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チートなジョブで転移無双  作者: 綾瀬 律
第1章 転移した

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95.シュプラール侯爵家

 どうやらとんでもない子を婚約者としたようだ。もちろん、いい意味で。

 それからベルシティでの暮らしを聞く。オーダーの服を頼むと碌なことが無いと、毎年嫌がっている2人が楽しそうに話をする。


「カスミが作ってくれる」

「素敵なやつ」

 所詮素人。大丈夫かと思ったが

「大丈夫」

「カスミが作るものならなんでもいい」

 たいそうな懐きようだ。


 さて、そろそろ夕食か。客人たちに声を掛けに向かってもらう。

 食堂に行くとカスミがいない。

 使用人に聞けば

「寝ておられました。まだ小さな子供ですから、疲れたのでしょう」

 そうなのか?しかしまだ子供なのはその通りだ。だから彼の部屋に後で運ばせることにして、食べた。


 せっかく息子たちが帰って来るからと料理人も頑張ったが、2人も客人もあまり食べなかった。

「口に合わなかったかな?」

「ん、大丈夫」「少し疲れてるだけ」

 それもそうか。ベルシティからここまで走ってきたみたいだからな。


(注 馬車とリクに乗ってただけ)

 そして、カスミの様子を見に行くと言って解散した。布は明日、商会に見に行きその足で帰ると。

 短い滞在だったが、また王宮で会えるからな。




 その頃、カスミは外から鍵をかけられていて部屋を出られなかった。

(注 転移でいつでも出られる)

 腹減ったし1人居酒屋だろ!


 でもリクたちも腹減ってるかもだから、厩舎で飯食おうと、転移した。

 厩舎は他の馬たちとは離れているし、そもそも屋敷の裏手で死角だ。完璧!


 匂いとか諸々は結界で覆えば大丈夫。

 俺は七輪を出して肉をと魚を焼き始めた。焼きながらビールを飲んで摘み、摘みながらビールを飲んでリクたちに食べさせる。


 そうだ、フライドポテト食おう。

 ジャガイモを切って油で揚げる。取り出して塩をパラパラ。ほくっ美味い!油もあるし唐揚げもしよう。リクがビックバードを良く狩ってくるからな。下味をつけて片栗粉をまぶして揚げる。いい音だ。


 浮いてきたらバットに取って少し冷ます。リクは冷ましてる最中に食べた。熱く無いか?

(問題ない!もっと寄越せ)

 だよな?白玉にイナリ、コハクとあんこもぱくぱくだ。カラスと白玉も共食い?食べてた。


 よし、やっと俺の番だ。揚げる横から食われてたからな。サクッとおう、うまい!肉は柔らかくて旨味がぎゅっとしてる。やべ、止まんないな。


 揚げて食って飲んで…最高じゃね?

 部屋は埃っぽいし、このままここにテント出して寝よう。隠蔽も完璧だ。





 ルキとロキは家の食事を食べて違和感を感じた。あっさりしてるのだ。味わい深く無い。

 素材はいいんだけど、その美味さを活かせてないというか。カスミならどんなに美味しくするんだろう、そう考えたら食が進まなかった。


 カスミが起きたら何か作ってもらおう。そう考えていた。

 侍従に

「カスミの部屋に案内して」

 と言うと

「眠っていますので」

「問題ない」

「僕たちも添い寝する」

「そんな、はしたない!」


 ルキとロキは侍従を見て

「婚約者だからいい」

「問題ない」

「いつも一緒に寝てる」

(注 いつもでは無い)

 何故か青くなった。


 それでも動かない侍従にキレて

「早く案内しろ」

 言葉が命令になった。仕方なく侍従はカスミを案内した部屋に双子を連れて行く。外鍵を開けると中に入る。

 外鍵を見た双子から魔力が溢れ出して、手が震えながらやっと鍵を開けて中に入る。


 そこには誰もいなかった。

「カスミ?」「いない…」

「何をした?」「閉じ込めたのか?」

 侍従は真っ青になるだけで何も言わない。

「いないのか?」

「あーこりゃまた酷いな」


 部屋は埃っぽかったから。アマランとウルグも肩をすくめる。

「お父様とお母様に」

「話を…来る」

 アマランたちを案内した侍従も含めて侍従2人をアマランとウルグが担いで居間に向かう。


「お父様、カスミをどちらへ?」

 侯爵は意味が分からず不思議そうな顔をしている。

「どう言うことだ?疲れて寝ているのでは…」

「部屋にいなかった」

 どさりと侍従が床に放り出される。


「閉じ込められてた」

「外から鍵が。埃っぽい部屋で」

「カスミはいなくなってた」

 双子の魔力が溢れ出す。

「待て、私たちは何も知らない。マール、どう言うことだ?」


 侍従の1人が

「ぼ、坊ちゃんにたかる平民など侯爵家に相応しくありません!」

「坊ちゃんは純粋だから騙されてるんです!」

 双子の魔力はさらに膨らんだ。まるで部屋が暴風に襲われているみたいだ。


「ルキ、ロキ、抑えて!」

 母親の声にも目の座った双子の魔力は暴れ出す。

 アマランとウルグが双子の肩を叩く。

「カスミなら大丈夫だろ」

「何処かで休んでる筈だ」


 双子の魔力は収束した。しかし、侍従2人に向ける目は冷たい。

 2人の侍従は双子に付いていた。双子が家を出てしまって他の仕事をしているが、双子のことを本気で想っていた。完全な誤解ではあるが。


「明日から来なくていい」

「カスミを歓迎しないなら用はない」

 そう言い残して居間を出た。アマランたちとカスミを探すが結局、見つけられなかった。

 そう、高度過ぎる隠蔽は完璧でラウラリアダンジョンでカスミを見つけられなかったリクと同じ状態だったのだ。


 当のカスミは1人居酒屋で1人酒盛り中だった。そして、クリスがカスミを守る為、トーカと協力して完璧な結界を維持していたのだ。


 双子は探すのを諦めた。ロキは

「カスミが完全に隠れて仕舞えば、探せない。リクたちもいないし」

「明日また探す」

 アマランたちはきちんと清掃された客間に案内された。

 双子はカスミがいなくて寂しいなと思いながらそれぞれの部屋で寝た。




 その頃、カスミはおひとり様最高!とコハクを抱きしめてテントの中で寝ていた。



 目が覚める。

 ん、目の前が白い。わさわさ…うほっコハクだ。撫で撫でさわさわふかーっ痛い。後ろ脚で蹴られた。

(気安いぞ!)

 そりゃ伴侶だし?色々2人でしただろ?今更だ。ふははっ。耳にキスをすれば前脚で可愛く抵抗。

 尚も腹をもふると力が抜けた。可愛いぞ!顔中にキスしまくった。


 えっとここは…あ、そうだ。厩舎の中だ。

 伸びをして外に出る。テントは畳んでおこう。

 リクのそばに寄ると俺を体にくるんだ。あったかいな。足元にはイナリ。首には白玉。頭にカラスで胸の上にコハク。あんことスズメも空いてる場所にねじ込んだ。スイ?白玉の隣に張り付いてるぞ。


 俺ってば囲まれてるな!

「リグ、テントを回帰」

「はい、主」

 カバンに収納された。便利だ。そして従魔たちに埋もれてまた寝た。



*****



 今、俺たちはシュプール商会に来ている。お母様が付き添って。と言ってもアマランとウルグはリクたちと馬房で、俺はルキ、ロキと、裏口から入った。服装がな、冒険者だから。


 で、そのまま商談室へ。

 そこにはすでに希望として伝えたい生地の候補が置かれていた。

 紹介してくれるのは副会長のエリスリードさん。40代くらいのダンディな男性だ。


「初めまして、カスミ様。お会いできて光栄です」

「は、初めまして…」

 俺の手を握ってぶんぶん振るエリスリードさん。

「まさかこんなに小さな、おほん、小柄な坊ちゃんとは」

 小さいって言いかけたな?

 オリハルコン効果なのか、とてもフレンドリーだ。


 見せてもらった布は確かに希望に近い。肌触りを考えると裏地も大切だよな。

 その後も裏地として使う布や糸、針など諸々を見せてもらい、購入した。


 お母様がお金を要らないと言うから

「婚約者に贈るのが通例なんですよね?彼らは私の婚約者ですから」

 と言えば

「あらまぁ…うふふっ愛されてるのね」

 だって。愛してるのかは分からんが、放っておけないからな。


 で、エリスリードさんにまた手を握られて見送られて商会を後にした。

 お母様とはここでお別れだ。

 俺の手を握ると

「この子たちのことをよろしくね。またいつでも遊びに来て」

 こうして俺たちはベルシティに帰って行った。




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