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岩魔竜 1

シャル達が目指す洞窟への道中。大きく切り開かれた道の真ん中に岩魔竜が眠っており、道を塞いでいる。かつてシャルも対峙した炎魔竜と大きさは変わらないものの、翼は無く、体色も岩石に近く、身体の全体が岩の様な材質になっており、特に背中は鋭利な岩が無数に生えた様になっている。また、牛の様な角が生えている。普段は洞窟などで暮らしているが、住処を失いこうして居る様である。現状物流の道は他の迂回路を使っているものの、ガイムールからシャル達の目指す洞窟へ行くにはこの道しかなかった。

「こりゃ、確かに邪魔だな」

「横を通り抜けれそうではありますが、しかしコレを横切るのは少々怖いですね」

するとシャルが竜へ向かって一歩前に出る。

「岩魔竜、聞いてくれ!私達はお前の住処を取り戻す手助けをするために来たんだ!」

その言葉を聞いた岩魔竜は目を開きシャルへ顔を近づけると、大きな鼻息でシャルを吹き飛ばしてしまう。

「シャル、大丈夫?」

「うん。なんとか」

「こうなりゃ無理にでも通るしかねえな」

再び眠ろうとする岩魔竜の横をゆっくりと通ろうとする。すると、岩魔竜はその道を塞ぐ様に手を地面へと叩きつける。それはまるで、洞窟へ行かせたくない様な行動であった。

「シャル!こうなったらアレだ!」

「分かった。ヴァリエンデ!」

シャルは水晶玉を出し、ヴァリエンデを呼び出すと、水晶玉はヴァリエンデの姿となり、シャルとミリアムを乗せる。そしてシャルがトロンとウォードを手に乗せようとすると、その姿を見た岩魔竜が口から岩石を打ち出す攻撃をしてくる。咄嗟の事で対応出来なかったヴァリエンデはその場でよろめく。

岩魔竜はシッカリとした目でヴァリエンデを睨みながら、突撃をしてくる。

「トロン、ウォード、避けてて!」

シャルはそう言うと、突撃してきた岩魔竜の角を掴み抑える。それに対し岩魔竜は首を大きく振り上げヴァリエンデを投げ飛ばす。それに対しヴァリエンデは飛行姿勢を取ると、一気に降下し、岩魔竜の背中に跨り角を掴む。

「どうだ!」

シャルは完全に岩魔竜を御したと思った。しかし、岩魔竜は背中の棘の様な岩を放出し、背中に乗ってきたヴァリエンデに攻撃をする。その攻撃を食らったヴァリエンデは岩魔竜の背中から落ちてしまう。

「なんて強さなの・・・」

シャルはそれでも立ち上がろうとする。それに対して岩魔竜はヴァリエンデをジッと見つめるだけであった。

ヴァリエンデが再び立ち上がったのを見た岩魔竜は、再びシャルに対して口から岩石をいくつも吐き出し攻撃を仕掛けてくる。

「なら!」

シャルは背中にある二本の剣を取ると、その攻撃を弾きながら持ち前のスピードで岩魔竜の懐に飛び込むと、岩魔竜の首筋へと剣を当てる。しかし、シャルは首を落とす事まではしなかった。岩魔竜はその首筋に当てられた剣に優しく手を当て下ろさせると、ウォードとトロンへ近づき背中に乗る様に促す。

「乗れってのか?」

ウォードのその声に、岩魔竜は頷く。それを見たトロンとウォードは恐る恐る岩魔竜の背中へと乗るのだった。

「もしかして、私達の事を試してたのかな?」

「どうして?」

「分からないけど、そんな気がする」

シャルとミリアムはヴァリエンデを降り、水晶玉へと戻すと、岩魔竜に対して「私達も乗っていいか?」と聞く。それに対し岩魔竜は頷くと、シャルとミリアムも岩魔竜の背中へと乗る。そして、四人を乗せた岩魔竜は自身の住処である洞窟へと歩き始めるのだった。


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