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召喚術士二度目の人生  作者: ぬっこ
幼少期 
3/9

成長 そして・・・

俺はやることもないので、四つん這いで家の中を歩き回り、片っ端から鑑定と能力コピーを繰り返した。

おかげで、能力がかなり増えた上に、鑑定と能力コピーのレベルが上がり、俺の家族構成、場所など様々なことが分かった。


家族構成は、父親に母親。

それと、兄が一人に姉が二人だった。


父親はオルザック・ファウスト。22歳。 中級貴族で、そこそこ偉い人だ。

あまり大きくはないが、自分の領地の開発に日々精を出している。

性格はとにかく優しかった。読書家らしく、自宅に書斎をつくっているほどだ。

本は基本高価なものだから、買わずに図書館で読むのが一般的なので、自宅に本を置く人はそれほど多くないのだ。


母親はルージュ・ファウスト。 19歳。出身は他の家の貴族だったそうだ。

優しいけれど、怒らせたらいけない。 怖い、本当に怖い。


長男はコルト・ファウスト。 今年で8歳。

兄弟の中で最年長なので、恐らく家を継ぐのだろう。

毎日のように剣の鍛錬をしていて、とてもまじめな性格のようだ。


長女はヘレン・ファウスト。 今年で6歳。

物静かで、よく父親の書斎で本を読んでいる。俺が近くに行くと、膝に乗っけてくれる。


次女はリリー・ファウスト。 今年で5歳。

ヘレンとは真逆の活発な子で、よく走り回っている。

よく俺のところに来て、一緒に寝てくれたりする。


そんな感じの四人と、使用人が6人だった。

ちなみに、偽装だらけの使用人はまだ怪しい所を見せていない。

なので、目的などもさっぱりわからない。

でも、こっちに危害を加えてくる様子もないし、たぶん大丈夫だろう。


こんな人たちに囲まれて、俺は育っていった。

少しずつ話したり立ったりなどもできるようになった。

本当は生まれた時からできたが、怪しまれるので少しずつ成長しているふりをした。

俺は順調に育った。


そして、6年もの年月がたった。









俺は6歳になり、会話や移動など不自由なくできるような年齢になった。

文字を母に教えてもらったので、本を怪しまれず読めるようになった。

そのおかげで、いろいろなことが分かった。


1000年と言うのは、かなり長い時間だったようで、俺が過ごしていた国や文明、技術などはほとんど失われてしまったようだ。

俺らが使っていた魔法もその一つで、今はその技術のことを古代魔法と呼ぶそうだ。

なので、今使われている魔法は昔の魔法の劣化版。だから、魔法ステータスの横に(小)とついているらしい。


まあ、魔物なんかも一緒に退化しているそうだから、戦うのに使っても大して困らないらしい。

ちなみに、昔から存在していて退化していない種族を古代種というそうだ。

昔なら大したことのないオークなんかも、今では強大な種族としてキングオークと名が変わっていた。


兄弟たちも勿論成長した。


長男のコルト兄さんは、剣術がかなり上手になっていた。

家を継がなければいけないので、騎士などにはなれないのだが、それでも鍛錬は欠かしてはいなかった。


長女のヘレン姉さんは、今でもずっと書斎にこもっては本を読み漁っている。

よく俺にいろいろ教えてくれる。魔物の種族についてなんかも、よく話してくれる。


次女のリリー姉さんは、良くも悪くも大して変わっていない。

相変わらず、いろいろなところを走り回っている。最近は、コルト兄さんに剣術などを教わっている。


俺も、日々こっそり修行をしている。

例え膨大な魔力を持っていても、精神力を鍛えなければ大きな魔法は使えない。

魔法のレベルなども、高ければ高いほど大きな魔法が使えるという訳ではなく、

その系列の魔法の発動スピードが速くなったり、魔力の消費効率が良くなるだけで、

大きな魔法が使えるという訳ではない。


そのため、大きな魔法を使うためには精神力を上げる必要があるのだ。

攻撃力や防御力、スタミナなどは日ごろの運動である程度上がるが、精神力は魔法を使うことでしか上がらない。

ただ、俺が使えろ魔法は、今は失われた技術なので、人前では使えない。

なので、家の周りにある人が寄り付かないところに行き、修行する必要があるのだ。


「人が寄り付かないところって言うと、ここしかないよな・・・」

修行をするために訪れたのは、俺の住んでいる屋敷の近くにある古城だ。

だいぶ昔に手放されたらしく、アンデット系やゴースト系の根城になっている。

村人などは、危ないので近づかないので、修行にはもってこいなのだ。


「やっぱり中は暗いな」

城の中は、真っ暗な上にボロボロだった。

これも修行の一環として、俺のいるフロア一体に、魔法で明かりをつけてみることにした。

「ライト」

これは、昔の炎系初級魔法で、周りを照らしてくれる便利な魔法だ。

これは、今も初級魔法となっているらしい。


「さて、修行修行っと」

とりあえず、炎 水 風 光 闇の五属性の初級魔法である、ボール系魔法を連射してみる。

ファイアボール、ウォーターボールなどの魔法で、昔はよく修行に使った。

威力も大してないので、周りが壊れる心配もないだろう。


「でも、わざわざ一個ずつ出していくのはめんどくさいな。魔力も有り余ってるし・・・」

なにしろ、このボール系魔法は消費MPが5のため、俺の魔力では大した変化にならない。

精神力は上がるのだが、いっぱい魔力のある今としては、もっと効率よく上げたい。


そこで、俺は並列化することにした。

並列化とは、同じ魔法をいっぺんに使う方法で、大して難しくはない。

ただ、5使う魔法を2つ並列にすると20消費。 3つ並列にすると40消費。 4つ並列にすると80消費。

と、馬鹿みたいに魔力を食うので、ほとんどだれも使わない。

一般的な魔術師のMPは、最大でも1000ぐらいなので、そんなに使えないのである。

しかし、いまは売るほど魔力があるので、そんな心配はしなくていいのだ。


「とりあえず、全属性のボール系を20並列」

違う魔法を一緒に並列起動する分には、別計算になる。

5つ並列は2000消費。それを5つの魔法でやるので一回10000消費することになる。

俺の魔力では382回やると、魔力が空っぽになる計算だ。


「魔法、起動」

その瞬間、俺の手から大量の魔法が放たれた。

馬鹿みたいな量である。

俺は、精神を集中しながら、長い時間魔法を放っていた・・・





赤ちゃんの頃は、バッサリ切ってしまいました。

今思うと、主人公の魔力多すぎましたね・・・


ちなみに並列化の消費魔力は、

魔法の消費魔力×並列回数×並列回数です。



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