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ラディウスソリッシュ ~古代神の聖剣~  作者: 夏八木 瀬莉乃
十三章 老い先短い星
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47-2 姿を現す女神たち

 

『すごい勢いで左側へ飛んでったよ』呆気にとられるシュールが『ア―――ッ! デセプトルだ!』


「破壊の女神」同様、黒いフードをかぶり黒いマントを着て黒いバラの花束を持つ、「冥府の将軍」と呼ばれるコモンが召喚した「報復の女神」の一体。


 彼女たちはワインレッドにゴールドのラインが入った甲冑を着て、若草色の髪と瞳をし、コウモリのような黒くて大きな翼を持ち、鷲のような鋭い爪を持つ足をしている。


『ヒイイイイイイイイイイッ!』


 ロイたちが乗るレジーナ マリス号を破壊しようしたため、怒りの声を上げる。


 すると、デセプトルの後ろから、鉄球が付いた鎖を持つ、同じ「報復の女神」のラクエウムが、吹っ飛んだ「破壊の女神」に向かって鉄球を回しながら飛んでいくので「ラクエウム! ダメだ!」ロイが思わず叫ぶと、コントロール室の後方に避難しているクルーが一斉にロイを見る。


『ロイ! 言っちゃダメ!』シュールが注意するが「エル! マイクをよこせ!」振り向くと手を出し、マイクを握るとメインパイロット席とサブパイロット席の間に立ち、フロントガラス越しに「デセプトル! メインシェルター!」前方奥の離発着口を指さすと、メインパイロット席いるマーティが発光機で離発着口を照らす。


『ヒイイッ』(そうだ!)と言うように声を上げて離発着口を向くと、


 ド―――――――――ンッ!


 今度はデセプトルが右側へ吹き飛ばされる。


「デセプトル!」叫ぶロイの前に、先ほどとは別の、朱色の柄の長いハンマー持つ、赤い髪をボブカットにした「破壊の女神」が立っていた。


「ロイ! 離れろ!」マーティがロイの腕を掴まえて後ろへ走っていくと、「破壊の女神」はニヤッと笑い、上に飛んでいく。


「天井を映せ!」ロイが叫ぶとレーダー担当が席に戻り、前方スクリーンの映像が切り替わると、マーティがメインパイロット席に行って、別の発光機で天井にいる「破壊の女神」を照らす。


 すると、先ほどの「破壊の女神」がレジーナ マリス号の上の天井をハンマーで壊しはじめ、大きな破片が落ちてくると保護シールドに当たり、弾かれるが、ハンマーで天井を叩く振動が広がり、エアポート全体の天井がバラバラと停泊中の宇宙船に落ちていく。


「やめろ―――!」


 ロイが叫ぶと何かが飛んでいき、「破壊の女神」の顔スレスレを通っていくと、次に数十本もの矢が飛んでいくので、避けるために「破壊の女神」が手を止めて引き下がる。


 すると、今度はトゲの付いた太い(つる)が伸びていき、「破壊の女神」を縛ると横の壁にぶつけ、その拍子で朱色のハンマーを落してしまう。


 その直後、「報復の女神」最後の一体、クゥイ アウフェトが「破壊の女神」の顔に向けて弓を構えると、ゴールドの柄のハンマーを持つ「破壊の女神」最後の一体が現れ、クゥイ アウフェトに向かってハンマーを振り下ろすので後ろに下がって避けると、黒バラを持つデセプトルが作った太い(つる)を引きちぎり、クゥイ アウフェトに襲い掛かる。


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