6-1 ゴールドデザート星
レジーナ・マリス号は、二回目のワープをこなすとバーニングゾーンへ入った。
コントロール室。
「エル。ゴールドデザート星まで、あとどの位かかるんだ?」ロイが前方スクリーンを見ると「あと五日だよ」モニターを見ながら答える。
前方クリーンには、ゴールドデザート星があるルバーブ系が映っていた。
五日後。
幾つもの惑星を通り過ぎると、目的の赤い大きな星が前方に見えてきた。
「あれが、三つ子を持つ炎の母、惑星ローゼルか」スクリーンを見るロイ。
そして、ローゼルの三つの衛星が見えてくると、サブシートにいるマーティが前方スクリーンを見て「一番上がゴールドデザートで二番目がシルバーデザート、一番下がブロンズデザートだ」
説明すると「見事に金、銀、銅と並んでるな」メインシートのロイが呟くので『どうして星の色が違うんだろう?』
シュールの疑問に「土壌の性質が違うんだろう」マーティが予測すると、エルがゴールドデザート星へ、着陸許可を求めるために通信を送りはじめる。
大気圏を抜けると、ジャングルに覆われた大陸の端に、この星の首都であるエレカンペインが見えてきた。
ドカーン! ピー! ピー !ピー!
突然、爆音とともに艦が揺れ、アラームが鳴る。
「何が起きた!」ロイが叫ぶと「前方の山が噴火した!」レーダー担当が答えるので前方スクリーンを見ると、目の前にある大きな山がモウモウと噴煙を上げていた。
「すごい! こんな間近で見るのは初めてだ!」スクリーンの映像に見入るマーティ。
「エル! このまま進んで大丈夫か、管制塔に確認してくれ!」メインパイロットのセイボリーが計器類を確認すると、エルが管制塔に連絡を入れて指示を仰ぐ。
「予定航路を外れなければ大丈夫だから、コースから逸れないように気を付けてくれって!」
「本当に大丈夫なのかよ!」
「セイボリー。念のため防火シールドを張ってくれ」ロイが声を掛けると「ああ、そうだな」手元のボタンを押して、艦全体にシールドを張る。
午前十時、無事にスペースエアポートへ着陸した。
続いてイノンドたち管理局の艦も続く。
「一時はどうなるかと思ったけど、こんな事は日常茶飯事らしいな」何事もなく着いたので胸を撫で下ろすと「住めば都と言うが、俺はゴメンだ。心臓に悪い」
「確かに。エル、出掛けてくるから、あとのことを頼むよ」立ち上がり、声を掛けると「無茶なことはしないでよ」と釘を刺してくる。




