26-3 火炎の宮殿
バーネットは、上がってきた階段の右脇に置かれている、下を向いた高さ一メートルくらいの鳥の像の前にアニスを連れていくと、持っている門の鍵であるペンダントヘッドを像の背中の窪みに填めるよう言い、アニスが言われたとおりにすると、下を向いていた首がカクンと音を立てて上を向く。
その後、ペンダントヘッドを外して走って戻ってくるとバーネットが再度石を拾い、台の上に投げると、今度は炎が出ない。
「成功ね。アニス、あのラチェルタの額にペンダントヘッドを填めて!」岩の上にいる蜥蜴の像を指すと「でも……」戸惑うので「三分しか時間がないの。急いで!」
「アニス、おいで!」ロイが彼女の腕を掴んで階段を上がり、一呼吸して一歩台の上に足を乗せると「あと二分十五秒」アニスの隣に立つマーティが腕時計で時間を計る。
「大丈夫、行こう」アニスを連れて巨大なラチェルタの像の前に立つと、像の額に窪みを見付け、アニスにペンダントヘッドを填めるよう言うと「あと二分」マーティが残り時間を告げる。
怯えるアニスに「大丈夫だよ。君は僕たちが守るから、心配ないよ」隣に立つマーティも「さあ、第三の門を開けてくれ」声を掛けると二人の顔を交互に見て、持っているペンダントヘッドをラチェルタの額に填める。
すると台が揺れはじめるので、慌てて降りると台がせり上がり、下から茶褐色の重そうな扉が現れて内側に開いていく。
「第三の門が現れたぞ」扉の前に立つロイ。




