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ラディウスソリッシュ ~古代神の聖剣~  作者: 夏八木 瀬莉乃
十三章 老い先短い星
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35-2 見たことのあるもの

 

 マーティは艦に戻る間、携帯からロイに「確認したいことがある」とメールを送った。


 ・「幻想の星」にいるとき、三番目の鍵が保管されていた「水の宮殿」を襲ったサチェルドス・デイ(神の巫女)を覚えてるか?


 返事はすぐに返ってきた。


 ・もちろん覚えてるが、なぜそんなことを聞くんだ?

 ・ここに来てる。

 ・なんだって! 本当なのか?


 ・黒いマントを着てたが、振り回しやすいように取っ手が付いたオレンジの柄の長いハンマーを持って、メタリックブルーの甲冑に、長い真っ赤な髪をしてた。

 もう一体は反対方向へ走っていったので後ろ姿しか見てないが、朱色の柄のハンマーを持ってた。


 ・そうか……間違いなく「水の宮殿」を壊し、責任者のメンス クララを連れ去ったと思われる「破壊の女神」だ。


 ・「破壊の女神」そんな呼び名だったな。俺が目撃したのは二体なので、あとの一体は「破壊の女神」を召喚した何者かと一緒だと思う。


 ・しかし、どうしてここに現れたんだ? 目的は何だ? それより、どうしてここがわかったんだ?


 ・どうしてここに現れたのか、その目的はまだわからないが、たぶん、バリエガータと「漆黒の狼」のもうひとグループが追ってると思うので、接触すれば理由がわかるだろう。


 ・バリエガータが追ってるのか! 一人で大丈夫だろうか?


 ・なにかあればコモンに連絡するだろう。それに「漆黒の狼」たちが数十頭ついてる。それより、事件が起きてると聞いたが、たぶん「破壊の女神」たちの仕業だろう。


 ・僕もそう思う。ナオから聞いた、夢に出てきた男が、召喚した「破壊の女神」たちに破壊工作を行わせてるんだろう。それにしても、「破壊の女神」たちを召喚したのは誰なんだ?


 ・ナオの夢の話を聞くかぎりインサニアだと思ったが、奴が召喚したのは「復讐の女神」だ。ということは、インサニアに成り済ました別の者か?


 ・なんのために奴に成り済ます必要があるんだ? それに、奴の存在を知ってる者がいるのか?


 ・確かに。もし、奴の存在を知ってる者だとしたら、それこそ誰なんだ?


 ・そこの繋がりは、僕たちだけでは解明できないだろう。

 ・そうだな。コモンたちに調べてもらうしかないか。


 ・そろそろ、コモンたちが作業した三番目のメインシェルターが取り外される頃だ。連絡が来たら、ここを飛ばして、最後のゲートナンバー二十五のほうに取り掛かってもらうつもりだ。


 ・エッ、ああ、そうだな。そのほうがいいだろう。奴の狙いは俺たちの可能性が高いからな。


 ・そういうことだ。では、周りに警戒しつつ、早く戻ってきてくれ。

 ・わかった。


 携帯をしまうと「なにか情報が来てたんですか?」運転しながらナオが聞いてくるので、夢に出てきた男が破壊工作を始めたらしいと言うと「狼の群れは、あの男を追ってたんですか!」


「たぶん、そうだろう」


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