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ラディウスソリッシュ ~古代神の聖剣~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第十章 決戦に向けての最強要員
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6-3 初戦 ロイとグリーク編

 

「シュール。バーネットが何か言ってきてないか?」

『モミの木のそばへ行けって。頃合を見て、ワームウッドって人が木の入り口を開くから、その中に入れって』


「ワームウッドって誰だ?」

『ワームウッド様が何だって?』

「グリークは知ってるのか?」

『いいから、何て言ってんだ?』

「モミの木の入り口を頃合を見て開くから、その中へ入れって」


『わかった。行くぞ』ゆっくりとモミの木がある右側へ移動していくと、同行メンバーの一名が切り掛かってくるので、グリークが応戦すると残りがロイに切り掛かってくる。


「大勢で襲ってくるなんて卑怯だぞ!」応戦しながら後ろに下がっていくと「そんな特殊な剣を持ってて、なにが卑怯だ!」

「シュール!」

『舐めるな! プラズマは正面から突っ込むだけじゃないんだぞ!』剣の左右から手のように何本もプラズマが出てくると、円を描いて敵の後ろからぶつかる。


 バリバリバリッ、ウワアアアアッ!

 

 後ろにいる二人が煙を出して倒れていく。

『ロイを(いじ)める奴は許さないからね!』

 

 すると敵は二人一組になり、後ろからの攻撃に備えて切り掛かってきた。

「けっこう頭が切れるな」シュールが攻撃する中、なんとか敵の剣を叩き落としていく。


「甘ったれのボンボンかと思ったが、結構やるな」ロイを見張っていたリーダーが前に出てくるので「ボンボンかもしれないが、甘ったれじゃないよ」肩で息をしつつ剣を構える。

「しかし、実戦経験がないのが致命的だな」剣を抜いたとき、グリークが加勢に来た。


「全員倒したのか? さすが元チャンピオンだ」

『いやあ、選ばれただけ、あんな。大分、手こずったぞ』息を整えつつ剣を握りなおすと「長期間、閉じ込められてたわりに、腕が落ちてないな」


『よォ、正体、バレちまうから、あんまり、喋らねえほうが、いいぞ』

「グリーク、どういう、意味だ?」息が上がっているロイ。

『俺の腕が、落ちてねえなんて、言えんのは、以前、対戦したことが、ある奴だって、ことだよ』


 睨み合いながらゆっくり左へ動いてモミの木の前まで移動すると、シュールが次の指示をだす。


『これから五つ数えるから、数え終わったら木の幹に突っ込んで』

「また幹に突っ込むのかよ」

『いい? 五、四、三、二、一、零!』


 数え終ると木の幹が縦長の楕円形に光りだすので「行け!」グリークを先に行かせると、あとからロイが入る。



「ロイ! グリーク! 無事でよかったわ」嬉しそうな顔をするルーとバーネットが二人を出迎える。


「二人がここにいるってことは」ホッとするロイが辺りを見回すと、そこはきれいに手入れをされた中庭で、二人が出てきたのは大きなオリーブの木の幹だった。


『ワームウッド様!』グリークが剣をしまい『ご無沙汰してます』姿勢を正して軽く頭を下げると『あれ、コモン様じゃねえですか!』彼女の隣で、同様に困惑した顔をしている彼に気がつく。


『本当に、グリークなのか?』

『ヘヘッ。みっともねえ格好ですみません』照れ臭そうに頭をかく。


 その光景を見ていたロイが「彼らは何者なんだ?」バーネットに聞くと「私たちが呼びにいった助っ人の二人よ」

「あの二人が?」


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