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第予話 落ちる雪・消えてく雪
また今夜も雪が降っていた。
「明日も雪、降るのかなぁ?」
ただ、ボクは空から舞落ちる雪を見ていた。 −かず
第0章 落ちる雪・消えてく雪
「ピロリロ…」
携帯が鳴る。ボクは手を伸ばし携帯を取った。 「もう、こんな時間かぁ」
その携帯からなる音は毎朝鳴るように設定してあるアラームだ。つまり、目覚まし時計の役割も果たしているわけだ。 ボクは起き上がり制服に着替えて朝食を済ませた。その時にはもう時計は8時を示しボクは家を出た。外は一面の銀世界で痛い。そう、ここは田舎で雪の寒さは
「寒い」
や
「冷たい」
ではなく
「痛い」
肌に突き刺すような痛さは徐々に神経・感覚を麻痺させる。ボクはバックからマフラーを取出し首に巻いた。ボクの歩く跡には雪が深い跡を作っていた。今日も雪は止みそうにない… それは、ボクを拒むかのように…