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チートなジョブで転移無双  作者: 綾瀬 律
第1章 転移した

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94.レイラシティ

 俺たちは爆走している。早い!

 馬車を引く馬は普通に走っている。ウルグとルキは御者台、俺はロキとリクに、アマランは馬車の中で積荷の監視。瓶だから衝撃で割れないようにな。


 リクは軽々と走る。なのに早い。風魔法でロキが守ってるから風もこないし安全だ。

 ルキも自分とウルグに簡易結界をしているから平気そうだ。


 昼は休まず行動食。それはグラナダさんが用意してくれた。丸めたパンの中に肉が入ってる。馬が走りながらでも片手で食べられる。もっともリクは御さなくても勝手に走るから楽だ。

 走るリクの口にも俺作の肉や果物を放り込む。器用に走りながら食べる。

 そして、馬の交換のために街に寄った。ラグナシティだ。


 そこでリクにも水を飲ませる。ここで積荷の監視にウルグ、アマランとロキが御者台でルキと俺がリクに乗る。

 そしてまた爆走。凄いのは、リクは走りながら時々街道を逸れて魔獣を狩る。走りながらだぞ?器用だな。


 で、爆走の成果だな。まさかの夕方にはレイラシティのソレアルレストランに辿り着いた。歴史のあるレストランだけあって立派な建物だった。

 何度も何度も頭を下げられて、依頼達成のサインをもらって背後に聞こえる歓声を聞きながら、レイラシティの冒険者ギルドに寄った。


 そして、ルキとロキの実家であるシュプラール侯爵家に向かう。

 リベリアーノ兄様が転送箱で連絡を取ると言ってたからな。商会同士のやり取りがあるから、シュプラール侯爵家には転送箱があるのだ。


 屋敷に着いた。やっぱりデカいな。門番は双子を見るとすぐに開けてくれた。今回はリクたちを連れて部屋には入れない。だから案内された厩舎に入れると、桶に水。

 台の上には沢山の食事だ。

「留守番しててくれよ」

 リクのふかふかの背中を撫でる。ついでに燻製チーズも奮発した。


 そしてまた屋敷の玄関に向かうと、扉の外でまさかのお父様とお母様が待っていた。

「お帰り、ルキ、ロキ、いらっしゃいカスミ」

「お帰り」

 と迎えてくれた。ルキとロキは

「「ん、ただいま」」

 そっけない。俺は

「お邪魔します。急なことで」

「あら、大歓迎よ?ふふっ」


 執事に案内されて中に入った。セイの実家ほどじゃ無いが、やはりデカい。キョロキョロしてると微笑ましく見られた。

 でもなんか視線がささる。誰なのか分からないがルキたちに見えないように睨まれた。まぁそれも仕方ない。双子が俺を指ちょんのエスコートをしてるからな。


 アマランとウルグに眉を顰めるものもいる。やはり、侯爵家とはいえ、俺たちは歓迎されてないのか。

 しかしそこはやはり侯爵家。表立っては歓待を装っている。

 気配に敏感なアマランとウルグが気が付かない程度の悪意。俺はトーカがいるから視える。


「夕食まで部屋で休んでいてね。ルキとロキは居間にいらっしゃい」

 と言うことでアマランとウルグ、俺は客間に案内される。さっき睨んでた人たちだ。

 ウアマランとウルグは同室で、俺は別。先にアマランたちの部屋に着き別れた。俺はさらに先に進んで、開けられた部屋に入る。


 暗いな。

(全ての部屋の窓に板が打ち付けられている。掃除もまともにされてない)

 薄暗くて分からないと思ったのか?

 窓に近付くと

「勝手に開けないで下さい」

 喧嘩腰で言われた。案内したのは20代後半くらいの使用人。侍従というらしい。


 俺は手の上に灯りの魔法を出して部屋を照らす。明るくなるとため息を吐く。

 汚いって感じでは無いが、掃除はあまりされていない。部屋は埃っぽいし、四隅に埃が見える。

 こりゃテントを出して寝た方がいいな。


 侍従は俺が灯りの魔法を出したのを見て驚いていた。そしてそそくさと扉を閉めて出て行った。ご丁寧に外から鍵を掛けて。まいっか。取り敢えず、ソファとテーブル、その周辺だけは浄化した。これで良し。


「クリス、お茶飲みたい」

 顕現すると、ただ今!と返事をして香り高い緑茶を入れてくれた。ふう、やっぱり平民上がりの婚約者はここでも歓迎されないのか。


 公爵家に養子になったとはいえ、所詮村人Bだ。警戒されるのも仕方ないか。早いとこ布を買って帰ろう。

 抱き枕のコハクがいないので、代わりにクリスをお膝抱っこして少し寝た。


 そういや、そろそろ夕飯の時間だよな…腹減った。誰も呼びに来ないな、さてどうしよう。もう、1人居酒屋するか!




 カスミたちと別れて居間に向かったルキとロキ。急な訪問の理由は伝えてある。

「今年は出るのだな?」

 ここ2年ほどは体調不良でパーティーは不参加だったのだ。流石に学院を卒業したから、そろそろ顔を出さないと。


 そう思った双子は

「うん」「婚約したし」

 と言った。その左手の小指には婚約の証である指輪。紫と水色のシーグラスが嵌った指輪はカスミが加工して魔力を込めたので、魔石となっていた。

 見ただけでとても価値があると分かるくらいの品物だ。


 両親から見ても、美形2人の良いところだけを取った双子はとにかく目立つ。いい縁談がという前に、追いかけ回されたり誘拐されたりで人嫌いになってしまった。

 無理に相手を探さなくても、と思っているうちにさらに人嫌いになって、遂に学院を卒業してしまった。


 もう結婚は諦めて好きにさせようと、貴族である限り窮屈な思いをするからと冒険者になることを許した。

 双子が心を許す先輩にも出会えたから、それでいいと思っていた。


 そしたらまさかの婚約者にしたい人が出来たと連絡が来たのだ。驚いた。嬉しいより驚きが先で、戸惑った。

 どうやら平民のまだ年若い少年。

 そしてパルシェン公爵家の養子になったと。血族であることが必要な高位貴族には、その血か魔力が必要だ。

 おいそれと平民を養子にはしない。

 それをしたのであれば、よほどの事だ。


 そして、調べてみて分かった。余程の事だったと。まさかの魔国と貿易が叶うとは。オリハルコンの安定的な取引。誰もが夢見るような取り引きをあっさりと侯爵家のシュプール商会に任せてくれたのだ。

 自分たちの商会では敢えて扱わずに。


 懐の大きさを感じた。

(注 面倒だと思っただけ)

 しかも、海産品の販売も任せてもらえた。

(注 いつでもどこでも美味いもんが食べたかっただけ)

 さらには次男のリベリアーノを商会の責任ある地位に付けてくれた。

(注 面倒な仕事を押し付けただけ)


 何より、あのルキとロキがカスミといると嬉しそうなのだ。まさかな。婚約のために向かった先で魔獣と野盗に狙われた。

 それをあっさり撃退したのはカスミの従魔であるアルパカ。そして同じパーティーメンバーの2人だ。


 初めて会ったカスミはまだ線の細い少年。しかし整った顔立ちの目立たないけど目立つ子だった。

 これは急がないと。その能力もまたとんでもないと分かったから。


 で、婚約した後…ルキもロキもカスミと…婚前交渉した。自ら望んだのもあるようだし、お互いの為でもある。

 なのに、カスミは攫われて…。2人はそれでも絶対にカスミがいいと言い張った。


 仲良くしていると連絡が来るたびにホッと安心していた折、パーティーの招待状が来た。そんな季節か…。そしたら何やら布を買いたいからそちらに向かうと連絡があった。それは嬉しい。

 家族にも紹介ができる。そう喜んでいた。


「カスミが服を作ってくれるから」

「きっと安全安心…」

「認識阻害もしてくれる」

「目立たない」

 えっ?認識阻害?妻ハンナと顔を見合わせた。


「認識阻害って誰が誰に?」

「カスミが僕とロキ、セイルさんに」

 簡単に言うが、そんなに簡単じゃ無いぞ。

 双子は胸を張ると

「それがカスミ」

「僕たちには甘い」

「希望を叶えてくれる」

「大好き」

 どうやらとんでもない子を婚約者としたようだ。もちろん、いい意味で。




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