表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ラディウスソリッシュ ~古代神の聖剣~  作者: 夏八木 瀬莉乃
十三章 老い先短い星
932/1021

15-1 カウントダウン開始

 

 中央テーブルに座るマーティが「期限はあと五日だ」と言うので『イノンドが、打つ手がないって言ってくるんだよね?』シュールが確認すると「そうだ。そして、アニスが見た最後の夢だ」


『最後の夢……』不安そうに呟くシュール。


「それにしても、どうしてここだけ、アニスが見た夢と違うんだ?」考えるロイ。「アニスが爆発を知らせてきたとき、僕たちはここで、イノンドと話をしてることになってたはずだ」


「俺たちが違う行動を取ったからじゃないか?」考えを話すマーティ。「アニスの話を聞いて、本来起こるべき筋道と違う行動を取ったために、筋道が変わったんじゃないか?」


「なるほどな。まあ、その説明が一番納得できそうだな」


『アニス。この続きは見てないの?』シュールが作戦会議室で待っていたアニスに聞くと「見てるかも、しれない、けど、覚えて、ないから……」


『そっかぁ』

「バーネットに、また、催眠術、掛けてもらう」


「ダメだ!」マーティが止めるので『なんでダメなの? バーネットに聞きだしてもらえば、何かわかるかもしれないんだよ』


「さっき、アニスの夢と食い違ってると言っただろう。わからない部分を聞き出したとしても、そのとおりになるとはかぎらないんだ」


『……そっか』


「アニス。クラリー夫人のところへ行って、今の衝撃でケガをした人がいないか、確認してくれないか?」


「でも……」

「あとで報告を頼むよ」

「……ええ」



 アニスが会議室から出ていくと、ケガ人の治療応援に行っているバーネットの携帯に電話をかけ、アニスが来ても、催眠術で夢のことを聞きださないように伝える。


『ねえ、いくらアニスの夢と違ってきてるといっても、少しだけだし、大きな流れは変わらないんじゃない?』


「最初に催眠術を掛けたあと、バーネットがなんて言ってたか覚えてるか? これ以上聞きだすと、アニスの精神が壊れてしまうかもしれないと言っただろう?」とマーティに言われ『アッ! そうだった』


 そこへ、イノンドから通信が来たと、コントロール室に戻っているエルが知らせてきた。

 中央テーブルの3Ⅾモニターに、暗い表情のイノンドが映る。


「間に合いませんでしたね」ロイが声を掛けると “……はい ” ため息を吐き “ アニスの夢の中で、私が言ったセリフを言うときがきました。期限はあと五日。打つ手が、ありません…… ”


「事態は変わってないのか」頭を抱えるマーティ。


「期限というのは、この星が爆発するまで、ということですね?」ロイが確認すると “……そうです ” と頷く。


「出入り口のシェルターは調べたんですか?」

“ はい。完全に動きません ”


「全部?」

“ ……そうです ”


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ