まとめ⑥ロスト編
≪登場人物≫
【神代 千夏:かみしろ ちなつ】
高2の夏、高速道路のパーキングエリアでバイト中に失踪前の蔵人と出会う。
鮎川夏海、伊藤孝太とは高校時代の同級生。2人と同じ大学を受験し合格。
「脳波とデジタル信号の相互通信」に参加。被験者№D1-029
【神代 恒彦:かみしろ つねひこ】覚醒者。ネイバー№029
千夏の父。覚醒後“ネイバー”の“瀧”から誘われて組織に入る。現在はレギュレーターとして活動中。
【神代 奈央:かみしろ なお】
千夏の母。千夏が1歳の時に失踪。
【神代 和枝:かみしろ かずえ】
千夏の継母。奈央の同僚。奈央が失踪してから恒彦を支える。
【神代 秋人:かみしろ あきと】
千夏の弟。
【伊藤 孝太:いとう こうた】
夏海にぞっこんな千夏の同級生。サッカー少年で中学時代は将来を期待されていたが、中3の春に事故で挫折。僅かながら足に障害が残る。高校入学後は努力をせず軽薄な言動が目立っていたが、夏海と同じ大学へ入ろうと猛勉強し見事合格。
「脳波とデジタル信号の相互通信」に参加。被験者№D1-009
【鮎川 夏海:あゆかわ なつみ】
高校では千夏の同級生。天然なお嬢様。成績は常に上位だった。
大学受験の合格発表後、千夏やコータの前から姿を消す。
「脳波とデジタル信号の相互通信」に参加。被験者№A-906
【一之瀬 ミキ:いちのせ みき】覚醒者。ネイバー№008
相手の思考に直接影響を及ぼす能力を持ち、レギュレーターとして活動中。
【シャオチャオ】
ミキが営むアンティークショップの使用人。
【美紗都:みさと】覚醒者。ネイバー№無し
かつては他組織のレギュレーターだったが、神代とミキに敗れ、ネイバーに帰順した。
【石崎:いしざき】覚醒者。ネイバー№508
ネイバー覚醒技術実験部門の準備班でインジケーターとして活動中。愚直な研究者のイメージとは裏腹に高い戦闘能力を持つ。
【星野:ほしの】覚醒者。ネイバー№513
石崎の部下で、同じくインジケーターとして活動中。執事の雰囲気を持つ若い研究者。
【中原:なかはら】覚醒者。ネイバー№005
コンタクター認定付きの優秀なレギュレーター。組織活動においてミキと神代を指揮下に置く。
【“瀧”:たき】覚醒者。
組織“ネイバー”の代表。
【“榊原”:さかきばら】覚醒者。
組織“サーヴェント”の代表。
元ネイバーの№002。ネイバー時代は覚醒者の研究を急激に推し進めようとして“瀧”とはぶつかる事が多かったが、お互いの能力を認め合っている。
ネイバーの“瀧”いわく、その能力はこれまで見てきた覚醒者の中でも最高。
覚醒時に家族を惨殺した過去を持つ。
【“高原”:たかはら】覚醒者。
組織“ストラグル”の代表。元総合格闘技の練習生。ネイバーの駆除から逃げ切り自ら覚醒者の組織を作り上げた。元々の身体能力に優れているため、戦闘能力は非常に高い。
他組織のコンタクターを妨害する事でレギュレーターの増員を図っている。
【“古賀”:こが】覚醒者。
組織“エンパイヤ”の代表。広域暴力団末端組織の構成員だったが、覚醒後はその戦闘力を武器に武闘派組織として勢力を拡大している。
【フェノル・サキータ】
異世界より来た異能の男。未覚醒者を覚醒させる技術を持つ。
数例の覚醒実験と技術の指導を行うが、情報を入手したエンパイヤとの抗争時に死亡。
【鳴海 蔵人:なるみ くらと】
会社員。子供の頃に遊んでいた思い出の場所にある井戸に落ちて、異世界に迷い込んだ。
【鳴海 浩介:なるみ こうすけ】
蔵人の父。蔵人が5歳の時に蔵人と同じ場所で姿を消した。
【鳴海 登紀子:なるみ ときこ】
蔵人の母。
【篠原:しのはら】“榊原”が経営する病院の脳神経外科医。
【宮木:みやぎ】
新聞記者。ネイバーが行っているBMI実験に疑問を持ち、独自に調査している。
≪組織≫
【ネイバー】
覚醒者の能力を認めながらも人間社会では異物である事を認識し、調整を行いながら社会に溶け込んで力を発揮すべきと主張。覚醒者の存在が表面化するのを防いでいる。
最も古い覚醒者の組織であり、構成員の社会的成功によって権力と資金力を得る事で覚醒者への影響力を強めている。
覚醒者を発見するとその才能や性質を含めて調査し、適合者には交渉者を派遣して覚醒について説明し、組織に入るよう説得を試みる。不適合者や拒否者は“駆除”される。駆除の際、覚醒に係る事情を知る者は全てが駆除の対象となる。
【サーヴェント】
覚醒者の組織。ネイバーとほとんど同じ主張だが、宗教系の組織としてネイバーとは一線を画している。覚醒者を“人類に与えられた最後の進化”と呼ぶが、他組織、特にエンパイヤのイマージャー狩りに熱心である。
【ストラグル】
ネイバーの駆除対象となったイマージャーが作り上げた組織。覚醒者の力は人類の為に有効に活用すべきであり、将来的に人類は覚醒者によって管理されるべきと主張している。
ネイバーが覚醒者発現施術を行っているとの情報を得た直後、エンパイヤと共闘体制をとったが、エンパイアの杜撰な管理体制と無謀な要求により、共闘体制を解消している。
【エンパイヤ】
ストラグルと同じスタンスだが、持てる力は使うという安直な考えを持つ。ネイバー、サーヴェントのみならず、ストラグルからも危険視されており、エンパイヤの構成員は各組織から無条件の駆除対象とされるため、レギュレーターの損失も多い。損失を補うため、安直な構成員確保に走り、その質と規律は低い。力を保持するため他組織とは違って裏社会へ進出している。
≪覚醒者用語≫
【レギュレーター】
かつては覚醒者全般を指し、イマージャーを狩る者だったが、現在は自組織の戦闘系覚醒者を指す。
【コンタクター】
レギュレーターの中でも有能な者に与えられる任務。交渉者としてイマージャーやユーシーに最初に接触を図る任務を負う。
【イマージャー】
自組織以外の覚醒者の総称。所属組織の有無でブリードとワイルドに区別される。以前は組織に所属しない覚醒者を指し無条件で駆除された。
(ブリード:EB)組織に属しているイマージャー。つまり他組織の覚醒者。
(ワイルド:EW)組織に属していないイマージャー。
【ユーシー】
覚醒者ではあるが能力が低い者。常人の能力範囲である為、覚醒した事に気づかない場合も多い。無自覚からUCと呼ばれる。
【インジケーター】
覚醒者を監視する者。察知能力に優れた覚醒者が任じられ、主に人口覚醒施術を行う対象の選別を行う。ネイバー内で500番台の№が与えられている。
【フォーミュレーター】
異世界から来た男がもたらした覚醒技術を用い、人工覚醒施術を行う者。通常の№とは別に500番台の№が与えられているため、ダブルホルダーとも呼ばれる。
【アトラクター】
人工的に発現させた覚醒者。ネイバー内で900番台の№が与えられる。
【ストラグラー】
覚醒施術に失敗したもの。理性を無くし凶暴性を示す。組織“ストラグル”と名称が似ているが、関係は全く無い。
≪実験関連≫
【BMI】
脳介機装置。ブレイン・マシン・インターフェースの略。
脳波を解析して機械との間で電気信号による入出力を行うための装置。出力先がコンピュータの場合は「MCI:ブレイン・コンピュータ・インターフェース」と呼ばれる。
【ギア】
脳波を計測する電極をウレタンゴムで固定した装置。
前頭部から頭頂部、後頭部、左側頭部、右側頭部へA~Eが振り分けられ、“Aギア”“Bギア”と呼称している。
後頭部のCギアは他のギアからデータを集めるモジュールにもなっており、データはコンピュータへ送られる。
【ブラスタン・ギア】
実験で用いられた試料Dの通信ゲーム。通称“ブラギ”
表向きは多人数参加型オンラインゲームだが、内容は一貫してBMIの実験である。そして、本当の目的は覚醒実験に用いる検体を選別するための実験であり、後発参加のアトラクターの能力検査でもある。
【ヘリオ】
実験で用いる試料D“ブラスタン・ギア”を操作するヘルメット型の入出力装置。
左右180度、上下105度の仮想視界を確保したバイザー型モニター、ヘッドホン、マイクを装備し、コンピュータとモジュラーによって連結される。