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ラディウスソリッシュ ~古代神の聖剣~  作者: 夏八木 瀬莉乃
十三章 老い先短い星
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47-3 姿を現す女神たち


 ところが、クゥイ アウフェトの周りを黒いバラの花びらが舞いはじめ、「破壊の女神」二体が近づくとその花びらが爆発し、黒い煙を上げるので、クゥイ アウフェトの姿が見えなくなる。


 暗い場所で黒い煙の中に隠れてしまったクゥイ アウフェトを見つけることができない「破壊の女神」二体がキョロキョロと辺りを見回していると、その隙をついて、クゥイ アウフェトが持っている矢で、ボブカットで朱色のハンマーの柄を持つ「破壊の女神」の腹部を刺すと、もう一体のゴールドのハンマーの柄を持つ「破壊の女神」と一緒に「ヒョオオオオオオオオオオッ!」と、すごい悲鳴を上げて腹部を押さえる。


 その隙に、態勢を整える「報復の女神」の黒バラを持つデセプトルと赤い弓と矢を持つクゥイ アウフェトが、「破壊の女神」二体に襲い掛かると、赤い髪の長い巻き毛でオレンジのハンマーの柄を持つ、最初にロイたちの前に現れて、黒バラを持つデセプトルに突き飛ばされた「破壊の女神」が白熱するハンマーを振りかざして、腹部を押さえている「破壊の女神」二体の後ろから現れる。


 寸でのところで白熱するハンマーをかわす「報復の女神」のデセプトルたちが、後退して態勢を整えると、


 ガッシャーン!


という音とともに、「報復の女神」の黒バラを持つデセプトルと赤い弓を持つクゥイ アウフェトの右腕に激痛が走り『ヒイイイイイイイイイイッ!』と悲鳴を上げる。


 赤い髪の長い巻き毛でオレンジのハンマーの柄を持つ「破壊の女神」は、黒バラを持つデセプトルに突き飛ばされた後、鎖付きの鉄球を持つラクエウムが追っていったはずだが、どこかで身動きが取れず、先ほどの破壊音がしたとき、右腕を負傷したのだろう。


 両女神たちがそれぞれ負傷して動きが止まると


『レーベレッテレ(戻れ)』


と何者かの声が聞こえてくるので、「破壊の女神」たちがお互いを支え合ってエアポートの建物を超えていくと、「報復の女神」の黒バラを持つデセプトルと赤い弓と矢を持つクゥイ アウフェトは、負傷したと思われる鎖付きの鉄球を持つラクエウムを捜すために、右腕の激痛を(こら)えて捜しにいく。


 その様子を前方スクリーンで見ていたロイは「ヤバいぞ。このままでは、メインシェルターの取り外し作業をする者がいなくなってしまう」


「しかし、ナオの話では「復讐の女神」たちが代わりに対応してくれることになってるが」と言うマーティの言葉を聞いて「ナオは?」と聞くと「作戦会議室だろう?」


 二人は急いで隣接する作戦会議室へ行くと、ナオは中央テーブル上に表示されている映像を見ていた。

 

「3Ⅾ映像の操作方法を知ってるのか?」不審に思うロイが聞くと『精霊界にいる僕が、最新鋭のコンピューターを使うことができるはずはないと言われますか?』と返され「ビビッてテーブルの下に隠れてるんじゃないかと思っただけだ」いつものマーティ節が出る。


 そう聞いて苦笑するナオは『確かに、こんな状態になるのは初めてですから、正直、少しビビリました』


「無理するな。何者かの狙いはナオなんだから、この部屋から出るな」

『わかってます。皆さんに迷惑が掛からないようにします』


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