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モノゴイと呼ばれた男 ~武器に宿った経験値でチート修行する~  作者: クラノ恩樹
第1章 開拓村編

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14.初級水魔法の検証

修練宝塔のスキルが発動し、初級の魔力操作と水魔法を習得した俺は、

現実世界に戻ってから一心不乱にその練習に没頭した。


テレビもない、ラジオもない、車なんぞ当然あるはずもねえ。


赤ん坊だから一人では外にも出られず、

はっきり言って暇だった俺の時間つぶしができたのだ。


何より前世で存在しなかった魔力を操作しているという事が楽しくて仕方ない。

身体の中を循環させているだけで自分の肉体を探検しているような気になってくるのだ。


魔法の習熟度を高めるため、

ミアの目を盗んで水魔法を発動し、水生成も随時やっている。


隠れて練習する理由は、1歳児が水魔法を発動していれば不自然極まりないからだ。

そんなことができるとなればミアにだって気味悪がられるかもしれない。

ミアの事が大好きな俺としては、それは絶対に避けたいのだ。


呼び方もスキルの時と違い「ママ」にしている。

もちろん、そんな中でも毎日のご機嫌取りも忘れてはいない。


一度、水魔法を失敗して水を被ってしまったが、

「あらあら、おねしょしたのね~。」

と都合よく勘違いしてくれて助かった、という一幕もあった。


おねしょと勘違いされるのは、それはそれで心外ではあるが…。




俺は今、ミアが外に出たのを見計らい、

初級水魔法の新しい可能性を模索している。


(うーむ、どうにか創り出す水に副次効果を持たせられないかな~?)


今やっているような水魔法の単純な水の生成ではなく、

ゲームによくあるような回復効果や浄化効果のある水の生成だ。


ただ水を出すだけだと練習にはならないが、

かと言って高圧の水噴射を発動しての練習などもってのほかだ。


そこで、周りへの被害が無く、

地味ながらも難易度の高い水魔法が無いか模索していたのだ。


まあ言ってしまえば、練習できれば何でもいいということだ。


「さて、まずは…。」

と言ってみるが言葉足らずなので「あぇ、わうわ…」としか聞こえない。


まずは魔力水が創れないかやってみる。


自分の魔力を水生成の段階で混ぜるイメージだ。


「……。」


見た目は分からない。

自分で飲んでみても味も匂いも特別な効能も無さそうだ。


草にも垂らしてみたが、あまり変化がない。


充填する魔力を増やして魔力の濃度を高めてみる。

そしてもう一度草に垂らしてみる。


(…ん?心なしかツヤが出た?)


気のせいかもしれないが、続けてみる価値はあるかも、

と再度試そうとしたところでミアが戻ってきた。


(うーん。こうなったらガナイの汁物に混ぜてみよう)


知らないうちに息子の実験体にされてしまう父親ガナイ。哀れなり。


しかしこれは息子の成長のため、

そして愛すべき妻へ不義理を働いたことの報いと心得よ!


(いざ、尋常に!)


ピチョン


2人の目を盗んでガナイの汁椀に魔力を濃縮した魔力水を汁に垂らしてみる。


「…。」


味には変化はないのか、それともガナイが味音痴なのか、

どちらにせよ気にせず食べ進めている。


(ふーむ、失敗かな?また別方向で考えてみるか)


あれこれ考えながらその日は終わった。




いや、終わったかに見えたその実験は、

真夜中に意外なところで効果が発現することになる。


「―ッ!!」


「―ッ!!」


「―ッ!!」


ガナイのキカンボウが大魔神に変貌してしまったのだ。


(おい!これバイ〇グラかよ!)


現在14回戦目である。


(ミア、すまん…。)


俺は、特製魔力水を「ロイケル皇帝液」と名付け、

ミアに謝罪しながら、特性魔力水をしばし封印することにするのだった。

いつも読んでいただきありがとうございます!

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