始動する羽音 3
マジードラッヘは空を駆け、それを追う様に蟲は飛び攻撃を仕掛けようとしていた。蟲はマジードラッヘに追いつきそうになると噛みつこうとし、リュードはそれを避けながら飛行をしていた。しかし、エスペランザのおかげで1対1の形に持ち込めたため、リュードは勝負に出る。リュードはマジードラッヘを直下へと急降下させる。すると蟲もソレに釣られて後を追う。リュードはギリギリまで地上へ近づくと、地面スレスレの所で急上昇を仕掛ける。すると、その行動が読めなかった蟲は勢いをそのままに頭から地面へと激突し、鼻の辺りから伸びた角と思われる部分が突き刺さってしまう。それを見たリュードは再び急降下をし、蟲へ近づき、四肢で蟲の羽を掴み、一気に引きちぎる。蟲は抵抗しようにも身動きが取れず成すすべがない。羽を引きちぎったリュードは次に蟲の脚を掴み、固い脚を強引に引っ張りながら噛みつき、千切り取っていく。
身動きが取れないまま羽も四肢も失った蟲に成すすべは無かった。しかしリュードの攻撃はそこで終わらない。蟲の首に噛み付き、そのまま喉元を力任せに食い破ろうとする。蟲の固い表皮のせいで苦労はしたが、遂に喉元を食いちぎると、蟲はその生命活動に終わりを迎えるのだった。
「あのドラゴン中々やるじゃないの!」
イェルクは蟲との攻防を繰り広げながらもその様子を見届けていた。
「ならこっちも!」
蟲から逃げる様に進んでいたフェリックスが方向転換をし、蟲に正面衝突を仕掛ける。フェリックスと蟲の距離はドンドンと縮まり、同時に蟲は自身に向かってくる戦闘機に噛み付こうとしていた。フェリックスが限界まで近づいたその瞬間、フェリックスは人型へと変形し、同時にビームファイラムを構え銃口を蟲の口へと突っ込むのだった。
「とっておきだ!たらふく食らいな!」
イェルクは引き金を引き、蟲の体内へと数発のビームを撃ち込んだ。いくら表皮の固い蟲でも内側からの、それもビームの攻撃には耐えられなかった。ビームは身体を突き破り、ビームのエネルギーと熱の影響で蟲は爆散してしまう。間一髪の所でイェルクはビームファイラムを引き抜きその場を逃げる事で、爆発の衝撃には巻き込まれずに済むのだった。
「こっちは片付いた!サクヤ、後は頼むぞ!」




