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チートなジョブで転移無双  作者: 綾瀬 律
第2章 王立学院

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122/126

121.全てを知って

 もう双子は相槌も打たずに聞いている。ただ、俺の手をしっかりと握って。


「それがカスミの秘密?」

「カスミはあちらと同じ年?見た目??」


 鋭いな。俺は苦笑する。

「転移した時の年齢は35才だな。見た目は顔はそのままで、髪と目の色が違う」

「えっ?年上…」


「色は?」

「黒目に黒髪だ」

「…」

「…」

 やっぱり受け入れられないか…


 しかし握られた手はさらにぎゅっと強く握られた。

「凄い!大人」

「黒目黒髪みたい」

 ん、そんな反応か??

 でもまた黙り込んだ。


「その、カスミは…家族は」

「結婚してた?子供は…」

 そう来るか。

「家族は両親と兄が1人。結婚はしてなくて子供もいない。恋人もいなかったな…仕事ばっかりしてた」


 それから日本について話をした。文明が発達した世界で、鉄の塊が地上を走り空を飛ぶ。

 そして、食べ物の美味しい国だったと言えば

「だからカスミは色々な料理を作る」


 まぁな、誰でも出来る。俺じゃなくてもな…。

「それは違う」

「カスミはいつも僕たちの為に作ってくれる。その味はカスミだから」

「同郷でも同じように作れない。僕はカスミが作るご飯が好き」

「そう、カスミが作るものがいい」


 あぁ、ほんとルキもロキも…おっさんの俺よりよほど大人だ。

「それにカスミが落ち着いてるのも腑に落ちた」

「年上…いい」

「嫌じゃないのか?38才だぞ!」

「むしろ嬉しい」

「安心して頼れる」


 横から抱き付かれた。柔らかな髪の毛が頬に触れる。その髪にキスをすると

 ルキが俺を上げて

「見たい、黒髪…黒目」

 ロキも顔を上げて

「見たい、大人なカスミ」

 俺は苦笑した。


「体型の崩れたおっさんだぞ?」

「それでもいい」

「大人のカスミが見たい」

 俺は2人の手を離すと立ち上がった。目を瞑る。


(クリス、向こうの俺を…この体に)

(畏まりました)

 体が変わる感覚。あぁ、懐かしい。これが俺だ。腹がで始めたおっさん。無精髭が伸びていて、くたびれた俺。


 振り向いて砂浜に座ったままの双子を見た。

 息を呑む。

「それが…」

「カスミ…」



 *****



 翌朝、目を覚ます。

 腕の中には双子。今は185cmの双子とほぼ同じだ。俺の体にしっかりと抱き付いている。満足そうな顔だ。

 昨日、本当の俺を見て喜んだ。嬉しいいんだが、いいのか?


 感動して俺に抱き付くと、目を潤ませてせがまれた。その腕に抱きしめられたい、求められたいと。

「黒目黒髪素敵…」

「渋い…小さなカスミも好きだけど、良い」


 そのまま屋敷に戻ろうとしたら

「ダメ、秘密」

「僕たちのカスミ」

「でもな、みんなにも知って欲しいんだ」

「話だけでいい」

「渋いカスミはダメ」


 なので、転移してから風呂だ。

 恥ずかしいんだが?全身しみじみ見られるのは。

「ホクロの位置同じ」

「お肌しっとり」

 体自体は若返っただけで変わってないんだろ。


「お髭ある」

「カッコいい」

 世の中のおじさんが聞いたら喜ぶな。

 いつものように双子を洗う。


 ん?なんか固まってる。顔を見たら真っ赤だ。

「どうした?」

「いつもと違うから」「変な感じ」

 触りっ…ておう、凄いな。


 泡を流してお湯につかる。で、なんで俺の膝の上なんだよ?重いぞ。

 なんか恥ずかしそうに顔を赤くして

「期待してる」

「激しく」

 何を期待してんだよ!


 お風呂上がりにパイン串。沁みるなぁ、おっさんが喜んでるわ。相変わらず顔を真っ赤にした双子。

 熱でもあんのか?おでこに手を当てれば

「無自覚怖い」

「自覚なし」

 ディスってるよな?


 そしていよいよベッドに入る。

 何故か双子は涙目で

「抱きしめて寝て」「大好き」

 で、甘える双子はひたすら可愛いかった。


 それでもこんなおっさんでも変わらずに想ってくれる双子に感謝だな。大丈夫だと思っていてもやっぱり不安だったから。腹出てるしな。

 その色付いた頬を撫でた。幸せな朝だった。




「カスミ、おはよう…ってうわぁーー!」


 ん、うるさいな。目を開ける。なんでアマランは剣を構えてるんだ?ウルグは盾を振り翳して…えっ?

「誰だ!?」


 セイ、ってあ…ヤバい。俺はおっさんのままだ。双子は目を覚ますと俺の頭を抱きしめて

「見ちゃだめ」

「部屋出て」


 そこで救世主だ。クリス、頼む。

「あーその、詳しい話はまた後で。そのおっさんはカスミが変化した姿なので、ご心配無く」

 おい、自分で言うのはいいがおまえがおっさん言うな!


「カスミが変化!?」

「カスミなのか?」

「カスミ…?」

 3人ともに真っ赤になった。はぁ、元に戻しとけばよかった。ってかなんで顔を赤らめんだ?


(クリス、戻せ)

(はい、主)

 ふう、戻った。


 何故か双子が残念そうだった。こちらではこの姿なんだから仕方ないだろ。


 微妙な空気感の朝ごはんだ。

 おにぎりにあら汁、焼き魚。リクたちにはステーキも進呈した。

「ん…その、大人の姿になれるのだな」

「そりゃクリスがいればな」

「し、渋かったぞ」

「そりゃおっさんだからな」


 なんか噛み合わない。だからなんで顔を赤らめてんだよ。

「カスミの黒目黒髪が素敵だったんだとよ」

 おぉ、トーカが優しいぞ。変なもん食ったか?顔を覗き込むと晒された。

 何故だ?あんなに仲良くしたの…ぐはっ空気砲が来た。


 そういやなんかセイもアマランもウルグも顔が艶々だな。クリスとトーカにリグもなんだかもじもじ。

 あ、そうか…なるほどな。

「お前らやったのか?」


 ごふっ痛いだろ…3方から空気砲が来た。顔を真っ赤にして

「最低」

「言い方」

「デリカシー無し」

「「変態!」」

 酷くね?


 …ヤローのもじもじはいらんのだがな?


「まあなんだ、おめでとう!みんなも幸せになれよ!」

 チッて舌打ちされたぞ。トーカか。

「リア充が!」

 間違いない、ふははっ。


 そんな当たり前の幸せが当然続くと思っていた、幸せな朝だった。




 着替えをして海に向かう。

 前に作った水着とラッシュガードだ。せっかくだし、リグにはビキニを作って着せた。オレンジ色のだ。うん、可愛いな。

 それを見たヤローどもは悶絶した。


「胸が」「お尻が」「おへそが」「太ももが」

「肩が」

「「丸見え!」」

 そりゃビキニだからな。即座にウルグが上着を脱いで着せる。かえってやらしくなったのは何故だ?彼シャツ風になったぞ。



 俺の頬は赤く腫れている。リグだ。可愛いんだからビキニだろ?普通。

 で、上がるときにポロリとかあったら最高だよな?

 流石にこの世界では破廉恥だと言われ、ビキニの上にゆったりしたパーカーと丈の長いパレオをつけさせた。


 なのに何故か縄で縛られて船の上に転がされている俺。と言ってもルキの膝枕だが。

 信用ないな。リグの裸は見てるし、まぁなんだ。そっちも体験済みだから今更なんだけど。


 そもそも俺の分身だし、別人格とは言えな?だから全くそんな気持ちはないのに、双子にまで

「浮気者」「最低」

 コハクにも散々蹴られた。まぁ抱きしめて耳にキスしたらおとなしくなったけどな。可愛い奴だ。


 今日は一旦、調査だ。

 もちろん、やれそうならやるんだがな。海は確かにかなり荒れている。

 なんだろうな…トーカ頼みか。


「荒れてるからな、気を付けろ!」

 アマランとセイ、俺が潜ることにした。ダイビング機材を背負い、ジャイアントで潜るとゆっくりと沈む。


 んーなんか下のほうで渦を巻いてるな。あまり深くはいけないが、アレかな。

 っヤバい。


(セイ、アマラン上がれ!)

 クリスが2人を不可視の手で掴んで船にあげた。このままじゃ船に当たる。俺は泳ぎながら船から遠ざかった。


 渦が上がってくる。チッ巻き込まれるか…なんとか酸素が持てばいいが。

 凄い勢いで接近した渦は俺を口に咥えるとそのまま海面から飛び上がった。

 その姿は白日の元に晒された。クラーケンか?!デカい。


 俺は咥えられたまま冷静にその状態を見て、あかんかもなと思った。

 また海に潜ると、クラーケンは俺を咥えたまま海の底へと潜って行く。ぐっ、水圧で体が動かない。どんだけ、深いんだ、よ…ごほっ…意識が、はぁはぁ苦しい。


 ルキ、ロキ…子供たちを、頼、む…ごぽっ。

 俺は意識を手放した。





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