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森田大史短編集

ある花火の夜

作者: 森田大史

 これから話すのは、私の一夏の経験である。その時の私は大卒しばらくの社会人で年は二十四、職には就いておらず、不毛な日々を送り続けていた頃だ。私はその時、確か高校の時分に知り合った友人と久々に食事に行くことになり、天秤にかけるならば渋々、その食事とやらに伺おうとしていたのだ。

 それはある夏の蒸し暑い日だった。そんなこともあって、私は無心に弱冷車で涼みながら、車窓から見える田舎びた街々を眺めていた。海がすぐそこにあると言えるくらい近くにあり、遠目に微かな海が見えるらしいが、あいにくその日は晴れ晴れしていたにも関わらず見えなかった。そんな細かいことまで、今でもよく覚えている。何せその日は、私の人生の歯車が、いい意味でも悪い意味でも狂った日でもあったのだから。

 その日の午後であった、猛暑の中で友人との食事、とは言っても、海辺でバーベキューをするというものだが、急行列車のアナウンスが流れてきて、ともかくあと二駅で到着というところで、私の耳に入ってきたのは、電車の中で起きたであろう喧騒の声だった。

 見ればそこには猿が一匹、いやそれは私の錯覚だったのだが、ともかく男の手の先には女が一人、それは遠目から見る限りでは猿が手を出すのは無理もないと頷けるほどスタイルが抜群である。ここでいうスタイル抜群とはただ単にモデルのように細くすらっとしていることを言うのではない。いかに女性らしさが溢れ出ているか、もちろん溢れ出すぎていても猿は目をつけないだろう。程よい、程よい、程よい、猿はこうして三度脳内で感嘆の声を上げながら、その女を品定めしたことだろう。品定めという言い方は非常に失礼であり、その言葉を用いたことには謝罪するが、それが猿の心境を表すのにもっともな表現であることは理解していただきたい。

 さてその車内での喧騒だが、あいにく同じ車両には人が少なく、加えて休日のこの時間帯となると、見える限りでは戦力にもならなそうな老婆や気の弱そうな華奢な男がいるばかりである。もっぱら私だって、普段は猿にせがまれて嫌がっている女を助けようなどということは考えない。行動に移したところで喧嘩になるだろうし、私は喧嘩か嫌いだ。

 しかしその時の私は違っていた。私は強い衝動に駆られていた。どこから湧き上がってきているものなのか、そんなものは当初分からなかったが、ともあれ私は猥褻なその男の手を取ると、思い切り捻ってやった。それだけで堅強な男といえど呻き声を上げてやめてくれとせがむものだから、久々の人への暴力も悪くないものだと感じた。堅強な男はそこらの野蛮族のような格好をしており、髪も染められてた。しかし見た目のボリュームがでかいだけで、態度はそんなこともなかった。私が男の手を取り腕を取り、今にも骨を反対向きにするかもしれないというところまで曲げてやると、男は呻き喘ぎ、手を放してやっても反撃はおろか尻尾を巻いて逃げていった。

 私はその時、後ろの女のことをすっかりと忘れていた。ただ男に力で勝ったかのような優越が胸を占めていた。生物とはもとより、男は力をもってして女を奪うことを伝統としている。この場合、私が力をもってして男を蹂躙し、女を手にしたことになる。それを考えるだけでも、当初の私は愉快な気持ちとなった。しかし後ろの女が礼節に御礼を申し上げてきたものだから、私のその気持ちは一旦お預けとなり、女の方へと頭を向けた。

 その時私は霹靂に撃たれたかのごとく強く衝撃を受けたのを覚えている。その女の抜群の体と服装。アルビノではない、程よい白さを帯びた肌に、それと対蹠な神々しい黒く長い髪、美しさが際立つ顔立ちに、けしからんくらいに短いミニスカートに上のジャージ一枚だけを羽織っているだけの服装。その服装に関しては、一目で海で泳いできたあるいはプールで泳いできただろうことが分かる服装であった。ともかくそれが、女の体が遠目からでも伺えた理由だったのだ。


 私はいえいえと笑みを浮かべて頭を下げて、女に背を向けた。


 その後に車内アナウンスが私の目的の駅をコールしたのは、私の身に起きたこれらの出来事が、ほんの、たったの二駅の間で起きたチンケな出来事だったことを暗示している。見れば、私の後ろの女もここの駅で降りたではないか。女は私のことを尻目に見ながら、私を抜かしていった。その時の尻目で私を見る女の顔が忘れられなかった。艶やかな黒髪を揺らしながら私を脇目に見据える彼女の目、それはこの世の何事にも変えがたい美しいものであった。刹那、咄嗟に私は女の肩を掴んで強引に引っ張り、女の体をこちらに向けた。品定めをしたら、ああ、麗しく美しい顔と程よく膨らんだ体、私が見惚れた理想、全てがそこにはあった。普段は宝物庫にすら興味を持たず脇を去ってしまうであろう私とて、その時は野蛮な猿のような卑猥な顔を浮かべていた。


「ライン、交換しましょう。」


 普段おとなしい私が野蛮な猿に取り憑かれたかのように女にラインの交換をせがんだ。女はそんな私を見て何を思ったのか。それは分からなかった、しかし、女の顔は笑っていたと思う、それだけはこの二つある目ではっきりと見たことである。


「それくらい、いいですよ。」


 私の期待を裏切るように、女はさっぱりとした対応をした。私はこの時、例えづらい功勲のようなものを体感した。しかし、二人だけの時間はそれだけたった。この日、友人と会った私だが、再開の嬉しさというものはとうに忘れていたようだ。面倒くさいけれど仕方なく赴いたというのもあるかもしれないが、それよりもおそらく、この女に会いたいという衝動が私の中に燃え盛り続けていたからであろう。飯も美味しいとは感じなかった。あの女と一緒に食べることができていればきっと最高に美味しい飯になっていただろうに、男とはそんなものだ、常に儚い想像が脳裏にへばりついているのだ。

 北へ向かう帰りの電車でも、ひょっとしたらあの女がなんて思ったりもした。それは男特有の妄想癖、残念で無意味なものに過ぎない。しかしそれを分かっていながらも、私は妄想を止めることはできなかったのである。

家に帰ってまず感じたのは、とんでもない虚無感とその根本にある満足感であった。




 翌日になっても、その欲望は消えなかった。あの女にもう一度会えればそれでいい、その時の私は直接的ではなくとも、間接的に女に支配されていた。そう言うと語弊が違う気がするので、ここでは、私は頭の中から女を離すことができなかった、としておく。

 ともかく私は思い詰めた。昨日私がラインの交換をせがんだ時に女が浮かべた笑顔の意味を必死に探ろうとした。何をもって女は笑顔だったのだろうか、これは認めづらい答えだったが、つまり私が美形であったが故に女も私に惚れたのではないかと仮定をつけた。その仮定というものは、まさしく私のエゴイズムであったが、当時の私にはその答えしか考えることができなかった。エゴで満たされただけの答えに浸り、満足していた猿のような男がそこにはいた。

 女のことで頭が一杯であった私は、夏の暑さも三度の飯も忘れていた。今日もその時と同じで、狭い狭い私の部屋の周りでは蝉がミンミンジンジン鳴いている。そんなうるさい蝉の声ですら耳に届くことはなかった。

 私の我慢は限界であり、欲望は独り走りして、私は昨日彼女と交換したばかりのラインに早速コメントを打った。それは結果としては愚行であったのかもしれないが、当初の私はそんなこと微塵にも思っていなかった。私は工夫をした。ストーカーや変質者と思われないように文面に工夫を凝らし、そうして試行錯誤の末に辿り着いた二行ほどの単純な文章


(今度よければ、食事に行きませんか?)


 そう書き留めてラインに送った。返事が返ってくるまで、既読という二文字が私の送った文章につくまで、そして返信をもらうまで、私は複雑な期待と不安の気持ちから、ラインの画面から離れることができなかった。

五分程待つと既読がつき、やがて簡潔な文書でまとめられた返信が返ってきた。


(今週の日曜日とか、どうですか?)


 私は束の間も待たずに承諾の返事を返した。その時の功勲勲功に浸る私の顔はさぞ気味の悪いものだったことであろう、しかし、いくらそれに対する誹謗中傷やら暴言やら吐かれたところで、その時の私には馬の耳に念仏だったことだろう、なぜなら私の心は満たされたからである。

 今週の日曜日まであと三日、文香の地元で会うことになった。私は待ちきれなかった。一刻も早く女に会いたい気持ちしかなかった。こうして長い長い三日が過ぎた。私は運命の日曜日、人生最大の勝負に出る、それくらいの過剰な意気込みをもって、予定よりも三十分も早く集合場所の堺の西の方の某公園に着いた。


「おはようございます。」


 待ち合わせの時刻、朝九時よりも十分早く女は到着した。夏である故にお互い肌の露出が多く、特に女は短パンを履いて颯爽とした雰囲気を漂わせていたが、それでもしっかりと体は見ることができた。そんな女が遠目から歩いてくる、ただそれだけで私の心の臓の鼓動は一段と高まった。緊張と期待と不安と、いろいろな思いで胸が張り裂けそうになる気持ちであった。私は女をエスコートしようと必死に口を開き続ける努力をした。


「あなたの名前は?」


 そう尋ねると、女はその美しい顔を上げて微笑で答えた。


「文香です。」


 私は女、文香と、まずはお互いの素性について語ろうとした。それについては向こうも同じことを考えていたらしく、お互いを十分ニ十分に知ろうと、お互いが様々な質問を投げかけては答え、レストランに向かう間の、そうやって二人仲睦まじく話すことが何より楽しかった。


「へぇ、結構北に住んでるんですね。」

「まあそうなんです。へへ。」

「私はラインでも申しましたが、この辺りに幼い頃から住んでます。ここは緑が豊かで、それはそれは大好きな故郷ですよ。」

「いいことですね。私の故郷なんてビル群の中ですから。」

「いえそんな、でも堺はいいところですよ。」


 後述になってしまうが、私は大阪市内の方に在住している。生まれた時から常に周りにはビル群がそびえ立っており、緑とは無縁であった。幼少期、小学生の頃は体操をしていたが中学入学の時に辞めて、そこから堕落の中学生活を送り、受験も失敗し、高校に入っても何もやることがなく、女にも恵まれず、大学も成り行きで決めた。サークルには入ったものの面白くないのでいつしか幽霊メンバーとなり、単位はギリギリで取得したものの就職できず、四半世紀何一つ取り柄のない人生を送ってきたと言っても過言ではないのだ。

 しかしこの期に巡ってきた人生最大の勝負所をむざむざ見逃すわけにはいくまい。私の黒い歴史は全て包み隠して、私は必死に自分のいいところを見つけようとしたが、見つけることなど到底できずに、彼女に嘘をつく羽目になってしまった。


「へぇ〜、すごいですね!」


 私だって、初めは嘘をつこうとはさらさら思っていなかった。しかし自分を誇張しようとしたあまり、金持ちで学歴も優秀でなどという無様な嘘をつくことになってしまった。しかし文香の溌剌とした褒め言葉を聞ければそれでよかった。文香の声が聞ければ、罪悪感も和らいでいった。きっと私は最低だ。


「あ、着きましたよ。」


 およそ三十分歩いただろう、文香が私を連れてきたのは、決して華美なレストランなどではなく、なぜかごく平凡な、その辺りにでもいっぱいありそうなファストフード店であった。


「こんな店で悪かったですか?」


 文香が覗き込むようにして私に問うてきた時に、私の中の直感に電撃が走った。文香は私を試しているのだ。この時の私は自意識過剰で神経質過ぎたかもしれない、が、文香が男と入る店にわざわざこんな安っぽい(ファストフード店が安っぽい訳ではないが、これはあくまで私の怒りである)店を選ぶことが気になったのだ。私と入る店に、わざわざ高級なレストランを選ぶ必要なんてない、私はそんな品のある人間じゃないというメタファーだったのか、いや、これはおそらく、私の器を試しているのだろう。ここで文香がこの店を選んだことを責めて咎めだとすると、文香は間違いなく私のことを器が小さくて短気で自己愛が強い人間だと見なすことだろう。ここはその可能性も考慮して、私はここで優しい言葉をかけることにしたのだ。


「いえ、この店は大好きなので。」

「そうでしたか、良かったです。」


 淡々と話が進んだが、とりあえずこれで文香にとって好印象を押し付けることができたと当時の私は思った。店に入ると、狙い通り、まだ人は少なく快適な空間が広がっていた。早過ぎるお昼ではあるが、楽しいデートになれば何でもいいのだ。

 店に入り、私と文香がパスタを頼んだ。パスタが来た後も、私の大車輪の活躍により会話は順調に弾み、いつしか文香からも話を振ってくれるようになっていた。

 好きなもの、趣味など、交流の初歩的な段階の会話が多かったが、文香と私では意外に共通点が多くて、それはそれは楽しい会話となった。さらに、文香は飲み物がなくなると、毎回水を入れてこようかと聞いてくれて、私はそれに甘んじるのだ。こんなにも楽しいことがあるだろうか。こうなれば、私は神に感謝するしかなかった。そして目の前のパスタを食べ終わってしまうことを躊躇った。


「おいしかった、ありがとう。」


 私は文香のデートスポット選択のセンスに脱帽した。まさかよファストフード店であったが、楽しかった。考えてみれば、高級レストランでは窮屈な気持ちになって、くつろぐことはできなかったのかもしれない、その点ファストフード店ではのびのびとできた。やはり、私たち庶民にはいい意味でファストフード店こそがお似合いなのだ。

 ふと思った。

 文香はファストフード店を選んだ訳だが、ほぼ初対面の異性である私とのデートスポットとしてファストフード店を選択するという行動に関しては、側から見れば大博打と同じことだ。それをいとも平然とやってのける文香、そしてその美貌、やはり男との関係は多いのだろうか。


「いや、彼氏なんてできたことないですし、関係を持ったこともないんです」


 聞いたところ、詳しい訳は話してくれなかったが、文香の言ってることはおそらく事実であった。それを聞いて、私は安堵した。


「さて、次へ行きましょう」


 文香が唐突に私の手を取り引っ張って駆け出した。猛暑日、変わらず日差しも強けりゃ風もぬるい、そんな中でちょっと、いやかなり走ったものだから、当然体は汗ばんだ。それは文香も同じであった。恥ずかしながら、先に息を切らしたのは私であったが、文香はそんな私を軽蔑せずに大目に見てくれた。文香の背中が前にある、私は汗ばんだ文香の服の後ろから中の下着が透けているのを見てしまい、暑さもたたって頭からSLにも負けないほど湯気が噴き出した。そのまま今度は体が脱水反応を起こしたもので、文香に伝えて自販機で水を買った。


「私にもくれない?」


 文香の言葉に私は衝撃を受けたが、結局最後は水を渡した。


「ありがとね。」


 水は一瞬ですっからかんになった。




 正午を迎えて、私と文香はとある商店街に来ていた。たくさんの店でぼちぼち賑わっており、特に娯楽店や飲食店が多い印象だ。その中で私は文香に連れられて、小さな喫茶店に入った。


「ここはね、高校の時の私の秘密のお店なの。友達にだって教えたことがないお店よ。」


 机は二つとカウンター席、そんなちっぽけな喫茶店には誰もいなかった。つまり、私と文香、二人だけの閑静な時が訪れるということだ。

 しかし、どうやら二人だけ、というわけではさらさらなかったようで、当たり前だが、店の経営者さんを忘れてはならないし、特にここは喫茶店であることもこれまた忘れてはならない。


「おお文香ちゃん、久しぶり。そっちは彼かい?」


 喫茶店のマスターらしき、無精髭を生やしたおじさんが文香に淫乱な顔をして質問した。私はてっきり、文香はすぐにでもその質問を否定するものだと思っていたが、文香は私の期待とは対蹠、黙りこくってしまった。


「ほぉ。」


 マスターは卑猥な顔を浮かべた。


「なかなかイケメンやんけお前さん。これは美男美女ってやつですわ。ほれ、文香ちゃん超絶美女でスタイルも抜群やし、文香ちゃんに似合う男はこうなんというか、チャラチャラしたイケメンとかじゃなくてさ、こう程よい感じのイケメンやろなと思ってたんやけど、君なら大丈夫そうや、名前は?」


 このマスターのハイテンションぶりについていけず、何と無く私は名前を教えたが、マスターはそれから二度と私のことを名前で呼ばなかった。


「じゃあシゲちゃんやな。」


 ここまでふざけたあだ名をつけられたのは、人生で初めてであった。マスターは茫然とする私の顔を見るや、高らかに笑い出した。無精髭を生やしているが、声は高めだ。見ると、文香もとびきりの笑顔で笑っている。


「文香ちゃんのこと好きなんか?」

「え、ええ。」

「幸せにするのが、お前さんの役目やで、シゲちゃん。」


 正直、当時の私はかなり焦って曖昧な返事をしたが、それでも押し切る直球スタイルのマスターに私は圧倒された。私の顔はさらに困惑を極めるが、それを隣で文香がクスクス、笑いを堪えていた。


「な、いい人やろ。」


 そして、今まで固い言葉を使っていた文香から思わず大阪弁が漏れて、喫茶店の中にはまた凄絶な笑いが立ち込めた。

 そうして、私と文香との楽しい日は終幕した。別れ際に文香が「また一緒に食事したいね」と言ってくれたことで私の気持ちは天に舞い上がった。

 これだけを聞くと、分かったように、私たちは幸せそうだ、と言い出す者が現れる。実際その通りなのだが、私は先述した通り、人の前では良い人になるだけであって、内心は相当に闇を抱えている。私は文香と別れたその日の夜から、また文香と会いたい衝動に強く駆られるようになった。文香という存在がありながら、それはまさに世の男子としては最高のことなのだが、文香と会えないのが辛いという、これも滑稽な話だ。とにかく私は彼女の姿を頭に思い浮かべながら寝た、それはまた、夢でもいいから出てきてほしい、という儚い妄想からなる行動であった。



 文香に会いたくてたまらない、辛い、苦しい、一ヶ月も会っていない、考えられない、早く会いたい、会いたくて辛い、辛い、苦しい。

 私は女に呪縛された。文香という、私が初めて好きになって、慈しみたいと思った女に、私は会いたくて我慢できなかった。できればずっとずっと側に居たい、居てほしい、そんな甚だ馬鹿みたいな真っ直ぐな感情を当初の私は抱いていた。しかしながら私とて態度には気をつけた。私がただの恋愛狂ではないこと、私は熟考して行動を決めていることを、分かってほしい。ここでまたしつこく誘えば、相手から嫌われるのは目に見えているのだ。せめて一ヶ月は待って、そこでもう一度誘ってみて、そして徐々に距離を詰めていけばいいのだ、急がば回れ。

 しかし、私の熟考は予想外の形で破壊されることになった。それはあの猛暑日から一週間経った、これまた猛暑の引かない暑い日であった。私が文香と会えないという不満を貯めに貯めていた頃だ、暑さと寂しさでうんざりしていたその時に、なんと文香からラインが送られてきて、私は飛び起きた。


(明日空いてますか?よければ伺いたいのですが、よろしいですか)


 私は寸分も待たずにラインに返事した


(もちろんです!歓迎します!)

 

 私の文香への執着はもともと異常だったが、前とは違って、文香からこのようなお誘いを受けたことで、それは私の自信となり、私の今の不毛な暮らしの中での唯一の光となった。そうなると当然、今まで我慢していた全てが、今までなんとか欲を支えていた堤防が、まるで指で倒される積み木のように、あっさりと壊れてしまった。そして突然の霹靂に呼応して、私の体も突然動き出した。

 私は、最高のデートスポットを紹介することを決意した。そのためにわざわざ友人にラインを送ったり(もちろんうまく誤魔化して言ってある)自分で天にも昇る軽い足を、これでもかとばたつかせて入念に調べたりした。最高のデートプランを作成する為に、何度も、夜までプランを練り直した。

 翌日、やや雲が空に覆い被さっているおかげで暑さは随分と控えめになっており、今まで大阪の猛暑に耐えてきた我々にとっては快適そのものであった。相変わらず私は短パンとTシャツを着こなしただけの服装だったが、シンプルなその見た目こそが案外かっこいいのではないかと思って、さらには喫茶店のマスターの言葉「チャラチャラしすぎも合わない、やっぱり程よい感じがいい」という言葉にも後押しされての服装のチョイスである。

 待ち合わせは午後三時、今日は近くで夏祭りがあるという有益な情報を入手し、午前からというのも文香には大変だろうから、文香のことを配慮しつつも午後三時という待ち合わせにしたつもりだ。私は早まる気持ちをこれまた抑えることができず、やはりいつもの三十分前に待ち合わせ場所に着いた。そうこうしているうちに文香がやってきた。今度は待ち合わせの十五分前にやってきた文香。前回私を待たせたことを悔やんでいたのだろうか、前より来たのは早かった。しかし、それよりも、文香の白いワンピース姿に私は心を奪われた。白いワンピース姿の何がいいかと聞かれれば、彼女のイメージぴったりだからだと私は答える。もっと詳しく言うなら、彼女の美しい黒髪と女神のような容姿には、白い服装が最も似合うと私は思っている。何も白に限ったことではない、美貌を持つ者誰しも、どんな服を着てもそれなりに様になるものだ。それはつまり、文香が私にとっては女神であることを意味している。


「ごめんね、待たせた?」


 文香は申し訳なさそうにしているが、皆さんお分かりの通り、全ては早く来すぎた私が悪いのだ。


「あ、いや、こっちが早く来すぎたんだ、こちらこそごめんね。」


 私はその時、頭の後ろを手でかきつつ、微笑を浮かべながら謝った。


「さて、今日はしっかり案内してもらいますよ?」


 容姿端麗、眉目秀麗、そんな文香がもったいないことに、駄目人間の私なんかに心を開いてしまっていることに、私はやや抵抗した。同時に、嬉しくもあった。


「任せとき!」


 私は胸を張り、強く叩いて高らかに決意を示した。下からそれを笑いながら見上げる文香、しかし今回、私の目線は彼女の別嬪な顔よりも、上から覗くことができる胸元に行った。ワンピースの胸元が普通よりも広く感じたのは、果たして気のせいなのだろうか。


「ちょっと本屋に寄っていい?」


 ショッピングモールに着いた時に、文香が私にそう伝えて来た。私たちは烈烈と流れる川の如く人の波に乗り、四階にある大きな書店へとやって来た。


「あった!」


 文香が手に取ったのは、小説がずらりと並んでいる、それこそ私にとって、見るのも嫌になる光景の中の、その端の端の本棚から、文香は一冊の本を取り出した。


「これよ、実は私の友達が書いているの。」

「ほぉ。」


 私には友達はいたけど、みなパッとしない職に就き、仕事に追われる日々を送っていたので、友達が小説家だという文香の気持ちを探ることはできなかった。とは言えども、ここまで大きな書店の、それも端っこの本棚にポツンと置いてあったのだから、あまり売れていないことは察したが、そこは口をつぐんだ。


「ありがと、で、どこへ行くの?」


 文香の言葉で我に帰り、私は考えていた計画を思い出したのだが、書店へと立ち寄ったことで、考えていたニュースにも乗るくらいのパフェ店とは、いやはや随分と遠くなってしまったのだ。それでも私は文香とパフェを食べる、食べたいが一心で人混みが溢れかえる中、遠いパフェ店へと足を運んだのだ。だがもう察しているやもしれぬが、テレビで取り上げられるほどのパフェ店は、行列が絶える事など知らない。私の計画は早速跡形もなく粉砕され塵となってしまった。


「困ったなぁ。」


 私が頭を抱えているその傍で、当の文香は私に対してどのような感情を抱いたのか。私は文香をがっかりさせたに違いない、それが無性に怖かった。嫌われたくなかったのに。私は早速、どうしようもなく阿保な失態を犯してしまって、それからというもの、文香がどう思っているか、しばらくはとても心配であった。

 そんな私を救ってくれたのも、これまた文香であった。

 文香は問答無用と言うように私の腕を掴んで引っ張り上げて人混みの中に突撃を仕掛けた。何人の人に「すいません」と言ったかは分からない、そうして人混みを抜けた私たちの前にあったのは、パフェ店の向かいにある、ちっぽけな店だった。看板には「珈琲」と小さく記載されており、そこが喫茶店であることは、外からでも伺えた。

 文香はこれまた私に一言も無しに店に入った。


「いらっしゃいませ!」


中から威勢の良い、良すぎる、そんな声が聞こえてきたかと思えば、長身の顔の彫りの深い男がとびっきりの笑顔で私たちを席へと案内した。テーブル席であった。


「いやはや、一ヶ月ぶりのお客さんだ。ほんとに嬉しい!そこの別嬪さんとハンサムさん、珈琲一杯、タダにしますよ!」


 とんでもなく上機嫌なマスターは、すぐにカフェオレを入れて私たちの席に持ってきてくれた。


「ではでは、ごゆっくり、ぎゃ!」


 はしゃぎ過ぎて、勢い余って何もない床でつまづいたマスターのせいで、私たちはまた大爆笑に駆られた。笑いが冷めると、文香が、カウンターの方にいるマスターに、おそらくわざと聞こえるように言った。


「この店、とても綺麗にされてありますね。」


 文香の感慨深い一言に、長身のマスターはこれまた天にも昇るほど嬉しそうな顔を浮かべて、こちら、テーブル席の方にやってきた。カウンターの椅子を一つとってきて、私たちのテーブルの横に座ると、話を始めた。


「ありがとう、とっても嬉しいよ。何しろこの店は私の宝物なんだからね。きっと君たちが、最後のお客様なんだけど。」


 声の大きさをどんどん小さくしながら、マスターはそう語った。マスターは笑っていたが、その内心は、察すれば察するほど私の心を痛ませた。私たちは何一言、口を開くことができなかった。


「この店はね、おじいさんの代から代々続いているんだな。その当時はそりゃ大盛況でさ、なにしろこの珈琲ね、素材から製法まで、ありとあらゆるところで、こだわって、こだわって、作るものだからさ。おじいさんの珈琲は、昔の喫茶店特集にも載ったんだぜ。」


 マスターは私の飲み終えていない珈琲を指差して語った。私たちはそれを、固唾を飲んで見守った。


「それがね、親父の代から、このショッピングモールに移転したんだけどさ、場所が悪かったよ。向かいのパフェ、ありゃ認めたくないが、とびきり美味かったよ。勝てるわけないと思った。品揃えは豊富だし、スイーツとして別格だし、こっちにだって珈琲一筋五十三年の誇りはあるさ、あるけど、珈琲一筋であのパフェと戦うのは、馬鹿馬鹿しく思えたよ。当然負けたさ、なにしろスイーツは人気だ、今や缶コーヒーなるものも生まれたし、正直わざわざここまで足を運んで珈琲を嗜んでくれる人なんて今やもうゼロだ。いや、君たちがいたけどね。ありがとう。君の言葉に僕は救われたよ。ずっとずっと、毎日お客さんのことを思って、店の掃除は一日たりとも疎かにしたことがなかったし、店の経営が厳しいからって、珈琲の質と値段は落とさなかったし。神様、ありがとう。僕は、この店をやってて、良かったです。」


 外野の声を除いて、私たちは神秘的な沈黙に包まれた。その沈黙を、まさしく神がかったタイミングで、文香は打ち払った。


「この珈琲、今まで飲んだ中で、一番美味しかったです。」


 文香がそう言うと、マスターは涙を流した。ぼろぼろと、下の床に、小さな水たまりができるまで泣いた。泣いて声がかすれていた。


「別嬪さん、名前は?」

「文香、です」


 二人は私を蚊帳の外にしながら、涙笑った。

 そうこうしているうちに、私は珈琲を飲み干した。確かに、今まで飲んだ中だ一番うまくて癖になる珈琲だった。前から近所にこんな美味しい珈琲を入れてくれる店があることを知っていれば、きっと定期的に足を運んでいただろう。


「ありがとうござぃした。」


 マスターは私たちに深く頭を下げて、とびきりの笑顔で、とびきりの挨拶をしてくれた。彼の、おそらく最後のお客様への挨拶、噛んでしまったことには気づかないフリをした。私たちの胸は、感動で満たされた。


「さて、次は花火でしょ?」

「え、なぜ分かった?」

「分かります、それくらい。」


 どうやら次のデートスポットはお見通しのようだ。私たちは随分と人が減ったショッピングモールを後にし、夏祭りが行われる大きな公園へと出発した。



 夏祭りの会場というのは、大阪市内の公園であり、(この物語はあくまでも現実と全くもって合致するわけではなく、何せ記憶が曖昧なので、多少の史実との誤差もあるかもしれない)既に会場の公園には沢山の浴衣姿の女や男、ちらほら老人や子供も見られたが、あのショッピングモールに比べると大して差はなく、疲れていたのはもちろんなのだが、これから文香と楽しい時間を過ごせると考えただけでも体が軽くなった。私は予算として用意していた金をよろずの娯楽に使った。その娯楽というのは、主にスーパーボールすくい、更には金魚虐待(金魚すくい)であり、なぜ物をすくうのが苦手な私がここまでいろいろなものをすくったのかというと、文香がいたからに他ならない。(結局すくえたのは金魚二匹だけであり、もちろん私はその金魚たちを水に返した)文香はというと、白き雲の如き綿あめに齧り付きながら、私がすくうのに苦戦しているのを側からクスクスと笑いながら見ていたが、それはそれで私にとっては満足なことであった。

 しかし、私の求めていたものとは、ここは何か違う気がする、というのも、夏祭りに酔いしれた若人たちが気分を高揚させて酒を飲み酔っ払っていたり、親が子どもの面倒をろくに見ずに遊んでいたり、甲高い声で次から次へと絶え間なく刹那も止まらずに喋る若い女がいたり、とにかく、私の考えていたものとは随分違った。いやそもそも現実とは、妄想したり、考えていたことと全くもって真逆の方向へと進むものだ。もし自らの思惑が全てその思い通りの方向へと向かっていったのならば、それはまさに予言者である。しかし、そもそも予言者なんてものはこの世には存在しない、ましてや有り得ない。無数に広がるパラレルワールドの選択肢の中から、それを的確に命中させることはまず不可能である。しかし確率はゼロではない。世界のどこの誰かが数撃ちゃ当たると言わんばかりに有り得ない予言をいくつも残したとしよう。それはこの無数のパラレルワールド、無量大数をはるかに凌駕する銀河よりも大きなパラレルワールドの、それのどこか一点で叶っているかもしれない。とにかく、時間とはそういう三次元を更に超越した存在で有り、人が時間を操ることになれば、それこそ三次元を超える生物に我々はなるわけである。


 頭を冷やすと、私は何を言っていたんだろうと馬鹿馬鹿しくなった。文香と隣で歩くことができる、今はこの世界線の幸せに浸らないといけない。

 ふとその時、先程から魂の抜けた、譫心になりつつある私を案じてか、文香が私の手を握ってきた。つくづくその時は、手汗を拭いておけばよかったと後悔したものだ。だけど文香のおかげで、私はいつも通りの正気に帰ることができた。


「ああ、そうそう、花火があるんだよな。」

「もう、忘れないでよ!」


 私たちは早めに場所取りをしておこうと結論を出して、花火を快適に見ることができる場所を探し始めた。私は毎年、中学生以来この祭には赴いていなかったのだが、花火はいつも家から見ていたし、祭の喧騒は嫌いだけど、花火だけは好きだった。かと言って、文香を私の家に誘うことはできなかった。

 なぜかって、私は文香に嘘をついたからだ。


「金持ちの大企業の社長の嫡子で、国公立大学の経済学部卒業で、将来はその会社を引き継ぐ」というのが、文香の中にある私の像である。


 実際はというと


「大して経済力のない家の嫡子で、経済学部ではあるが単位はギリギリで、将来の予定は全くなく、巷でいうニート」というのが、現状である。


 私は安価のアパートに在住しているが、文香はおそらく、私は大阪市内の、大きな一軒家にでも住んでいると思っているのだろう。そこが、文香を家に誘えない理由であった。

 しかし、私の次の行動はというと、前述とは矛盾する行動であった。


「場所、無いね。」


 文香が無情にも、今我々の前に広がる現状を伝えた時、私は顔を変えずに、こう言ったのだ。


「うち、来る?花火、よく見えるよ。」


 その時、外野でうるさい世界の中が一瞬、音のなき世界へと変わり、我々二人のいる、その世界だけ、時間の経ち方が遅かったのだ。この言葉の意味が分かるだろうか。私は駄目元ではあったが、結果それは、彼女の、核心をつく質問だったということだ。その時私は感じた、結局は、彼女も私と一緒なのだろうかと。そんなことはあってはならないのだが、彼女の顔に浮かんだあの微妙に口角のつり上がった表情、思い込みかもしれないが、彼女の目の形、彼女の表情。認めたくなかった、目を疑った、しかし、その一瞬だけ、私は文香が、猿に見えたのだ。

 私はそのあまりの醜さに目を閉じた、だがその目を開けてみると、いつも通りの、絶世の美女である文香がそこにはいた。思わず私は戦慄した、冷や汗が止まらなかった、一人だけ世界から切り離された。そんな気さえした。


「どうしたのさっきから、今日具合でも悪い?」

「あ、いやぁ。」

「家まで行こう、私も送ってあげるからさ。」


 優しかった。文香はどこまでも良い子だし、もう私は文香じゃなきゃ満足しなかった。文香しか見えていない、嫁にしたい、寵愛したいし、されたい。その思ってた。

 だけど、そんな文香が親切に、家まで行こう、連れて行くから、と言った時、私の脳内は葛藤を繰り返した。もはや私は、純粋無垢に人を見ることが、出来なくなっていたのだ。

 そして、私は文香を家まで案内した。


「ごめんね、散らかってるんだけど。」

「あ、いや、全然大丈夫だからね。」


 そうは言っているけど、私が家に連れ込んだその女の顔は、何か品を失っていた。私はその時の文香の表情を見て、確信した。その確信というのも、私のエゴであったのは勿論である。しかし先述した通り、無鉄砲な予言だって、無量大数を超えるほど数ある、どこかのパラレルワールドではきっと、当たっているはずなのだ。繰り返そう、文香もきっと、私と同じなのだ。

 その時、窓を揺らす衝撃と爆音と共に、花火の音が聞こえてきた。私たち二人は窓際に隣になって座って、肩をくっつけあって、一緒に花火を眺めた。

 幻想的な時間であった、大好きな人と隣で、身を付けて、花火を眺めている…ずっと、ずっと、この時間が続けば良いのに。そう思いながら、私たちは笑顔を浮かべながら、花火を見た。窓に反射する文香の顔も、これまたとびきり美しかった。文香がさらに私に寄ってきた、柔らかい体を私に擦り付け、私はその弾力に呑み込まれて、心も呑み込まれてしまいそうだった。私は隣の文香を見たが、文香は顔を動かさず、微笑のもと、花火をずっと見ていた。それを見て私も花火に視線を戻すと、この私の、今触ってもザラザラなこんな私の頬に、文香のふっくらとした、柔らかい唇が、溶けるようにして、私の頬を襲いました。その瞬間、私の理性というものは、唐突な狂気によって掻き消されてしまいました。私は人として最低である。自らを抑える理性すら、持っていないのだから。




 私は文香を床に押し倒しました。仰向けになった文香の、その唇を私は自身の唇で、その下卑な唇で、奪った、奪ってしまいました。しかし何故なのでしょう、罪悪感というものは、さらさら起きませんでした。むしろ私には、文香と身を寄せて、文香の身体を支配しているという愉悦しかありませんでした。私は血を見た猛獣のように目を見開き、文香の身体を堪能し、文香から滾滾と発せられる声を、堪能しました。しかし不思議なことに、いややはりというべきでしょうか、文香はこんな野卑は男に押し倒されても、何も嫌がってはいませんでした、そればかりか、嬉しそうにも見えました。私の目はおかしいのかったのでしょうか?いいえそんなことはありません。何故なら、私も文香も、この時を待ち望んでいたからです。私があの日、電車の中で、野蛮な猿に手を出されていた文香を助けたのは、気まぐれでは無いのです。私は電車の中で、それも遠目で文香を見た時、まさにその瞬間から、こうして身体を寄せ合うことを、心の奥で願っていたのかもしてません。文香も、これも全くの推測ですが、私と同じように、こうなることを心の底で待っていたのでしょう。純粋無垢な愛ほど、人に勇気を与えるものなんてありませんが、はっきりと私は言います、純粋無垢な愛など、滅多にありません。愛とは、私にとっては、冒瀆にしか感じられません。そんな私は、まさに、人前では良い人かもしれないが、内心はけがれきった者なのです。

 おかしなものでした。

 文香と花火を見たあの夜からは、いつも感じる「文香に会いたい」という気持ちなど、さらさら無くなってしまったのです。何故なら、私の願いは叶ったから、それもありますが、私は文香に合わせる顔がありませんでした。彼女を冒瀆して、穢しきった私は、万死に値します、あんなことをしておいて、文香には顔も合わせられません。それは果たして、向こうも同じなのでしょうか。

読了ありがとうございます。


高校時代の作品ですが、データが出土したので少し再編集して掲載しました。


純文学は書いている分にはいいですね。ここまで気持ち悪い作品は、たぶん高校時代だから書けたのだと思います(笑)


今では描けないですね。でも今は今なりに、成熟した大人の純文学を描けらようになったので、それでよしです。

今後も純文学は書き続けたいと思っています。


改めて、ありがとうございました。

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