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チートなジョブで転移無双  作者: 綾瀬 律
第1章 転移した

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76/109

75.誘拐された俺…危機だ

誤字報告ありがとうございます!

そして昨日の注目度ランキングで3位でした…奇跡


読んでくださるみなさんに感謝です

 ぼーっとしながら魔石を取り出そうとして亜空間が開かなかった。

「ダメだ、亜空間が開かない…」

(魔法に関する全てが封印されたんだな、チッ)

 全くなぁ。


 なす術もなくぽけっとしていたら、部屋のドアが開いた。

 黒いローブのフードを被った女だ。

「ふふふっなかなかいい生贄だねぇ」

 俺の体に触れる。ゾワッとした。魔力を吸い取られている…なんか嫌だ。

「ふふっご馳走様、坊や」

 そう言うと俺の体を持ち上げた。


「大切な献上品だからなぁ」

 そのまま運ばれて、何処かの部屋に入った。そこは豪華な部屋で、キラキラした髪の毛の若い男性がいた。しかも2人。兄弟みたいだ。


「へーこの子が?」「ふーんなかなかいいね」

 なんの話だ?俺はソファに横たえられると、多分魔術師の女は部屋を出て行った。

「急にごめんね」「ちょっと急いでて」

 言葉とは裏腹に全く悪びれていない。

「これ飲んでよ」「美味しいよ」

 紅茶だ。俺が見ても分かるくらいヤバい。


(絶対飲むな)


 トーカが絶対とか言うくらいヤバいのか。でもそこの兄弟はぐびぐび飲んだ。

「警戒しちゃった?」そう言って俺用のカップから一口飲んだ。

「大丈夫だよ」

 無理やり持たされ、口に運ばれる。抵抗したが、鼻を摘まれて口移しで無理やり飲まされた。


「ゲホッ」

 ゴクンと喉が鳴る、あ…確かにヤバいな。ここでセイが言っていた既成事実の意味を痛感した。マジかよ…どうせならパインが良かった。なんでヤローなんだ?

 奴らの手が体に触れる。


「ん…」

 やはり媚薬系か。感度が上がるタイプだな。そいうや、双子もそんな事があってって言ってたな。聞き流してたよ。まさかセイの実家で攫われるなんてな。完全に油断した。

 これは困ったな。


 兄弟の顔が迫りキスをされた。ん…なんか嫌だ。俺の本能が拒否反応を起こした。媚薬を盛られて拒否反応って凄いな。なにかしらクリスが作用してるのかもな。

 よし、全力で嫌がろう。


 …無理だった。

 嫌がったんだが、物理的に俺は弱い。順調に脱がされいく。何故パインじゃなくてヤローなんだ、非常に残念だ。

 ルキとロキの顔がよぎった。

 んー中身のおっさんも嫌がってるぞ!由々しき事態だ。

 と言っても抵抗できず、やっぱり嫌だなって思っていた時…あちゃーそう来るか。

 仕方ないな、物理的な距離が近過ぎる。





 俺は馬車に揺られていた。

 公爵家の馬車だ。そして俺は毛布に包まれて、セイに抱き抱えられている。馬車の中には俺とセイ、そしてヒルガさんと白玉、イナリ、コハクにあんこにスイだ。


 双子は領地に返った。すぐにベルシティに戻りたかったらしいが、用事があって。

 天気は晴れ。早くギルドに帰りたい。俺のことを嫌いな人たちのいる場所はやはり息苦しいからな。


 ベルシティに帰って少し休んだら商会の拠点の整備だ。それに伴って住む場所も変えるべきか話し合いだ。俺としてはギルドの宿で全く問題ないんだけどな。

 安全面もある意味、安心だし。


 うつらうつらとしながら、馬車に揺られていた。セイの温もりに安心して…白玉とイナリ、コハクとあんこのもふもふとスイの冷んやりに囲まれてベルシティに着いた。


 俺が飲まされた薬はいわゆる禁制薬で、その効果が強く下手すると精神が壊れるような代物だった。

 俺が自我を保てていたのは、クリスの薬耐性による。薬が嫌だと思ったそれをクリスが無効化までは無理だったが、効果を低減させた。結果、本来の効き目の3分の1程度に減ったみたいだ。

 そうじゃなければ自ら彼らと体を重ねたいと思うくらいにはえげつない薬だったらしい。


 解毒剤は無く、クリスが作るとしても体に負担がかかる。リグの存在はお父様たちにも話をしていないので、封印。なので、ゆっくりと薬が抜けるのを待つしかできない。

 ベルシティに帰り着くと、そこでようやくリグに回帰させた。


 俺は借りていた部屋に戻り、リクたちが部屋を守る。ある意味、1番安全かもしれない。

 何故なら、あの魔術師の女は捕まらなかったから。俺ってなんか巻き込まれ多いよなぁ。今回は巻き込まれと言うか、完全に俺自身を狙ったものだが。



 俺が本当にピンチだと言う時、感じたのは双子の魔力。それも暴風だ。普段が微風なら完全な台風並みの暴風。

 建物がバキバキと壊れる音まで聞こえる。

 いや待て、俺まで巻き込まれるだろ!魔力を吸う腕輪はトーカのアドバイスで逆に魔力を一気に流し込んで、機能を停止させた。


 抵抗してなかった訳じゃない。ただ、集中出来ずに遅くなった。やっと魔法を展開できるようになったのは、双子の魔力を感知した時だ。仕方ない、兄弟は俺に密着しているので一緒に結界に包む。


 そして遂にこの部屋も揺れ始めた。手を繋いで歩いてくる双子が見えた。兄弟は完全に固まっている。まぁ霰もない姿だからな、俺たち。

 双子の目は何処か飛んでいる。俺たちを見ているようで見ていない。


 しかし、俺は薬の影響で体が動かない。結界は展開したし、多分、双子は無意識でも俺を傷付けない。だから大丈夫だろう。

 そこで意識が遠のいた。


 目を覚ますとパルシェン公爵家の自分の部屋で、セイに抱きしめられていた。体が怠くて火照る。薬の作用はまだ続いているみたいだ。


「カスミ…」

 起き上がって俺の頬に手を当てたセイにぴくりとする。

「ん…」

 変な声が出る。首を振ると、俺に触れて分かったセイがそっと俺から離れた。ホッとする。今はダメだ。

「ふう…」

 また意識が遠のいた。


 次に目を覚ましたのは馬車の中だ。

 セイが毛布に包んだ俺を抱きしめている。どうやら直接触れないと大丈夫らしい。 

 そうしてベルシティに向かう馬車の中で何があったかを聞いた。


 双子の暴風は俺の簡易結界に触れて止まった。そして結界を壊して俺を救い出すと、そこにいた兄弟にロキが遠慮のない雷撃を浴びせた。で、兄弟は仮死状態になった。セイが慌てて簡易な祝福をして一命を取り留めたと。主犯は正しく裁かねばならないから。


 双子は俺をローブに包んで抱き上げて、パルシェン公爵家では無い場所へ連れて行こうとしてセイと揉めた。

 俺が公爵家から連れ去られたのだから仕方ないのだが。


 とは言え、意識のない子供を連れて行ける場所などなく、結局は公爵家に戻った。

 双子の借りていた客間だ。双子は俺を片時も離さず、食事すらしなかったとか。


 それで何故、ベルシティに帰る時に双子が俺のそばにいないかと言うと、俺に変な薬を飲ませた兄弟を弾劾する為の証拠を実家に取りに向かったから。

 どうやら過去に双子が飲まされた薬も奴らの関与が疑われた。しかし、追い詰める事ができなかったらしい。

 その証拠とは、吐き出した薬が染み込んだ服だとか。


 魔術師に頼んで状態保存をかけていたらしい。

 その証拠があれば、奴らを裁けると言われてやむなく俺から離れたそうだ。

 実際には双子に斬りかかられて魔法で攻撃されたみたいだが。セイ、ありがとな!


 急務なのは奴らを捕まえて魔術師の女を捕まえる事。そのためには急ぐと言うセイの説得でやっと双子は諦めて実家に帰ったのだ。

 俺って意識なくて良かったわ。マジで。


 で、ベルシティのギルド併設の宿でまったりだ。リグに回帰させたからもう完全に戻っている。いるが、気持ち的に少しな…。いやほんと、中身のおっさんがいなければもっとキツかっただろうなと思う。

 双子の温もりが恋しいと思うくらいには弱ってるみたいだ。


 食事はヒルガさんが運んでくれて、セイととっている。しかし食が進まない。

 あの兄弟に、と言うよりはその手引きをしたのが公爵家の誰かだと分かっているからだ。

 それについては、セイも口をつぐんでいる。まぁほぼ確定なので後は本人のゲロ待ちか?


 ベルシティに帰って来た翌日の夕食で謝られた。

「カスミ、申し訳ない…」




*読んでくださる皆様へ*


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