僕はコロコロと坂をくだりはじめたのだもう下り始めたら止まることなんてできない、そんなことを教えてくれる教師もいなかったしね、僕のまわりにはおちこぼれ、それぞれ事情があるが皆と同じ事ができないやつら、簡単なこと、当たり前の事ができない奴らが集まってくる、僕が選択したんだそう心が楽になれる道を選択したんだ。

長く深い堕落の道を。


二年生はとても退屈だ

皆が学校という物に染まりきり決まりきったことを当たり前様にこなす、

僕はまだ足元もおぼつかない赤ん坊だってのに、皆は着実に卒業という一つの目標にむかい歩き続けている。

大人のいうことを信用し、それができないものはおちこぼれというレッテルを貼り、この世の中に矛盾をもつことなど頭の中には微塵もないようだ、

僕は少しでも気になることがあるとなかなかそこから抜け出せなくなる、一気にやる気が消え失せてしまうんだ、

あれは英語の授業のときだ

二年生の時から英語の授業を担当していた新米の女の教師だったな、やたらに張り切っていてね、いつも僕の事を気にかけていてくれたんだ、それがうれしくてね、結構授業にでるのが楽しかったのを覚えているよ、

俺が机にうつ伏せで寝ているとさ、後ろからぎゅっと抱き上げてくれるんだ、綺麗な先生だったな、あれは楽しかったよ。

ある時そんな先生が授業にCDレコーダーを持ってきたんだ、先生が聴かせたがったのはビートルズの曲だったな、英語の勉強にしては洒落てるとおもったよ、僕は音楽なんてテレビで流れてるものしか聴いたことがなかったからね、とても新鮮だった、でもビートルズは僕の趣味には叶わなかったんだ、今テレビで流れてる音楽、そして世界で愛されてるビートルズ、僕はこの時もうこの世には僕が好きな音楽なんて無いんじゃないかって想っちまったんだ、

授業が終わると絶望感に襲われたんだ、授業中はいい気分で聴いていたのにだ、電気のスイッチみたいにころっと気分がかわってしまったんだ、すると昔の忘れたい想いでたちが僕を傷めつけようと脳の中であばれはじめるのさ、

空虚、絶望、無情、今すぐにでも消えてなくなりたかったよ。

そんな僕の苦悩を知らずに世間は廻っているんだ、誰も人の苦悩なんて考えもしない、自己を中心にして生活しているものが得な世界なんだ、僕はもう全ての事はそっちのけでレンタルショップに走り込んだのさ、好きな音楽をみつける、今はもうその事しか頭になかったのさ。

手当たり次第にCDを借りた、代金はちょいと神社から拝借してね、

お金なんて持ってるはずもないんだから、盗むしかない。

でも頻繁には盗まないことだな、そのうち坊主が血相を変えて捕まえにくるからね、坊主に追いかけらるってのは結構堪えるものさ、でも僕は神社やお寺が大嫌いなのさ、誰かがいってたが、神社やお寺は必要ではない、本当に必要なのは坊主や神主なんだとぬかしていたが、僕は神社やお寺が存在していることが重要なんだと想うね、

子供の時分にお寺の一角にある小さな龍の銅像がある井戸のそばで一人で遊んでいたんだ、するとなにやらけたたましい男の声がする僕は龍の井戸で修行をしているんだと想い、

いそいで龍の井戸の垣根へ登りのぞき込んだのさ、すると男の修行僧が女の修行僧に頭から水をかぶせ、乳房を揉みし抱いてるじゃないか、僕は唖然としたさ、なにかの修行なのか、禁欲を破ったことのお仕置きなのか?そのときまたもや僕のなかの絶望というスイッチが入り、他の事には全く無頓着になってしまったんだ、僕なりの結論はこうだ、お寺なんて信用なるものか、仏なんて弱い人間や世の中の事をなにもわかっていないものだけが作り上げた空想の人物なんだ、だから僕は賽銭箱に細工をしていつでも僕が開けられるようにしといたんだ、

まあ中学三年生の頃には、僕の友達たちには教えていたからね、いついってもお金が入ってない状態が続いたのさ。

お寺と神社の違いもわからなかったしね、地元にある由緒正しい神社の倅と一緒に賽銭箱から拝借していたしね、もうよくわからないや、お前はいずれ賽銭の金で豪勢に暮らすんだろって想ったんだけどね、よくわからない世の中だよまったく。

まあその白痴達が入れた賽銭でいろんなCDを借りたな、

主に洋楽、まあ手に取りやすいところから借りていったんだけどまったく僕の心にはとどかないんだ、ギターがかっこいいとか、歌がうまいなとか、メロディーのセンスがあるとか、そんなアルバムは何枚か見つけたんだけどね、そんな音楽を聴きたい訳じゃなかったのさ、

まあ今世間の中学生が聴いている音楽でも嫌いと言うわけじゃなかったしね、音楽は所詮いいメロディーにいい声のボーカル、そしてかわいい女の子これさえあれば鉄板だからね、これが音楽かっていう結論づけをしたよ、でも実際は違っていたんだ、気付かされたんだよ。

ある時ラジオから流れてきたんだ、眠る前はラジオをかけているんだけどその時に流れた曲に衝撃をうけたんだ、ああやっぱりか、メロディーうんぬんではない、それは偽物で本物は感性で曲を作ってるんだって、

もう善と悪がひっくり返った気がしたよ、すぐそのバンドを借りにいきカセットテープに録音して何度も何度も聴きこんだんだ。

あの時の興奮ったらないよ、

そのバンドは僕に衝撃を与えると共に衝動も与えたんだ、僕は友達からギターを借り、よくもわからず曲を作り出した、そうかなんか違和感を覚えていたんなら自ら作ってしまえばよかったんだ、

あのアルバムは今までのどんな言葉よりも説得力があって

僕に勇気を与えてくれたんだ。

好きに作っていいんだよ、自己を表現し、演じきろ、

その歌詞にいわせれば、選べ、失え、行けだ。

2年生の時はこの事に時間をついやしていたからね、

吹っ切れて見上げだ空は最高にすみきっていたんだ、人生は素晴らしいって、これからはどんなことだってできる、三年生になり進学を考える時期がくる、勉強するかって?

僕が選んだのは失う事だったのさ!友達といつもいってたお店がある、僕たちが通ってる中学校のすぐ向かいにある小汚い駄菓子屋だ、店の店主は生気のないやせこけた壮年のおじさんだ、ぼくは特に仲がよかったんか、無意味に人生を生きてるって感じが魅力だったのかな、それとも類が友を呼ぶってことだったのか、親友の様に話していたな、まあ普通の子供ならここに入ろうとはあまり想わないだろうね、そこに来る奴は一癖あるやろうばかり、まあ僕が筆頭だったのだが、親が知っていたならこんな所には行くなっていうだれうね、いや行かないでくれって哀願するかも知れない、僕が親ならいうはずだ。

古ぼけた一軒家の一階の一室を駄菓子屋にしているため、奥にはお婆ちゃんと店主の兄貴が住んでいる、店主の兄貴は結婚しているわけではないらしく、まあ聞いたわけではないんだけどね、どうやら兄弟でお婆ちゃんの看護をしているらしい、みんなその兄貴の事がきらいでね、とにかく面白くなく無愛想な兄貴がたまに店にでるとみんな駄菓子屋を出て行くそしてまた入れ替わったら店に入るって感じだ。

店主も兄貴と話すときは壮年とは想えない話し方をするのさ、まるでだだをこねている子供の様に話すんだ、そんな場面をみると途端に虫酸が走り明日から二度と来てなるものかっておもうんだけどね、結局僕は同じ場所にしかいけない小心者だからね安全な場所を求めるのさ、

新しいところは怖くて近づけない、

駄目の巣窟がお似合いなのさ。

たまに通り過ぎ様に店を覗くと、目の焦点がさだまっていない店主をみつける、番台の前でぽつねんと突っ立っているんだが、往来を無数の人が通り過ぎていく、そして僕は想うんだ、彼はなんの為にこの仕事をしているんだろう、お婆ちゃんの年金で生活しているのだろうか、

やりたいことは他になかったのか、番台に突っ立つ様な仕事をする物好きもいないだろう、

お婆ちゃんの為なのか、長年続く店を畳みたくなかったのか、考えれば考えるほど僕の心臓を締め付け絶望感という悪魔に虐げられてしまったんだ。

まあ僕も同じ穴のむじなだって事は小学生の時から気づいていたし、通り過ぎる軽蔑の目も心地いいほどに感じていた。でも、さすがに三年生になってまで来る奴はいなく、授業をぬけだしてまでくるやつなんて僕ぐらいになってしまったんだ、友達達も進路を考え出し、僕なんかよりも勉強を取るのは当たり前のことだったと想うよ。

当然の事さ、でも僕はこの仕打ちを決して忘れない

僕を遺棄した友達とは二度とつるまないと心に強く決めたんだ。

まあ駄菓子屋には来なかったけどね、僕を見捨てない奴が何人かはいたんだ、

そう世間の最後のチャンスを棒に振った奴らだ。

朝は登校する振りをして公園に行き、タバコを吹かす、

何をするでもない。強烈に退屈だ、こんなに冴えない1日を過ごすぐらいだったら、まともに学校に行こうとも想ったさ、けれど誰も口にしようとする者はいない、皆心の中では想っているのにだ、

そんな中友達のひとりがトラックにひかれて死んだ。

僕たちはまた学校に通い出したんだ。


遅れた分を取り返すのは容易な事じゃない、皆が受験の勉強をしているのに対して僕らは基礎の勉強していた。

なかにはすぐに受験組に追い付いちまった奴もいたんだが、甘い考えだった、僕はどちらかというと賢い方の人間だとおもっていたのに

自分よりも劣っていると見下していた友達に出し抜かれてしまったんだ、また友達を失った悲しさ、一体神は僕にどれだけの試練を与えるのでしょう、償います、一生かけてでもつぐないます、

僕が犯した数多の罪を一生をかけて償う所存であります。


僕の神は遠くにいっちまったんだな~

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