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山へ 6
リーナと子供の竜は、サクヤ達の戦闘が見えなくなるまで逃げていた。
「ここまで来れば大丈夫かしら」
リーナはそこで座り込み、外で戦闘をしているサクヤに心配そうな目で思いをはせた。サクヤの剣の腕はお世辞にも良いとは言えない。そんなサクヤが一人あの場で戦っている事に不安もあった。
「ピューイ」
その声は子供の竜だった。竜はリーナの衣服を咥え、必死に引っ張りながら何かを訴えようとしている。
「何かしら」
すると竜の子供はリーナに背を向けた後、振り向く。
「付いてきてほしいほしいの?」
すると竜の子供は大穴の奥に向かって進み始める。それを見たリーナは仕方なく後を追った。
竜に付いて行き、大穴の奥まで行く。するとそこには”何か”が鎮座していた。リーナはソレが何かを確認するためにランプの灯りで必死に照らすと、それは巨大な竜の形をしていた。
「これはこの子の親・・・?いや違う・・・」
リーナはソレに近づき触れてみると、無機質な冷たい感覚が伝わってくる。それはまるでフレームゴーレムの様だった。
「あなた、もしかしてコレを?」
竜の子供は頷く。
「もしこれが動かせるなら・・・」




