第5話 変態盗賊男達と幸せだった夫婦
今回は、凄い暗くてトラウマ的な話なので、見るときは注意しながら見てください。
あれから暫く、楽しい時過ごしていた。
だけど、その日々は長くは続かなかった。
いきなり、私の幸せは崩さる。
それは、薪割りをしている頃に起きた出来事。
「ふん! ふん! バタン! バタン!」
なかなか上達してきた。
だけど、血豆が出来るのは勘弁して欲しいけど。
最初は、痛く痛くてしょうがなかった。
これ程までに大変だったとは、自然の中で生活するのが。
今まで、こう言う生活をしたいと思ったことはある。
だが、それは現実的に言うと、なかなか難しいもので簡単にいかない。
火を起こすにしても、スキルの魔法で作ることは出来ても。
薪は、なかなか燃えずに五右衛門風呂みたいな釜で湯を沸かすをやっているのがキツイかった。
特に、竹の穴が空いたのを息で吹き掛けて、火を強くして湯加減の調整はしんどい。
ガイアが、上手くやっていたり、セレフが要領よくすぐにわかしてはいたが、正直言ってこんな作業が出来る二人は凄い。
私なら、汗をかいて必死にやっても、どうにもなかなか湯の温度は上がらなかった。
何とかして、湯を沸かしても、あまりにも熱すぎると風呂に入っているガイアに言われた。
まあ、だからといって、ガイアは私を責めることはなかった。
ここが、この男の良いところで、普通ならこんな失敗すれば激怒して、怒りがおさまらず私に怒鳴り散らしたりするだろう。
それは、予想はしていたが、ガイアは『なかなか熱いが、それでもいい湯であった。今度は、良くなってるよ』と励ましたりしていた。
私は、こんなにも褒められことは今までない。
どっちかと言うと、学校とかでも余計なことをやるなだの、ウザイしアイツ居なくなればいいのにと、男子達に滅茶苦茶言われていた。
やはり、このガイアとか言う男は違うのだ。
ニコニコ笑いながら、私がどんな酷い失敗をしても、何も責め立てることはしなかった。
しかも、コツまで教えてくれてどんどん出来ることは増えた。
ここまで、優しくしてもらったことはなかった私は、感動して震えて涙が止まらなかった。
それに、最近男も捨てた物じゃないと思え始めた。
こう言う男なら、居ても良いように思う。
それと、セレフに関しても、別に男に媚びてる訳ではなく、ガイアに惚れてるだけで、他の男になびいていると言う感じはなかったし。
まあ、セレフはなかなかガイアをバカにしたことは許してはくれなかったが。
セレフの顔も、最初会ったときは、私をごみを見るかような目で見ていたが、話していくにつれて、お互いの事を打ち明けて、私が男を嫌いになった理由を聞いたら、その男子生徒に説教をすると言って聞かなくったな。
どちらかと言うと、その言動や行動を止めるのに、疲れたと思う。
本当は、この夫婦は優しくていい人だとわかった。
だけど、その時はあんなことが起こるなんて予想はもつかなかった。
もう、あんな光景は見たくない。
私は、いつものようにひたすら薪を割り、1週間くらい立った頃。
突然、ガイアが慌てて、私達に家に隠れろと言ってきた。
「セレフ! 馬場! 隠れろ!」
それは、どう考えてもいつものガイアの言動ではなかった。
ガイアの顔は、青くなっていて、額には汗を大量流して、どうも純情ではないことが起こってることは分かる。
「どうしたの!? ガイア? そんなになってまで、私達に家に戻れって」
ガイアは、突然剣を取り出して構える。
その光景は異常、いつもだったらこんなことはしない。
絶対に出来ない。
どっちかと言うと、セレフの方がじゃじゃ馬な感じだし、ガイアは体型に似合わず大人しい性格。
こんな行動をする人間でない。
暮らしてきて、それが分かったから言える。
これは、非常事態が起こっていると言うことを私は感じ取った。
「何かとてつもない事が起きたんでしょ! 何が起きたのよ!!」
「来たんだ……ここに、盗賊団どもが……あの連中は、女みたらみさかなく襲う! だから、君たちはさっさと逃げてほしい! 早く! やられる前に!」
だが、その発言はむなしく、その盗賊団は目の前に近付いていた。
それも、余裕で少しずつ歩きながら着々と。
そして、ガイアは剣を振って何とか倒そうとその男達に向かっていく。
だけど、その攻撃は男達が出した剣で防がれて弾き飛ばされる。
しかも、容易に。
「なかなか、可愛い女の子がいるじゃないか」
「やはり、ボスが言っていたことは正しかったな」
その意味ありげな発言と、そのチャラチャラした金髪と服装はあっていなかった。
どうみても、そのような事言うふうに見えない。
どっちかと言うと、頭が悪そうに見えたから。
だが、その男達はなかなか頭が良く、すぐにガイアの剣のざはきを見切って、その隙をみてガイアは次々と斬られる。
「あなた! もうやめて!! 私のことはいいから!」
何とか、その男達の剣を防いではいたものの。
体は、切り傷だらけで、倒れそうになったところを剣を支えてにして地面に差して、立ち上がる。
「逃げろ……頼む! 逃げてくれ!! 馬場と一緒に!!」
そして、ガイアは二人の盗賊団の男に体を斬られて、ドクドクと血を流して地面を真っ赤にして倒れる。
仰向けに。
「あなた! あなた! うぅ……うぅ……」
その姿を見ながら、セレフは泣いていた。
「なんで……なんで……」
そのセレフの姿は、むなしく泣き崩れている。
私は、セレフだけでもどうにかしようと、女神にどうすれば良いか聞く。
「女神!! あんた、見てるんでしょ! ガイアを助けてよ! 私達が、助かる方法を教えなさいよ!」
「しょうがないわね」
女神は、面倒臭そうに、渋々アドバイスをした。
そして、私は女神に言われた通りにスキルを使い、剣を取り出して、その剣先を盗賊団の男に向ける。
「あんた達! 絶対に許さないわ!!」
「あ~! あんたが、勇者なのか。だけど、俺達にはそのスキルと攻撃は通用しないぜ!」
何で、コイツら私が勇者だと言うことを知ってるのか。
それに、何だか私を知ってるふうな雰囲気を醸し出している。
「何で、あんたらがそんなことを知ってるの!?」
「まあ、俺らはこの世界に転移してきたからな。お前と一緒の、世界に元々いたってわけ」
え?
私は、頭が混乱していた。
だって、この世界にきたのは、私達ツイフェミだけのはず。
それにだ、その人物達は魔物に殺されて私だけ。
他にいるわけない。
「何で、他に私のいた世界の人間がいるのよ! どうきたの!」
「それは、教えられないな……まあ、ボスに口止めされてるし。特に、お前には言うわけにはいかねぇ」
どうやら、ボスとか言う奴がこの男達に命令してるらしい。
しかも、私知られたら不味いようだ。
「何で言えないのよ!? どういうことよ!」
「だから! 無理だって言ってるだろ!」
盗賊団の男達は、そう言いながら私に剣を向けて振ってくる。
とりあえず、まえやっていたように、スキルを使い何とか剣さばきを受け止めて流す。
だが、どんどんと剣を見切れなくなり、剣を弾き飛ばされる。
「終わりだな!」
私は、もうダメかとそう思った瞬間。
女神が、何かを言った。
「馬場! スキル透明化を使え! と言うか、さっき教えただろ!」
私は、スキル透明化を使い、どんどんと姿が私以外には見えなくなった。
そして、私はその盗賊団の男達を攻撃する。
剣を振って。
「おらぁぁぁ!!!」
「ぐはぁ! どはぁ!」
盗賊団の男達は、私の剣の振った勢いが凄かったのか、吹き飛ばされて地面倒れる。
「大丈夫!」
その後すぐ、透明化はとけて、セレフとガイアのもとに駆け寄る。
「旦那が……私の旦那が……」
どうやら、もうガイアは死んでしまったようだ。
それをずっと見ていたセレフは、泣いて腰を落としている。
立ち上がる気力すらない。
「女神!! 私達を救う方法を教えてって、言ったじゃない! どういうことよ!」
「はぁぁぁ!! そんな、上手いこと人生いくわけないでしょ! それに、あんた! 男がどうなってもいいって言ったじゃない! そうじゃないの!」
私は、普段言っていたことを女神に聞かれいたらしい。
それは、なんとも私には痛い話。
これ以上、詮索することは出来なかった。
「治してよ! 馬場! 旦那を救ってよ!」
私は、何も出来なかった。
その現実は、なんとも残酷なもので、最低最悪状況だった。
それから、あの盗賊団の男達は何故か起き上がってきた。
しかも、何ともないように。
「なんで、あんな攻撃くらって。平気なのよ!!」
「だから言っただろ……俺らも、お前の世界の人間だってさ。それに、馬場! お前みたいな、スキルを持ってるのはお前だけじゃねぇからな!」
「そんな……」
私は、自分たちツイフェミだけが、この能力を貰ったと思っていた。
だが、それは安易な発想で、本当は他にもそのスキルを持っていた。
「女神!! どういうことよ! 私達ツイフェミしか、この世界に来てる人間は居ないんじゃないの!」
女神は、ボソボソと小さい声で、何かを言っていた。
「そうか……あの人……本格的に……コイツを苦しめようと……」
私は、その言っていた内容が聞こえなかった。
だから、なにを言っていたのか聞く。
「何をボソボソと言ってるの!? 聞こえないから、もうちょっと大きい声で言ってよ!」
「何でもないわよ! こっちの話!!」
女神に話をはぐらかせながら、私は何とかもう一度剣を盗賊団の男達にむけて、振って攻撃をする。
また、どんどんと追い込まれていく。
「女神!! はぁ……はぁ……どうすればいいの! また、あのスキルとか言う。透明なる奴使えないの!?」
「もう無理よ……あれは、使ってから三分経ったないと……使えないのよ……」
「そんな!」
私は、何とかセレフだけでも守ろうと、逃げろと大声を出して言うも、セレフは逃げようとしなかった。
「旦那は死んだわ……私はもう……どうなってもいいのよ……ほっといて!」
セレフは、投げ槍なって、その場にうずくまる。
「あなたに、苦しいんで欲しくない……だから、逃げて……私のことはいいから……」
セレフは、それを聞いて立ち上がり、私に意外なことを言う。
「いえ! 私は、あなたを助けたい! だから、ここは私がこの人達を止めるわ……だから、あなたこそに逃げて!」
私は、これまでこのように優しくされることはなかった。
だから、つい泣いてしまった。
体を震わせながら。
「なにいってんの!……うぅ……うぅ……あなだごぞ、逃げなさいよ!……うぅ……うぅ……私は、あなたに酷いことを言ってきたのよ! そんな女、助けてもなんのメリットもないじゃない!」
だが、そんな私の声を届かず。
セレフは、盗賊団の男達の前まできて、頼み込む。
「馬場だけは助けてください……私はどうなってもいいので……」
「セレフ! あんた! 止めなさいよ!!」
私は、叫びながらどうにかその行為を止めようとするも、セレフは止めずに盗賊団の男達の元へと向かい、盗賊団の男達の指示に従う。
だが、盗賊団の男達は私も襲うと言っていた。
「ダメだな! その女も襲う!」
「頼みます……私だけにしてください」
セレフは、頭を下げて漸く盗賊団の男達は、その要求を受け入れて、盗賊団の男達とセレフともに、家の中に入った。
それからは、セレフの叫び声が続く。
「やめて……やめて……キャァァー!! ああ……ああ……」
セレフは、ずっと犯されていく。
私は、外でその叫び声を聞くしなかった。
それは、一日中続いたて、私は体を震えさせながら泣くしかなかった。
そして、その翌日部屋へと入ったら、セレフがぐったりした状態で壁に持たれて跪いていた。
「大丈夫! 大丈夫!」
私が声をかけるも、セレフはああとか言う返事しなくて、しかも目の光もなく、生きるしかばねみたいになっていた。
こんな状態になるとは思っていなかった。
私は、外に出て女神に問い詰めた。
「どういうことよ! セレフを助けられるんじゃないの!?」
「そんな都合よくいくわけないじゃない! あんたは、助かったからいいでしょ! それに、あなたはその女のことをどうでもいいんじゃないの!?」
確かにそうだ。
私は、正直言ってこのセレフとか言う女ことはどうでもよかった。
だけど、だんだんと触れ合っていくいくにつれて、なんだか助けたくなってきた。
それは、私が今まで勘違いをして、結婚したりしている人を思っていたのかもしれない。
ガイアのことも、最初は他の男と一緒で、ただの専業主婦と言う名の奴隷がほしいと思っていた。
「そんなことより、早く行くわよ! さっさと、この世界を救いなさい!」
「何よ! その言い方わ!! それでもあんた女神なの!?」
私は、やはりこの性的消費女神だけは好かない。
そして、周りを見ても。
あの盗賊団の男達は、居なくなっていた。
あの男達だけは、絶対に許せない!
私は、いつかあの男達を倒すと誓う。
それから暫くたち、女神にまた不思議な力を使ってもらって、矢印の方向へと向かい、次の町を目指して歩き始める。
いつか、この世界を救い。
セレフとガイアみたいな人達を救うために。
あの盗賊団の男達を倒すために。
馬場は、今回は現実をやっと知って成長しましたね。
これから、どんどんと馬場を苦しめようと思います。
そして、まとうな人間に現実のツイフェミ達もなってほしいものです。
感想、レビュー等してくれると助かります。
励みになるので。