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ラディウスソリッシュ ~古代神の聖剣~  作者: 夏八木 瀬莉乃
十三章 老い先短い星
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22-1 もう一つの連絡先

 

「アニスが見たのは、明日か明後日の様子だろう」頭を抱えるロイ。


「そうでしょうね。黒い犬が外を走り回ってるなんて、どうしてかしら?」アニスが座っていた椅子に腰かけるバーネットが「 どこかのブリーダーから逃げ出してきたのかしら?」


「その可能性はあるね。しかし、その犬を操ってる者がいるみたいだけど、何者なんだろう?」

「操ってたわけではなく、たまたま、どこかから聞こえてきた音の可能性だってあるぞ」


「そうだな……」


「とにかく、星から抜け出せる方法を考えないと。残り時間が少ないんだから」


『そういえばバーネット。最近、バラのネックレスをしてないよね? どうしたの?』突然、黙っていたシュールが関係ないことを聞くので「エッ、なに? ネックレスのこと?」戸惑うバーネット。


『うん。大事にしてるって言ってたのに、付けてないから、どうしたのかなって思って』


「ああ、実は、部屋を掃除してるときに、チェーンをハンガーに引っ掛けて切っちゃったのよ。だから……クラリー夫人に……直してもらおうと……」と言ったところで立ち上がり、会議室から急いで出ていく。


「ロイと同じことをするな」

「僕と同じこと?」

「いきなり立ち上がって、なにも言わずに急いで部屋から出ていく」


『きっと、やらないといけないことを思い出したんだよ。バーネットはいつも忙しいから』とシュールが言うので「そうかもしれないな」あり得ると思って頷く。


『ロイたちも、少し仮眠を取ったほうがいいよ。疲れてたら頭が回らないからね。きっとコモンがいい方法を見つけてくれるから、少し休もう』


「そうだな。少し疲れたよ」ロイがため息を吐くと「では、オリバとタンジーに声を掛けてくる」マーティは立ち上がると隣のコントロール室に行き、仮眠を取るので、なにかあったら携帯に連絡するようにと伝えると、戻って来て「部屋に戻るか」コーヒーを飲み干す。


 その後、受け入れる予定の人達を迎えに行ったトラックが戻ってくるまでの間、仮眠を取ることにして、二時間半後の午前五時半に作戦会議室に集合することを確認すると、それぞれ部屋に戻った。



 その頃、自分の部屋に戻ったバーネットは、修理するためにケースに入れて引き出しにしまっていたネックレスを取りだし、リビングのソファに座ると、バラのペンダントヘッドを見る。


「チェーンを切っただけだから、壊れてはいないわよね?」


 不安に思いながらも、三つのバラがⅤ字型になっているペンダントヘッドの中央の大きなバラを押すと、ピッと音がして、残りの二つのバラが内側から光りだすと、少しして点滅しはじめる。


「こんな小さなバラの内側に、ライトが埋め込まれてるの?」どういう仕組みになっているのか、考えながらしばらく見ていると『バーネット?』中央のバラから声が聞こえてきた。



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