表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ラディウスソリッシュ ~古代神の聖剣~  作者: 夏八木 瀬莉乃
第九章 「時の宮殿」での戦い
483/1025

2-2 戦利品を持ってきた酔っ払い

 

「参ったわぁ。ここまでぇ、酔っ払うなんてぇ、久しぶりだわぁ」剣の横に座り込むので「あれほど注意されたのに、また飲むからだぞ」ロイが注意すると「だってぇ、本当にぃ、美味しいんだものぉ」


「とにかく、これからマーティのところへ行ってくるから、その間、ここで酔いを覚ますんだ」

「そうするわぁ。ニゲラをぉ、このままにぃ、しとけないしねぇ」フラフラになりながらも、目の前に横たわって寝ているニゲラを見る。


「シュールも、一緒にニゲラを見ててくれ」

『ヤダッ!』

「シュールがここにいなかったら、僕たちが動いてることがバレてしまうだろう?」

『……ウー』


「今回は宮殿の案内役が一緒だから、すぐに戻ってこれるよ」

「そうだぁ。モスカールたちはぁ、どうしたのぉ?」

「僕が持ってる鏡の中に入ったよ」

「あらぁ、そうなんだぁ」


「ああ、そうだ。モスカールに、バーネットが戻ってきたら、ドア裏に付いてるコンパクトを外すよう言われてたんだ」


 ロイはフラフラするバーネットを連れて代償の世界のドアまで行き、扉開けると中に入り、ドアを閉める。


「バーネット。足元気をつけろよ」数段の階段があるので注意すると「あらぁ、そうだったわぁ」と言いつつ足を踏み外しそうになるので慌てて支え、バーネットがコンパクトをゆっくり外すとドアを開け、シュールのところへ戻ってくる。


 再び剣の横に座らせると「無くさないようにバッグにしまって」

「わかってるわよぉ」ゆっくりと小さな肩掛けバッグに入れる。


「それじゃ、マーティのところへ行ってくるよ」

『魔術みたいなもので石にしちゃう人のところにいるみたいだけど、大丈夫?』心配なシュール。

「大丈夫だよ。マーティを取り戻すための取引も、相手が欲しいものを持ってるから時間は掛からないよ」


『それって、バーネットが住んでた星の果物だっけ?』

「そう。他にも用意してあるし、魔導師のことを知ってる案内役もいるから、マーティを取り戻せるよ」

『案内役の人が知ってるんだ。じゃあ大丈夫だね』


「とにかく、早くアニスを迎えにいかないといけないから、なるべく早く戻るようにするよ」

『アニス、大丈夫かな?』

「入り口近くで留まっててくれるといいんだけど」

『……そうだね』

「無事だってぇ、思うしかぁ、ないわよねぇ」酔っていても心配なバーネット。


「とにかく行ってくるよ」

 バーネットが持ってきた果物が入った布袋を肩に掛け、マーティが入った石のドアへ向かう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ