表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ラディウスソリッシュ ~古代神の聖剣~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第四章 「第二の門 / 氷の炎の門」
99/1020

1 ファイヤーブリザード星

 

 十一月二十九日。


 予定していた日時に目的のファイヤーブリザード星へ着陸した。

 外気温は本日マイナス十七度。


 とてつもなく寒い気温に感じるが、住んでいる人に言わせると、この時期はわりと過ごしやすいらしい。


 窓の外は一面の銀世界。


『すごーい! 全部キラキラ光ってる!』(さわ)ぐシュールの声が響く中「今年のツインズムーンフェスティバルは、二日後の十二月一日だ」小型タブレットで資料を確認するマーティ。


「それまでに、アニスという女性を(さが)さないといけないのか」


 メインターミナルの中にあるカフェ。

 窓ガラスに面したカウンター席に並んで座り、外を見ている。

 横の椅子には防寒具が置いてある。


(さが)すといっても、手掛かりが少なすぎる」マーティが運ばれてきたコーヒーを飲むと「十八歳前後の女性なんて、見るかぎりごまんといるからな」ターミナル前にあるメインストリートを歩く人波を見るロイ。


「あの婆さんに、もう少し詳しく聞いとけばよかったな」

「いまさら言ってもしょうがないよ」


 ロイはバッグからタブレットを取りだすと役所のHPにアクセスし、受付のページで、アニスの名前で登録されている人物のリストを申請した。


「リストは貰えそうか?」思っていたより味がいいのか、文句を言わすにコーヒーを飲んでいる。

「名前の検索だけだから大丈夫そうだ」ロイも文句を言わずにコーヒーを飲む。


 返事が来るまでの間、窓の外を(なが)めていると、ひっきりなしに救急車が通るので「ここの車は救急車しかないのか?」マーティの文句が始まる。


「ターミナルの出入り口に、(すべ)りやすいので、必ず靴に(すべ)()めを付けるよう注意が出てた」


「ケガをするのはよそ者か」


 コーヒーを飲み終えたころ、役所から返事がきてリストが添付されていた。


「十人か。思ったより少ないな」

「手分けして電話しよう。ロイは上からかけてくれ」


「なんて聞く?」

「そうだな。代々門の管理をしてるか、とか?」


「何の門だと聞かれたら?」

「第二の門だと言えばいい」

「それで行こう」


 手分けしてリストに記載されている電話番号にかけていった結果、十人中六人は別人だとわかり、あとの四人は電話に出ない。


「この四人の中にいるのか?」リストを見るロイが「どうする?」と聞くと「直接訪ねるしかないだろう。リストに記載されてるアドレスにメールを送っても、すぐに読んでくれるかわからないし、待ってる時間がない」


「遠いな。しかも、みんな別方向だ」

「二手に分かれるか?」


「そうだな……いや、追っ手のことがあるから、別行動はやめよう」

「ああ、そうだったな」

「時間がない。今日中にこの二人のところへ行ってみよう」


 比較的近い住所の二人に会いにいくことにした。



いつもご愛読いただきましてありがとうございます。


本回より第四章:第二の門編が始まりました。

引き続きお楽しみください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ