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ラディウスソリッシュ ~古代神の聖剣~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第九章 「時の宮殿」での戦い
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11 アニスの救出 一応完了

 

『ロイ!』嬉しそうな声を出すシュール。

「あら、今回は早かったわね」かなり酔いが覚めたバーネットの口調が、いつもどおりに戻っている。


 マーティとアニスが出てくるとロイはドアを閉め、アニスが鏡を取りはずす。


「何か変わったことは?」バーネットたちのところへ行くロイが確認すると「大丈夫。まだ何も起きてないわ」


『アニス、無事だったんだね』嬉しそうにシュールが声を掛けるが、バーネットは様子がおかしいことに気付き、傍へいくと「私、最後、だった」まったく表情を変えないので「ロイ?」不安そうに彼を見ると「遅かったよ。人格破壊を起してしまってた」


「そんな! 間に合わなかったの?」悲しそうにアニスを見ると「あれだけ頑張って治してきたのに……」


『ロイ、治らないの?』心配なシュール。

「バーネットに任せるしかない」

『バーネット、治るでしょう?』

「詳しく診察してみないとわからないけど、絶対、元のアニスに戻すから」冷たい視線を送る彼女を見て「約束したの。二人で頑張ろうって」


『私も手伝う。元のアニスと話したい』

「俺たちも、できることがあれば何でもやる」

「もちろん」同意するロイ。

「みんながいれば大丈夫よ。絶対良くなるから」表情を変えないアニスを見る。


「では、こっちの話を進めよう」ロイが話題を変えると「そうだな。とにかくみんな戻った。これから先のことを考えよう」暗い雰囲気を消すようにマーティが話しはじめる。「まず、ニゲラに鍵のことを問い詰める必要がある」


「そうだな。みんなのところに鍵があるというのは話が違うから、なぜウソを吐いたのか、理由を聞く必要がある」


「あんなに、苦労して取った、のに、騙された?」肩掛けバッグから鍵を取りだして床に投げ捨てるので、その鍵を拾うマーティが「なぜこんな事をするのか、冗談にしては性質(たち)が悪すぎる。下手したら命を落としてたかもしれないからな」


「確かに」ロイが剣を身に付けると「案内役が未熟で迷惑を掛けた」突然、聞きなれない声が部屋の中に響いてきた。


「誰だ!」マーティが部屋の中を見回すと、バシッ!と何かを叩く音がするので「何の音だ!」ロイとマーティがアニスとバーネットの前に立つ。


『ンンッ?』

『ロイ! ニゲラが目を覚ましたよ!』

『私……アッ!』気が付くと、ヨロヨロしながら立ち上がる。


「お前の説明が足らなかったので、尋ね人たちが怒ってしまったじゃないか」

 どこにいるのか、声が部屋の中に反響しているのでわからない。


 すると、声を聞いたニゲラが我に返る。『インサニア様!』


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