第4話 新たな出会い
僕はシーラ・クリエール。今年で14になった僕は晴れて冒険者になる資格を得た。今日のため毎朝親の手伝いをして昼から夜までの間、体が悲鳴をあげるまで鍛えてきた。そしてようやく今日登録ができるのだ。シーラは家から約1キロほどにある冒険者ギルドへと朝早くから出て行き向かったのだ。
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そんな中冒険者ギルドでは....
「イェーーイ!!カンパイ!!」
お祭り騒ぎであった。ある一つのチームがCランクの魔獣を始めて倒したのである。ちなみに冒険者はランクがあり上からS、A、B、C、D、E、Fまであり魔獣は自分のランクより一つ下のものが妥当だと考えられている。魔獣も冒険者と同様のランクがあるがSの次にSS、SSSそしてZがある。そしてこの騒いでるものたちは4人チームでランクはD。一つ上のランクの魔獣を倒したのだ。そんな楽しい時間を過ごしている時、チャリーンチャリーン。ドアが開く音が聞こえ中に入ってきたのは小さな男の子だった。周りのものたちは以来かなんかだと思い酒を飲み笑いながら眺めていたら....
「冒険者登録にきた」
この一言でギルド内は更なる笑いに包まれた。
「おい小僧、テメェ冒険者になるだと?抜かしやがって、テメェみたいなガキじゃ死ぬのが目に見えてんだよ。こっちは今いいところなんだからあんま雰囲気壊してんじゃねーよ。帰れ!」
ここで帰るのが普通の子供というものであるのだがシーラは何年も冒険者になるのを夢見ていたのである。こんな男1人に止められるものではなかった。
「僕はすでに14歳だ!それにこんなところで酒飲んで遊んでるお前らよりは強い!」
この言葉に頭にきた男はシーラの腹を殴り頭を掴み、机に叩きつけた。シーラは痛みに悶えながらなんとか涙は我慢していた。
「お、よく耐えるじゃねぇか。だかな、今お前は俺の攻撃を避けることが出来なかった。ここがギルド内だから安全という認識で警戒していなかった。その時点でオメェには向いてねーだよ。もしお前が深淵の森にでも行って生きて帰ってこれたら認めてやるよ!!」
そう言って男はシーラの体を持ち上げギルドの外へと放り投げた。
「なぜ、なぜ僕ではダメなんだ。僕はこんなに頑張ったのに!!」
僕は何も考えられなくなった。もともと冒険者ギルドに入ればいろんなところからスカウトされちやほやされ楽しい生活が待っていると変な期待を持っていたのもあれだが。
だけど、男が最後に言った言葉通りなら、「深淵の森に行って強くなってあいつらに認めてもらえれば....」
そうして、僕は冒険者ギルドを後にした。
「ここが深淵の森....」
今までに見たことのない魔獣や、植物、木の実などがあった。そうして、僕は魔獣などに気をつけながら歩いていると、なにやら可愛らしいウサギにあった。僕はそっと手を近づけようとしたらそのウサギの体が膨らみどんどん形を変えて行き、ワイバーンの姿へと変化して行った。
「グァァァァ!!」
嘘だろ!!なんで、ウサギがワイバーンになるんだよ!!そもそもワイバーンがウサギになって餌を待ち伏せしてたのか?くそ!今はそんなこと考えてる暇はない。ワイバーンの攻撃が迫る前に剣を抜きワイバーンから突き出された爪先を剣で受け止めた。しかし、そのままもう片方の腕が飛んできて、僕はそのまま後ろの壁へと飛んで行った。
「はぁはぁ、やっぱり僕に冒険者など無理なんだろうか。まだ死にたくないのに」
自分より圧倒的強者にいるワイバーンが怖くて仕方がなかった。しかし、そう考えている間にもワイバーンは目の前まで迫っていてゆっくりと大きな口を開け僕の頭を食べようとしていたそのとき!!
「グギャァァ」
ワイバーンの掠れた声が聞こえてた。そしてそれに続いてワイバーンの首が落ち目の前に現れたのは僕より年上であろう男の人だった。
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午前中、今日はなにもすることがないため、なにか楽しいことがないかと森の中を散策していた。そんな暇なのを狙ってなのか、俺の探知魔法に一人の人間が引っかかった。うーん、ワイバーンと少年が戦っている。正直言って助けようか助けないか悩むところだが見て見ぬ振りも出来ないし助けるか!俺は刀を取り出し時空間魔法、転移の魔法を使いワイバーンの首元に一瞬で移動し、その勢いを利用し首を一太刀いれた。
「大丈夫?こんなのところに一人で来るなんて相当無謀なことするね。もしかして自殺志願者?」
ここ深淵の森は俺にとっては庭みたいなものだが他の一般的なものからすれば入ったが最後、いきて帰れぬ森らしい。
「その!お願いがあります!!僕を弟子にしてください!!」
ん?こいつなに言ってるんだろう。とうとう俺の耳がおかしくなったかな。
「なんで俺の弟子になりたいの?」
「僕は、冒険者になりたかったんだ。けど登録しに行ったらお前みたいな雑魚はいらない。深淵の森に行ければ認めてやるって言われたからここへきたけどあんたがいなかったら死んでた、たぶん....」
まあ、死んでただろうな。第1冒険者になるための基準など年齢くらいなはずだが、まあ世界は厳しいのだろう。
「別にそんなもの構わない。俺が助けたかっただけだからな」
「それでもお願いです!!僕は強くなりたいんです!僕はあなたほど強い人を見たことがありません。お願いします!!」
うーん、こんなに頼まれちゃうと断るのもあれだけど、まあ師匠になるのは嫌ではないし
彼も実力はまだまだだがワイバーン相手に逃げなかった所を見ると先日の王国兵よりは強くなりそうだ。
「仕方ない。いいよ、だけどもし俺の弟子になるならここで暮らしてもらう。俺は生半可な教えはしたくない。それでも弟子になるか?」
「はい!お願いします。」
こうして、俺に人生初の弟子ができたがなんとも元気なやつで賑やかになりそうだ。
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