もうやめて赤ずきん! とっくにおばあさんのライフはゼロよ!
「どうしておばあさんの目は大きいの?」
「お前のことをよく見るためだよ」
「どうしておばあさんの耳は大きいの?」
「お前の話をよく聞くためだよ」
「どうしておばあさんの机の引き出しの二重底の中には某アニメのキャラクター達の架空の日常を描いた小説の原稿があるの?」
「そそそそそそっそそっそれはあっ! おおおとととっととともももだちから借りたやつだよ! あと、勝手に人の机の引き出しの二重底の中身を確かめてはいけないよ!!」
「どうしておばあさんのSNSの裏アカのアカウント名とこの小説の作者名が一緒なの?」
「ほああああっ! そそれそそそれれはっ! 奇跡的な偶然の一致だよ! あと、たとえ家族といえども勝手にSNSの裏アカを特定してはいけないよ!!」
「どうして『赤ずきん(5歳)』って名前にしたの?」
「へああああっ! そそれれれそそそれれはっ! 本当に申し訳ありませんでしたっ!! そのほうが可愛らしくて人気がでるかと思って!! 勝手に名前を使ってごめんなさいっ!!!」
「おばあさんはそのままで十分可愛いのに。でも、もう私の名前を勝手に使うのはだめだよ」
「はいいいいっ!! 二度といたしませんっ!!!」
こうして『赤ずきん(5歳)』は『赤ずきんのおばあさん(37歳)』に改名しましたとさ。めでたし、めでたし。